あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る!「スラップショット3」(2008)の巻

スラップ ショット 3 [レンタル落ち]

S原:さあ、今回は「スラップショット3」!

Y木:ポール・ニューマンの映画やろ。えーパート3まで出来てたんや。

 

あらすじ)

スポーツコメディの元祖『スラップ・ショット』の続編。弱小ホッケーチーム、チャールズ・タウン・チーフスが存続の危機に陥る。チームは試合に勝ってこの危機を打開するため、お構いなしの反則プレーを得意とするハンソン兄弟を加入させるが…。

 

S原:これは惜しい。

Y木:ほんまかいな。

S原:結果としてはイマイチな出来なんやけどな。これ、一歩間違ったら面白くなったかも、と思う。

Y木:一歩間違ったら、の使い方が間違ってるような気がするぞ(苦笑)

S原:ポール・ニューマン主演の第一作「スラップ・ショット」(1977)を観たのは、もう何十年も前やけど、いまでも結構印象に残ってるねん。あなた、覚えてる?

Y木:たしか、ケンカばっかりしてる映画やろ。

S原:そうそう。試合中に興奮してラフプレーになってしまうという。おまけに下ネタも多くて、でもラストがちょっとほろ苦い。いかにも70年代の映画やねん。

Y木:さすがに70年代の演出は出来ないやろ。

S原:うん。演出は現代風で観やすいです。

Y木:パート2も観たんか?

S原:観てない。だけど、あんまり評判は良くないみたい。今回のパート3は、アイスホッケーの少年チームが主役やな。舞台はチャールズタウン。かつてアイスホッケーで盛り上がってきたんやけど、ここ最近は財政が厳しい。主人公(ライリー)は、身寄りがなく少年のホーム(日本でいう児童養護施設?)で暮らしています。ライリーたちはホッケー・チームに所属ているねんけど、ある日、不動産屋の女社長・バーニーが町にやってきます。女社長は、町のためにホームをつぶすと言い出します。ホームの存続をかけて不動産チームと対決することになります。ライリーたちは、あのラフプレーで有名な「ハンセン兄弟」にコーチを頼んで……という話です。

Y木:面白そうやん。

S原:子どもが主役やし、単純でええねんけどな。もう少しキャラクターが面白いと、もっと良くなるはずと思う。

Y木:ラフプレーに興奮するキャラってこと?

S原:ラフコーチ(3人兄弟)は、じつは禅に心酔していて、怒りの感情を表に出さない。ところが、あるときから本性がでて暴力的な人間になってラフプレーばっかり教える。コメディやから、それでええねんけど、なんかスカッとせえへんねん。これはぼくがラフプレーを観てもスカッとしないタイプやからやろうな。

Y木:ラフプレーか。おれも苦手やけど、好きな人はおるやろうな。

S原:試合中にケンカをするところをみても、そんなに楽しいかなー。世界が平和なのが一番やで。

Y木:平和が一番はそうやけど、それでは映画は面白くならへんやろ。

S原:そうやなあ。メンバーの大半はラフプレーを教えてももらってノリノリやねん。でも「ラフプレーは嫌」という子どももおるねん。あとは主人公がホーム存続を願うあまり市長からの手紙を偽造してしまう。

Y木:えーあかんやん。

S原:立派な犯罪やけど、最後にはあっさりとスルーしてたわ(笑)あーそうそう。市長がレスリー・ニールセンそっくりやねん。知能指数0分署の人ね。

Y木:あんなショボい奴にそっくりなんか。

S原:クレジットみたら本人やった。

Y木:なんやねん。

S原:でも普通の人を演じてて全然面白くない(苦笑)この人も含めていろんなキャラがでるけど、どうも上手く絡まないのよ。もっと後半は面白くなるはずやけどな。要するに、こういう映画は「マンガ」でええと思うねん。ハッキリとしたキャラ、ベタな展開でOKなんやけど、そのうえでどこかキラリと光る場面とか役者があればなあ。上手く言えんけど、普通に撮る部分とそうでない部分を見極めて欲しかった。全部が無難な作りやと、ちょっと印象には残らんから。

Y木:言いたいことはわかるけどな。要するに今回はおススメしにくいってことやな?

