あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「アポカリプス・トゥモロー」(2014)の巻

アポカリプス・トゥモロー [DVD]

Y木:またこんな映画か…

S原:さあ、もう観なくても内容がわかってしまう映画を紹介しますよ。

(あらすじ)

古代マヤ文明の預言に残された未曽有の危機に立ち向かう人々の姿を描くパニック。考古学者・マーティンが発見したゾディアックの石盤。そこに記された12の災厄が実際に地球を襲い始める。マーティンは何とか石盤の謎を解こうとするが…。

 

S原:結論から言うと、これはダメ。面白くなかったわ。

Y木:観んでもわかるがな。

S原:まあそうなんやけど、これ星座の映画やねん。たとえば、フジテレビとかで朝の情報番組で「今日のラッキー星座は、みずがめ座!」とか聞いて、「やったネ♡今日は、あのカレからデートのお誘いがあるかな?」とかワクワクするような女子っておるやん?

Y木:おらんわ。

S原:まあ、そういう女子向けの映画なんやろうな。要するに星座の話やねん。ある考古学者が、ペルーの廃炭鉱でゾディアック(十二宮図)の石盤を発見するのがオープニング。本筋が始まると、ポリダイナミックス社という会社の女性が主人公(おじさん)を訪ねます。さきほどのペルーの石盤の謎を解明してほしい、と依頼されます。そして息子を連れてペルーに行きます。石盤をみつけます。そして主人公は驚きます。真剣な表情です。「これはすごいものだ」「コレはなにかを暗示しているんだ」と言います。そして、意味なくかっこよくつぶやきます「待てよ…これは…終末預言だ!」主人公は真剣ですが、観客にはいっさい説明がないので、置いてけぼりです。

Y木:はじめから観客を放置か…

S原:さらに言います「これは…マシーンなんだ!」

Y木:マシーン?
S原:ゴゴゴゴ!とジョジョの効果音みたいに動き出す石盤。パカッ!と穴があいて、奇妙な石(ストーン)がでてきます。そのとき地震が発生します。津波も発生します。設定はペルーの山奥ですが、なぜか津波です。逃げてる場面は省略されて、いきなり場面が変わって、ポリダイナミックス社の施設(?)です。そこで主人公は隕石の画像をみて、「みてみろ!これはしし座そっくりじゃないか!」と鬼の首をとったように叫びます。

Y木:しし座にそっくりやったら、なんやねん

S原:「さっきの津波はきっと予言じゃないのか?」「あの石盤は予兆じゃないのか?」と勝手に妄想します。何度も言いますが、観客に説明がないのでわかりません。そうこうしているうちに、政府の偉い人(国防総省?軍?)がやってきます。主人公は、政府の偉い人に対しても熱弁します。「これはカウントダウンだ!」「やばいぞ!」「危険が迫っている!」そして「星座だ!いま世界各地で起きている災害と星座が関係してるんだ!」と勝手に妄想します。

Y木:…それで?

S原:政府の偉いひとは相手にしません。でも、ペルーから持ち帰ったストーンを欲しがります。

Y木:ストーンに秘密があるってことか?

S原:わかりません。たぶん映画の中で説明してたように思いますが、ちょうどトイレに行ってたので、分かりません。

Y木:おまえなー…

S原:なんだかんだあって、太陽に接近している惑星二ビルが関係している、と主人公は妄想します。一方、政府の偉いさんは、パワーを確認するため(?)ストーンでいろいろと実験します。ストーンから、びゅーんて光がでます。空に向かって光の柱がでます。主人公はいいます。「星座はあと9つ残ってるんだぞ」「人類は滅亡してしまうぞ!」「あのストーンを奪うんだ」と言って、本当にストーンを泥棒します。立派な万引きです。窃盗です。前科一犯です。

Y木:万引き…

S原:そうこうしているうちに、星座にちなんだ災害が起きます。火山の噴火は「牡羊座」の形です。

Y木:星座の形の噴火…

S原:とくに調査をしたり研究をしていませんが、主人公は突然「わかったぞ!」と納得します。曰く「惑星ニビルは、どんどん太陽に近づいている!」「だから破壊力は増していくんだ!」そして、次はてんびん座の災害が起きます。カミナリ雲です。「ほらみろ!当たっただろ!やったー!」と主人公は大喜びです。

Y木:あかんやろ、喜んだら。

S原:ほかにも竜巻とかいろいろと起きます。映画の中盤から(製作者にとっても。観客にとっても)星座は、どうでもよくなっていきます。さらに省略しますが、いて座に関係した「光の矢」が地球にせまってきます。ストーンをマシーンにセットすると、バリアというかATフィールド発動!そして、我らが地球はセーフ!やったね♡

Y木:……(無言)

S原:最後は、もちろんお約束、生き残った主人公が女性と接吻します。息子が、それをみて「おれだって、接吻したかったのに。パパだけずるい!」といじけて、おしまい

Y木:変なラストやな。

S原:さあみなさま。とにかく全編に薄味で主人公が勝手に妄想するだけの映画でしたが、こういうのが好きな人は楽しめるでしょう。いや、今回はさすがに無理かな…(苦笑)とにかく、鑑賞中は睡魔に襲われるような出来なのでおすすめはしません。全然印象に残らないような、こういうB級映画が一番困るんですよねえ…というわけで、今日も星座占いをチェックして、がんばりましょう!ちなみに、うちの妻曰く「フジテレビの星占いは全然あたらない」とのことです。みんな、気を付けてね♡

Y木:おまえの嫁さん、星占いのチェックをしてるんか。すごいな…