S原:さあ、今回のパクリ映画はこちら!。
Y木:いかにもなジャケット…もう麻痺してきた(苦笑)
(あらすじ)
ある日、突然起こったロッキー山脈の大噴火。犠牲者を食い止めるため、この溶岩の流れを変えることができるのか!?ロッキー山脈の巨大ダムを爆破し、北米の危機に立ち向かう火山学者の姿を描くパニック・ムービー!
S原:これはちょっとなあ…あかんなー…
Y木:こんなん、おもろいわけないやん。どうせ自由の女神は出てこないんやろ?
S原:もちろんでません。でもこのパッケージのデザインはええよな。自由の女神がマグマに浸かっていて、マグマの上をのんびりと船がすすんでます。ええなあー、この味わい。
Y木:良くないわ。
S原:この映画はですねえ、ディザスタームービーなのに、なんと登場人物は5人のみ!しかも全員家族です!
Y木:災害映画やのに。パニックの場面とかないの?たくさんの人が逃げ回るとか。
S原:ありません。火山が噴火して家族がちょっともめたり、イライラしたりします。子供が反抗期とか親が離婚するとかしないとかいう話もありましたが、とくにどうということはなくて、ほのぼのムードのまま、ただ家族が火山から逃げる。それだけです。
Y木:うわー、それはキツイな…なんか印象的な場面とかないの?
S原:あったかなー。あーそうそう、途中でおじいちゃんが、火山灰をすいこんんでゴホゴホと咳き込む場面があるで。
Y木:どうでもええわ。
S原:いつのまにか、街は溶岩で消えています。溶岩が街に流れ着いて、大パニックになるという場面はバッサリと省略してる大胆な演出です。
Y木:あかんやろ、そこを省いたら。
S原:いろいろとあって、のんびりと家族で雑談しながらウロウロします。
Y木:でも溶岩は流れてるんやろ?どうやって脱出するの?
S原:えーと、おじいさんと妻と娘は、逃げ道を探して洞窟のなかをすすんでいきます。よくわかりませんが、何の脈絡もなく父親と息子は「街の人々を救おうぜ!」「おれたちが、やるっきゃないだろ!」と急に目覚めます。
Y木:意味がわからん…
S原:とにかくダムを壊して、水流で溶岩をせき止めようという話になります。
Y木:いきなり大胆な発想やな。
S原:そして、ロケットランチャーをもってダムに向かう2人…多くの人々の運命を背負って…
Y木:なんでロケットランチャーを持ってるねん。
S原:ダムに着きました。まず、父親が撃ちます。バギュ~ン!外れます。もう一発。バギュ~ン!外れます。バギュ~ン!外れます。父親は「意外と難しいな…」とつぶやきます。
Y木:なんちゅう演出や。
S原:最後に撃った弾が見事にダムを壊して、溶岩がせき止められた(ような気がする)ので、映画はおしまい。
Y木:うわー、今回はいつにも増してほんまにくだらん映画やな。
S原:そやな。とにかく水道水を薄めたような映画やった…(苦笑)Z級映画に免疫のあるぼくでも、これは眠かったな。
Y木:Z級映画なんか、どれも同じやん。
S原:いや面白くないけど、妙に印象に残る映画もあるんやけどな。この映画は逆。観た後に、すぐにどんどん印象が薄れていく…
Y木:それって、まったく無駄な時間の消費やん。
S原:そう思う。こういう映画が一番始末が悪い(笑)たぶん、テンプレートっていうんかな。なんの工夫もなく、ありがちな設定、どこかで観た場面やセリフですべて製作してしまっている。そりゃ眠くなるで(苦笑)まあ、生まれて初めて、パニック映画を観る人は楽しめるかもな。
Y木:生まれてはじめてで、レンタル店とかでこの映画を選んだら、それはそれですごいけどな。
S原:さー、みなさん。どこをとっても面白くないですが、登場人物が5人ということは確認できますよ。あなたの街に溶岩が流れてきたときのためにも、ぜひゲット…いやこれはゲットしたらあかんかな。
Y木:やっぱり…