S原:まあまあの出来なんやけど、わざわざこの映画を選ばなくてもええかな、と…(笑)

Y木:それを言ったら、大半の映画はそうやん。

S原:さあ、みなさま。何故かひっそりと中古店の棚に置いてあるような感じですが、意外に出会わないですよね?でも、大丈夫。出会わなくても、あなたはあなたらしく生きていけますよ。というわけで、明日も頑張りましょう!ゴーーーー!シュートォォ!

Y木:え…?みやたけし……?

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る!「ベートーベン 5」(2003)の巻

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S原:さあ今回はワンちゃんの映画、ベートーベン!

Y木:part5まで作られてたんや。これ、観た人は何人おるんやろ…

(あらすじ)

夏休みの間、片田舎の街クイックシルバーに住む叔父フレディの元に預けられることになったサラと愛犬ベートーベン。彼が発見した1920年代製造のお札をきっかけに、街は住民を巻き込んで大騒動へと発展する…。

 

S原:ぼく、じつは「ベートーベン」シリーズは観てないねん。

Y木:おまえなー。続編映画特集やのに、そんなんばっかりやん。普通は「part1と比べて~」とか言うやろ。

S原:ネットで調べると、今回は独立した話らしい。なので全然大丈夫やった。

Y木:そういう問題じゃなくて……まあええわ。

S原:ストーリーはシンプルやねん。主人公はサラという女の子。愛犬のセントバーナード(ベートーベン)といっしょに田舎に住む叔父さん(フレディ)のところへ行きます。この叔父さんは田舎の街で変人扱いされてるねん。ある日、主人公が森で釣りをしていると、ベートーベンがどこからともなく一枚のお札を拾ってきます。それが実は、1914年製造の非常に希少なドル札で、そこからその紙幣を狙う人々を巻き込んだ騒動になっていって……こういう感じです。

Y木:なるほど。

S原:この田舎町(クイックシルバーはええ感じで枯れた雰囲気やねんけどな。水銀がでる影響なのか、ちょっと町の人が閉鎖的やねん。主人公を街の人々がジッとみつめる雰囲気は「SF/ボディ・スナッチャー」(1978)みたいな感じで、ちょっと怖い(笑)あと、ベートーベンが、ガラス越しにチワワといちゃつく場面があるねんけどな。あの「ミッドナイト・エクスプレス」(1978)の刑務所みたいやねん。

Y木:いやな例えやなあ……で、ベートーベンは、ストーリーにどう絡むの?

S原:犬は嗅覚が良いから、ドル札を見つけ出すために誘拐されます。ベートーベンは頭が良いから、大量のドル札をみつけます。悪い奴らはやっつけられます。主人公とベートーベンは家に帰ります。おしまい。

Y木:まあ、確かに話はシンプルやけど、そういうもんやろ。

S原:もうちょっと、人間の内奥とか哲学的な思考とか表現してほしかったかな。

Y木:そういう映画ちゃうわ。

S原:というか、ぶっちゃけ『犬が出てるの映画』だけやん?例えば、犬なんか散歩したら会えるやん?「ジェラシック・パーク」(1993)は普段見れない恐竜が見れるからスゴイわけやん?

Y木:そんなん言ったらおしまいやがな。

S原:なんで、わざわざ犬の映画を観ないといけないっちゃ!

Y木:知るか!なんで博多弁やねん。で、おまえの最終的な感想は?

S原:結構、面白かったで。いやあ、ベートーベンはカワイイね。ヨダレがダラダラたれていて、だらしがないけど、許しちゃう♡

Y木:なんだかんだで、楽しんでるやないか。

S原:でもなんというか。ちょっと言いたいこともあるのよなあ…

Y木:なに?

S原:映画としては、ちょっと子供っぽいな。

Y木:だから子供向きの映画なの!ええ大人がわざわざ観るもんちゃうの!

S原:さあ、みなさん。犬好きなら楽しめます。猫好きなら、「なんで犬ばっかり、こんなに映画に出るねん!」って忸怩たる思いでしょうね。というわけで、犬派も猫派もみんな仲良くね~!

