あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

翼よ、あれが80年代だ!「コナン・ザ・グレート」(1982)の巻

コナン・ザ・グレート〈特別編〉 [DVD]

S原:今回はシュワちゃん

Y木:おお、「コナン・ザ・グレート」(1982)!

(あらすじ)

両親・部族を皆殺しにされ、さらわれてきた少年・コナン──。絶え間ない労働で鍛えられた体だけが、彼の頼りであった。やがて、大人になった彼は剣闘士として地獄の戦闘を勝ちぬき、ついに自由の身となる。母を殺した強大な妖術使いの首長への復讐を胸に、コナンは厳しく辛い旅に出るのだが──。

 

Y木:シュワルツェネッガーかー。

S原:「ターミネーター」(1984)でビッグスターになる前の映画やな。演技もすごく硬くて、可愛らしいで(笑)

Y木:久しぶりに観たんやろ。映画としてはどうやった?

S原:これぞ80年代!って感じの映画やった。

Y木:派手ってこと?

S原:派手というかなんというか。前にも言ったけど、いまの時代の映画よりも確実にスローテンポやねん。主人公のコナンが、旅する場面も丁寧に場面を重ねたり。それだけ予算をかけてるんやろうけど、まだまだ演出の試行錯誤の時代やったんやろうな。

Y木:これ、監督はジョン・ミリアスやろ。

S原:しかも脚本はオリバー・ストーンやで。でもゴールデンなコンビでもストーリーの陳腐さを補えなかったみたい。どこにでもあるような凡庸な演出になっています。

Y木:ジョン・ミリアスなー。どうも当たりはずれのある人なんよなー。

S原:この映画の場合は、やっぱり、ロケとかセットが見所やろうな。当時はCGがない時代やから、適役の宮殿(?)もちゃんとオープンセットで作っている。長い階段があって、ズラリとエキストラが並んで…こういう場面は今観ると新鮮に感じるわ。

Y木:あー昔の超大作ってそんな感じやったもんな。お金をかけてセットを組みました!みたいな。

S原:うん。いまならCGで、もっと上手く作れるんかもしれんけど、やっぱり実物大の迫力っていうのはあるやろ?

Y木:それはあるやろうな。実物大の良さといえば、この映画ではシュワルツェネッガーの肉体美こそがそれとちゃうの?

S原:そうそう。マッチョな肉体美はたっぷりみれます。というか、それが一番の見所です。要するに、半裸の大男が「エイ!」「トウ!」と刀剣を振り回すのを観る映画やな。切れ味でなく、重厚感というか。

Y木:ヒロイックファンタジーなんやろ?

S原:そうやなー。メイキングをみると、少し中世風の雰囲気を狙ったみたい。そういうのが好きな人向けやな。逆に言うと、そういうのに興味がない人には退屈やと思う。

Y木:なるほど。

S原:実際、映画としての出来は良くないしな。シュワちゃんも大根やし(笑)

Y木:ストーリーは?

S原:大した事ありません。はじめは奴隷だったコナンが、赤毛の商人に買われて闘技士となる。商人から逃げ出したコナンは、弓の名手(サボタイ)と出会う。「蛇の紋章の集団」が悪役で、親分は蛇の化身と言われる男・タルサ。邪教の教祖です。恋人ができたり、ほかの仲間ができたり、冒険や放浪しつつ、ついにタルサをやっつける。おしまい。

Y木:たしかに王道と言うか、大したことないというか。

S原:さーみなさま。のんびりムードのアクション映画が好きな人はOKですが、間違ってもマーブルとかのアメコミの原点のように期待してはダメですよ。とにかく猛々しい筋肉が好きな人は楽しめます。シュワちゃんにしては、珍しくベッドインが2~3回もありますが、ハッキリ言って大したことないです。ちなみに、続編の「キング・オブ・デストロイヤー」も、昔に観ましたが全く(1場面も)憶えていません!(苦笑)あーそうそう、言い忘れてた!

Y木:なんやねん。

S原:コナンシリーズのスピンオフ作品「レッドソニア」(1985)は、ものすごい珍作らしい。いつか、ワゴンコーナーで出会えるかなー?楽しみやわー。

Y木:楽しそうな人生でよかったな……