あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「ロンリエストプラネット 孤独な惑星」(2012)の巻

ロンリエスト・プラネット 孤独な惑星 [DVD]

S原:さあ、今回はこれですよ。

Y木:おお、なんか意味深なジャケットやな。

(あらすじ)

婚約して幸せの絶頂期にいるアレックスとニカ。休暇でグルジアの景観が美しいコーカサス山脈に、地元の山岳ガイドのダトを雇い、トレッキングに出かける。そこで起こった一つの過ちから、アレックスとニカは、お互いについて、そして自分自身について、今まで知らなかった一面を知る。ダトの存在もあり、男女3人に微妙な影が落とされる・・・。

 

S原:いや参ったなあ。

Y木:なにが?

S原:これ、ほんまに面白くないねん。

 Y木:いまさらかい。おまえの選ぶ映画って、大体そうやん。

S原:まあな。でも、これはなあ…かなり前に「ジェリー」(2002)って映画を紹介したやろ?マット・デイモン主演のやつ。

Y木:あー、延々とワンシーンワンカットが続く映画。おまえがボロクソにつっこんでいたことだけ覚えてるわ(笑)

S原:あれに似てるねん。セリフを少なくして、とにかく雄大な自然が映る。

Y木:それで?

S原:それだけ。

Y木:おいおい、もうちょっと何かあるやろ?

S原:いやいやー、この映画に関してはほんまに何もない。その点も「ジェリー」にそっくり(笑)世界ふしぎ発見のロケみたいな景色のなかを、主人公カップルとガイド(男)がひたすら歩く。いつもB級ならではの説明台詞に飽きてるから、説明がないのは気持ちええねんけど、いくらなんでも淡々としすぎやって(苦笑)まあ、登山とかトレッキングに興味がある人にはええかもしれん。でもなー…

Y木:ひとつの過ちが起こる…と、上のあらすじには書いてるけど?

S原:大したことないよ、あんなもん。途中で地元の漁師と出会ってもめるねん。それでカップルの男は、とっさに女性の陰に隠れてしまう。女性はいつまでもそれを根に持ってて、心の中で不満をため込んでいく。

Y木:そりゃ男もダサいけどな。なんか粘着質な女性やな。

S原:ほんまやで。そりゃショックやけど、しつこいねん。いつまでもウジウジと…なんか観ててだんだん腹が立ってくるねん。「おい、給料が少ないことをバカにするな。安物のDVDしか買ってないんやから、文句は言わんとってくれよ。洗濯とアイロンだって、ぼくが担当やがな」って言い返したくなるで。

Y木:それはおまえの家やろ!

S原:いや、ほんまにこの女性はしつこいねん。何回も反芻して、内なる怒りをため込んでるからな。

Y木:男を許したらへんの?

S原:許さへん。でも怒りを直接ぶつけない。だから男も困った顔をする。なんか微妙な雰囲気なまま歩くシーンが続く。

Y木:それから?

S原:夜中になって、カップルの男のほうが寝た後で、女性がガイドとこっそりとチューする。

Y木:えー、自分だってあかんやん。それで三角関係みたいになるの?

S原:いやならんかった。翌朝にテントをたたむ。それがラストシーン。

Y木:なんか、すっげえシュールやな。

S原:ほんまにこの域まで行けば、駄作・珍作を超えてるような気がする。でも面白くはない(苦笑)この映画で感動する人もいると思うけど、ぼくには理解できへんかった。ゆったり時間が流れるとかいうレベルじゃなくて…なんといえばいいのか…

Y木:監督の自己満足なんやろ?

S原:いや、それならそれで楽しめるやろ。とにかくすべてに中途半端なくせに、わかりにくくてダルイ。それに、突っ込みにくい(笑)

Y木:突っ込まれるために、映画を作ってないやろ。

S原:さあ、みなさん。三度の飯よりも山岳風景が好きな人にはおススメです。景色はキレイですが、それだけです。これは映画ではなく、山の絵葉書をカメラで写していると思ってくださーい!