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る!「クルーエル・インテンションズ3」(2004)の巻

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S原:今回は、ちょっとエッチなこれです。

Y木:知らん……流行ってるの?

(あらすじ)

危険なラブ・ゲームを楽しむ大学生たちのエロスとサスペンスを描いた人気シリーズ第3弾。プレイボーイのジェイソンはプレストリッジ大学一の美女キャシディの気を引こうと“気弱なパトリックと寝たら1万ドル”という賭けを提案する。さっそくキャシディはパトリックの誘惑にかかるが、パトリックの本性は危険で卑劣なものだった。次第にエスカレートするパトリックの狂気にキャシディは恐怖を感じ始めていく……。

 

S原:いや、ぼくも流行ってるかどうかわからんけど、こうやって続編が出来るくらいやから人気があるんやろうな。これはオリジナルビデオみたい。前からタイトルだけ知ったんやけどな。今回、はじめて観たでござる。

Y木:どうやった?

S原:単純に面白かった。ちゃんと出来てるし、役者たちもなかなか良い。舞台はたぶんカリフォルニア。開放的で明るい雰囲気の大学で、大学生たちは恋愛のことしか頭にないねん。

Y木:バブル時代の大学生みたいやな。

S原:どちらかというと「初体験リッジモンドハイ」(1982)やな。

Y木:あー…あの映画……(絶句)

S原:すごい映画やったけどな(笑)まあ、あれほどぶっ飛んでないけど、基本的にはあのノリやな。プールにはいってイチャイチャしたり、きれいなホテルでチョメチョメしたり、電話プレイしたり、浮気プレイしたり、夜の公園プレイしたり、遠距離恋愛プレイしたり……

Y木:「エロトピア」みたいやな(苦笑)

S原:うん。やたらと女優も胸を強調するしな。

Y木:そういう映画やからな。

S原:個人的には胸よりも「脚」と「お尻」をフューチャーしてほしかったな。

Y木:おまえの趣味はどうでもええ。というかキモイからやめろ。

S原:この映画の登場人物たちは性欲も旺盛やけど、「狙った相手をモノにする」という駆け引きが主体やねん。

Y木:男性が女性をターゲットにするみたいな?

S原:女性が男性を狙うパターンもあるけどな。とにかく「男と女のラブゲーム♡」やな。

Y木:武田鉄矢か。

S原:これはストーリーを詳しく話せません。だって展開が分かってしまうと全然面白くないから。これ以上話が出来ないのが申し訳ない。上のストーリーは、序盤20分くらいでこのあともどんどん続きます。

Y木:いかに女(男)をゲットするか?ってことか。

S原:そうそう。それが延々と続く。けどちょっと文句を言いたくなるわー。おまえらなー、大学生なんやからちょっとは勉強しろよ!

Y木:おれらも全く勉強せえへんかったやん。

S原:そうだった。ぼくたち全然勉強しなかったネ、テヘッ♡(コツン)

Y木:きもいからやめろ。こういう映画はあれやろ。エロチックなところが見どころなんやろ?

S原:うん。結構キレイに撮れてるから、これで良いと思う。男性諸君でエロ目線でみたい人は、物足りないやろうな。

Y木:恋愛ゲームというかサスペンス要素はどうなん?

S原:どんでん返しがたくさんあって、楽しめます。

Y木:へえ、どんでん返しがあるんや?

S原:すごく単純やし、「どんでん返しのためのどんでん返し」やけどな(笑)要するにマンガやと思えば、面白く観れると思う。

Y木:やっぱり「エロトピア」やがな(笑)

S原:イエース。さあみなさん、ラストがとってつけたようですが、それでOKなんですよ。超単純ですが、わりとイケます。友達と一緒に観るのにピッタリですよ。それにしても、大学に行ってもこんなことばかりしているから、アメリカ人の知性は低いまんまなんでしょうね。もしも、生まれかわったら、みんなアメリカの大学生になりましょう!ハッピーチョメチョメライフです!

