あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「ブラックホール 地球吸引」(2006)の巻

 

ブラックホール:地球吸引 APS-147[DVD]

S原:さあ今回は地球にブラックホールで出来ちゃうゾ♡

Y木:小学生が考えたマンガの設定みたいやな。

(あらすじ)

ブラックホールが街を飲み込んでいくディザスターパニック。研究中の事故により偶然にもブラックホールを作り出すことに成功したハウザーとシャノン。しかしブラックホールが暴走し、街を飲み込むほどの規模になったことで、政府はある決断を下す。

 

Y木:ブラックホールの映画かー。そもそも、なんでブラックホールが出来るの?

S原:さあ…

Y木:どうやって止めるの?

S原:さあ…

Y木:説明しろよ。

S原:いや説明の出来ない映画なんやって!正確に言うと、この映画の中でいろいろと説明があるねんけど、全然理解できないのよ。

Y木:あかんがな。

S原:ストーリーは大したことないねん。研究所でいろいろなことをしているうちに、地震とか変な現象が起こります。どうやらブラックホールを作ってしまったようです。政府機関の人がきて言います。「核を使おう」「それで解決だ」

Y木:おいおい。

S原:研究員たちは、危険すぎると反対しますが、政府の人は「核しかねーだろ?」「やっったもん勝ちやで!」って感じの表情です。そのうちに政府の偉い人が「あと3時間しかないんだぞおおお!」と根拠なくキレます。そのくせ、こっそりと登場人物たちは、恋愛模様や別れ話をします。

Y木:はよ対策しろよ。

S原:研究所に勤めている1人は、すぐに妻(別れた妻?)に電話をして「はやく逃げろおお」「生き延びないといけないんだああ」といいます。ファミリーファーストです。ブラックホールの対策は二の次です。

Y木:だから、早くしろって!

S原:一方で研究所の偉い人が言います。「まずコーヒーをくれ。ホットでな」

Y木:いつ対策するねん!はよせえや!

S原:そうこうしているうちに、どんどんブラックホールがパワーアップしていることが分かります。研究員たちは話し合います。「もう少し様子を見よう」「そうだな、データが欲しいな」「もう一度テストをしてみよう」

Y木:いますることちゃうやろ?早くって!

S原:ここから急展開します。

Y木:なに?ブラックホールが消えるとか?

S原:怪獣が登場します。

Y木:怪獣……

S原:ほんまやねんって。しかも電気怪獣です。その名もビリビリです。あ、ビリビリというのは、僕が命名しました。映画では宇宙人と呼んでます。宇宙から来ていないのに宇宙人です。

Y木:勝手に話をややこしくするなって。

S原:電気怪獣ビリビリは、電気を体にまとっていて透明で見えません。時々放電して、まわりの人間が骨になって消えていきます。

Y木:なんで骨…?

S原:説明はありません。でもこの場面は味があって、ぼくは好きです。

Y木:結構楽しんでるやないか。

S原:面倒なので省略しますが、ビリビリはブラックホールからでてきた怪獣だと推測します。ということは、ビリビリをブラックホールに落とせば、お互いのパワーがぶつかって地球はセーフということになります。

Y木:あのー……

S原:あとはビリビリをどうやってブラックホールにおびき寄せるか?をみんなで考えます。

Y木:あのー……これってマジメな作りの映画やろ?

S原:イエース。大真面目ですよ、モナミ。

Y木:ちょっと設定が幼稚すぎへんか?

S原:イエース。この映画のスタッフたちは知能知数が低いのデース!

Y木:デース!じゃねえ。まあでもあれやろ、ブラックホールに吸い込まれる場面がクライマックスやろ。

S原:そうやなあ。どんどん建物が崩れていくねん。簡単に言うと、竜巻の逆回転というか。ここはニュース映像も上手く使ってたわ。ただなあ、こういう映画に期待するのは、人間がブラックホールに吸い込まれる場面やん?

Y木:まあな。

S原:ムンクの叫びに頭がゆがんだりしてな。「あぶない、あぶない!」「あー吸い込まれるぅぅぅ!」っていう場面が鉄板やろ。

Y木:そんな演出、いまどきせえへんやろ。昔のギャグマンガやがな。

S原:そういう楽しい場面を期待したんやけどな。残念やったわ。

Y木:最後は?

S原:送電線を使って大量の電気でおびき寄せたビリビリ怪獣をブラックホールに落とします。よくわかりませんが、ブラックホールはどこかにいきます。ハッピーエンドです。おしまい。

Y木:くだらねー……

S原:そういう映画やったよ。さあみなさん。なんとも強引な設定が強引に説明される不思議な映画ですが、観ている間は楽しいです。あなたが住んでいる場所の下にブラックホールが出来たときのために、この映画で予習しておきましょう!