 

 

 

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る!「the EYE3 【アイ3】」(2005)の巻

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S原:今回は、軽い感じのホラーです。

Y木:ほう。手に眼がついてるな。だから、he EYE(眼)やな。

S原:いや、こういう場面はないです。

Y木:……あ、そう。

(あらすじ)

タク(チェン・ボーリン)と従妹のメイ(ケイト・ヤン)らは友人の住むタイを訪れる。夜、タクの親友のコーファイ(クリス・クー)と恋人のエイプリル(イザベラ・リョン)らも交えて怪談話で盛り上がる。「幽霊を見る10の方法」が書かれた本を見つけた4人は、実際にやってみようと言い出すが、それが不幸の始まりだった。

 

S原:昔、台湾旅行に行ったときに、どうしても現地で映画が見たくて、なんとなく観たのがパン兄弟の「the EYE」(2002)やった。映画館には2人しかいないし映画館は古くて寒々としているし映画は怖いし、たまらんかったで(苦笑)その「the EYE」の第三弾です。

Y木:続編っぽいけど、話は続いていないみたいやな。

S原:うん。タイトルだけで別の内容やな。レビューを読むと、作るたびに評価が悪くなっています。

Y木:まー続編って、大抵そうなってしまうからな。

S原:この「the EYE3 【アイ3】」やけど、この出だしはなかなか良い雰囲気やねん。香港に住む若者グループが、タイ旅行に行きます。夜に怪談をしているうちに、1人が古本をとりだします。その本(幽霊を観る10の方法)を読んで、実際に幽霊をみようといろいろと試します。

Y木:方法って?

S原:まずは、こっくりさんをします。すると目の前に影のような幽霊がぬーっと現れます。

Y木:へえ。怖いんか?

S原:全然怖くありません。

Y木:あかんやん。

S原:たぶん、怖さを追求していないんとちゃうかな。割と軽く観れるホラーっぽいドラマというか。で、いろんな方法で幽霊を見ようとしているうちに、友人グループの1人がいなくなります。

Y木:なんで?

S原:『夜中の黒猫を抱いてかくれんぼをすると、1人が幽霊と入れ替わる』という方法があるんやけどな。実際に試してみたら、本当に1人が行方不明になってしまう。しかも、戻ってこない。警察に相談しても埒があきません。

Y木:あかんやん。どうするの?

S原:とりあえず香港に戻ります。でも香港にも戻っても、怪奇現象がとまらない。地下街を歩いていると、無人の黒い傘が浮いたまま追いかけてくるとか、マンションの廊下でボールがひとりでに動くとか。

Y木:ほう。そういうのがこの映画の見せ所やろ。

S原:うん。このへんの見せ方は工夫していてちょっと面白い。けどなー、どうも薄味というか軽すぎるというか。怖くなりそうでなりません。結局、タイに戻ってもう一度友人を探そうとします。

Y木:探すって、どうやって?

S原:冥界にはいって友人を探します。冥界には死者がたくさんいる。果たして友人を探すことが出来るか?というのがクライマックスやな。

Y木:なるほど。

S原:ラストは細かく言わないけど、軽いどんでん返しがあって、おしまい。なんというか、本当に気軽に観れる映画でな。ホラーが苦手やけど、ちょっと観てみたいという人にピッタリやと思う。ひどい出来でもないけど、メチャクチャ面白くもない。

Y木:要するに軽い感じのホラーやな。

S原:イエース。さあ、みなさん。大したことがないと言えば、その通り。でも、のんびりと友達たちと一緒に観るにはピッタリです。といわけで、ビールとおつまみを用意して、ぜひどうぞ!

 

 

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る!「フリーウィリー3」(1997)の巻

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S原:今回はシャチの映画!

Y木:あー懐かしいな。part3まで作られてたんや。

(あらすじ)

いまやジェシーは17歳。自分を変えてくれた恩返しのために海洋調査のバイトを始める。そこで知り合った少年の父は違法捕鯨業者だった。ウィリーを救うため、またもジェシーは立ち上がる。シリーズ第3弾。

 

S原:実は、「フリー・ウィリー」(1993)「フリー・ウィリー2」(1995)とも観てないねん。なので、いきなりパート3から観ました。

Y木:ちゃんと、1と2も観ろよ。比較した話が出来へんやん。

S原:いやあ、中古店に売ってなかったしなあ……それに……なんというか……

Y木:なんやねん。

S原:べつにシャチの映画なんか観なくてもええやん?

Y木:ダ―――!そんなん言ったら、ほとんどの映画はそうやろ!

S原:そうやけど、まあ特にシャチが好きなわけでないからな。でも、実はこの映画は、よく出来てます。子供も安心して観れると思う。ただなあ、これ捕鯨の問題が出てくるねん。

Y木:あーアメリカンが好きそうなテーマやな。

S原:主人公はジェシーという17歳の少年。1作目と2作目と同じ役者が演じています。主人公はウィリーというシャチと仲良しやねん。ジェシーは、夏休みを利用してオルカの群れを追う海洋調査のアルバイトを始めます。ウィリーと再会します。ウィリーはいつのまにか恋人もいます。思春期です。ジャンプのラブコメです。気分は「キックオフ」(ちば拓)もしくは「胸さわぎの放課後」(村尾ミオ)ですよ、あなた!

Y木:しょーもない例えをするな。

S原:一方で、違法な捕鯨業者がいます。メンバーの1人の息子(マックス、10歳くらい?)も憧れの船に乗せてもらいますが、父親がシャチを殺戮する違法な仕事をしていると知ってショックをうけます。

Y木:まあそうやろうな。

S原:で、ゴニョゴニョとあって、ジェシーとマックスが協力して、シャチを海に逃がします。おしまい。

Y木:いや、そのゴニョゴニョの部分を言えよ。

S原:まあ、話は大したことないです。さっきも言ったけどシャチを捕まえるシーンはかなり残酷で、どうしても捕鯨問題を思い出します。日本人としては複雑やけど、ここを割り切れる人は楽しめると思う。まあヤコペッティの「世界残酷物語」(1962)とか「カランバ」(1983)もえげつない場面があったやん?あれと一緒やな。

Y木:あれはやらせなの。やらせ!

S原:え?そんなん言ったら、この映画も演出やん。

Y木:……それは……そうやけど。

S原:やろ?だからそういうことやねん。

Y木:なんやようわからん。

S原:まあでも、この映画では海が本当にきれいに撮れています。

Y木:確かシャチも本物やろ。すごい頭の良いシャチを使ったとか、当時聞いたで。

S原:これ、ロボットらしい。

Y木:えーロボット?

S原:噂ではpart1とpart2に出演したシャチを酷使して、ストレスで再起不能になったんだとか。

Y木:かわいそうなことをするなよ。あかんやろ、こんな映画作ったら。

S原:実は子猫がたくさんいたという都市伝説の「子猫物語」(1986)を思い出すよなー。

Y木:あーそんな噂あったなあ(苦笑)

S原:あと、清純派のように見えて、実はドスケベやったという柏原よしえ(後に芳恵と改名)も思い出すよなー。(S原注:あくまで噂です)

Y木:訴えられるぞ。というか、ネタが古いな。

S原:さあ、みなさん。映画としては普通です。親子で楽しむのは良いと思います。この美しい地球環境を守るために何が出来るのか?それは破棄を待つだけのDVDを中古店から救い出すことですよ!。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)や「ゴッド・ファーザー」(1972)なら、いつか誰かが買うでしょう。でも誰も知らないZ級映画はだれが救い出すのですか?このブログを読んでいるあなた!あなたしかいないのですよ!いますぐ救い出し、そしてあなたの大事な宝物にするのです。さあ、これを読んだら中古DVDショップへレッツラ・ゴー!

Y木:行かへんと思うで……

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る!「チアーズ3」(2006)の巻

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S原:今回はチアダンス!

Y木:ええ年して、チアダンスの映画を観たんか。きもちわる……

(あらすじ)

高校のチアリーディング部でリーダーを務めるブリトニー。美人で成績優秀な彼女は、恋人のアメフト選手ブラッドと一緒に学園のキング&クイーンにも選ばれ、まさに絶好調! ところがある日突然父が左遷され、ハイソな街からクレンショー・ハイツという貧しい地区に引っ越すことに・・・。

 

S原:これは超単純な映画やった。ここまで単純やといっそ気持ちいい。

Y木:そこまで単純な話かいな。

S原:なんというか、少年ジャンプで10話で打ち切りになったみたいな感じやねん。

Y木:あかんがな。車田正美かい。

S原:あーん、「男坂」のことは言っちゃダメ!面白いんやから。

Y木:おもろないから打ち切りになったの!まあえええわ。この映画はどんな感じ?

S原:ブリトニーという若い娘が主人公です。恋もチアダンスも上手くいってルンルン気分でしたが、ある日引っ越しをすることになります。チアダンスの友人に報告をすると、「ほかのチームに行くの?そんなのありえないわ。新しい学校でチアをしないことを誓ってよ」と言われます。仕方がないので約束をします。

Y木:なんか友人も意地悪やな。

S原:引っ越し先はガラの悪い場所でした。白人以外の人種も多いです。入口にはなんとセキュリティチェックまであります。気分は「クラス・オブ・1999」(1990)です!

Y木:あーあのくだらねえ映画、おまえにムリヤリ連れていかれて一緒に観たなあ……しかも、おれの持ってたタダ券やったのに……(遠い空を見る目)

S原:残念ながら「クラス・オブ・1999」みたいなカッチョイイ女教師(通称:ジョイナー先生)は出てきません。ガヒーン!ガヒーンって動いてほしかったな。

Y木:あれはロボットなの!

S原:いろいろあって、しょんぼりしていると、あーら不思議、イケメンが優しく声をかけてきたゾ♡

Y木:なんやねん、その展開。

S原:イケメンは下心満載ですが、顔には出しません。むっつりスケベです。気分は「おじゃまユーレイくん」(よしかわ進)!

Y木:うん。たしかにあれはむっつりスケベな漫画やった。

S原:いろいろあって、新しい学校のチアチームに入ります。

Y木:え?友人との約束は?

S原:主人公はちょっと気にしますが、なんとなく話はすすみます。

Y木:適当やなあ。

S原:そして、努力!友情!勝利!以前にいたチームをコテンパンにやっつけます。昔の友情や恩義なんか一切関係なし!勝利こそすべて!

Y木:えー……そんなことでええの?ちょっと主人公の性格、良くないやん。

S原:まあ、そんな欠点もチアダンスで解決!レッツ・ダンス!

Y木:めちゃくちゃやん。

S原:ほんまにそういう映画やねんって。とにかく、ダンスしたらすべてOK!みんなダンスすれば、この世から悩み事がなくなるのさ~♪

Y木:なくならへんわ。

S原:というわけで、みなさん。本当に毒にも薬にもならない映画ですが、それはそれでまた良し、ですよ。だいたい、あなたは今まで食べた食パンの枚数を覚えていますか?そういうわけで、みんなで一緒にレッツ・ダンス!そして、中古DVDコーナーへレッツ・ゴー!あ、言い忘れてた!

Y木:なんやねん。

S原:この主人公はなかなかキレイですが、シャワーシーンはありません。残念!

Y木:……それが最後に言いたかったこと?

ちょっと疲れてきた頃の続編映画を観る! 「霊幻道士Ⅹ 最強妖怪キョンシー現る」(2019)の巻

霊幻道士Ⅹ 最強妖怪キョンシー現る

S原:今回は、読者にお詫びしないといけません。

Y木:なんやねん、いきなり。

S原:だって、これは面白いんだもん!

Y木:だもん!じゃねえ。きもいわ。要するに、ショボくなった続編やと思って観たら、意外とイケたというわけやな。

 

(あらすじ)

キョンシーや妖怪退治を生業とするハオ道士と、2人の弟子チュウサムとモンチョイが青龍という町で暮らしていた。
ある日、西山で棺が掘り起こされたと聞いたハオ道士は、不吉な予感を抱きながら弟子のモンチョイとともに現場に向かうと、なんと山猿の姿をした伝説の妖怪【山魈(さんしょう)】が棺に眠っていた。フー隊長は、この妖怪・山魈を万国博覧会に出品して出世を目論むが、封印が解けて暴れ出す!
一方、チュウサムはモンチョイの婚約にあたって結納金を工面するために、古来から財宝を守る妖怪【黄妖(こうよう)】を訪ねていた。妖怪であると知りつつも、その美しさに心惹かれていき、チュウサムは恋に落ちてしまう。
ハオ道士は暴れ出した山魈を一度は封じ込めたものの、黒猫の精気を吸って再び復活する。そして、山魈は封印していた妖怪の気を吸って、狂暴化してしまう!

 

S原:これ、「元レンタル店店長まぁくのB級日常映画館」でおなじみのまぁくさんが紹介していてな。面白そうやなあ、と思ってたら出会ったのよ。いやーこういうのシンクロニシティっていうんやろうな。 

Y木:言わへんわ。

S原:現時点でパート11まで作られてるねん。この映画はその第10弾です。

Y木:第10弾か、すごいな。タイトルはX(エックス)じゃなくてパート10やったんやな。これってストーリーはつながっているのか?

S原:余不知也(わかりません)。ちょっと調べると、どうもほぼ独立したエピソードみたい。まーあれちゃう?コロンボとか寅さんみたいなもんちゃう?

Y木:そうなんか。しかしキョンシーネタで40本作ったらそれはそれで凄いかもな(笑)

S原:ネタがなくなってキョンシーが、ついに宇宙に行って暴れたりしてな。

Y木:……(無言)

S原:こら!

Y木:なんやねん。

S原:「それはジェイソンだっちゅーの!」って突っ込まなあかんやろ!

Y木:知るか!はよ、この映画の内容を話せ。

S原:いやー「霊幻道士」(1985)シリーズなんか、何十年ぶりに観たやろ。でも、香港映画特有の油っこさと、現代風の演出がちょうどよいバランスでな。単純に楽しいと思う。

Y木:へえ、娯楽映画やからそれでええやん。

S原:不然(その通り)。なんて言えばええんかな。頭を空っぽにして観るのにピッタリです。

Y木:えらい褒めるな。

S原:久しぶりにこういう映画を観て、なんというかドキドキしながらレンタル(VHS)を感じを思い出したわ(笑)。こういう馬鹿に徹した娯楽作を何故日本では作れないんやろうなあ……あ、ここで言う「馬鹿に徹した」は褒めてるねんで。

Y木:霊幻道士か。キョンシーがぴょんぴょん飛ぶやつやな。

S原:あーこの映画ではキョンシーはでません。(キッパリ)

Y木:えー、「最強妖怪キョンシー現る」ってタイトルやのに?

S原:現れません。

Y木:おいおい。

S原:代わりにゾンビみたいなのは出てきたで。まあ、そういういい加減さも楽しいよ。ストーリーは上の通りで、現代っぽいVFXでゾンビや妖怪が出てきます。泥臭いキャラクター3人組(師匠に弟子2人)がドタバタしながら、やっつけるというだけやった。

Y木:香港映画っぽいな。

S原:甚善(それでええと思うで)。でもちょっと残念なこともあります。

Y木:なに?

S原:これは大きく2つの話があるねんけどな。キョンシー(ゾンビ)をやっつける話と美女の妖怪(黄妖)に恋愛感情をもってしまう弟子の話がうまく絡まない。一応ラストで伏線回収っぽく終わるねんけど、俳優たちが良いだけに惜しいです。

Y木:おれは香港映画って、そんなに観てないからわからんけどな。昔、香港映画ブームのときに観て、「なんか雑な出来やなあ」と思ったけどな。いまでもその流れが残ってるっていうことか?

S原:たぶん伝統なんやろうな(笑)もちろんハリウッドみたいに洗練される映画もあると思う。でも、この映画はたしかに昔の香港映画風の要素があった。そこを楽しめる人は「意外とイケる!」、ダメは人は「なんじゃこれ?」となるんやろうな。

Y木:なるほど。

S原:あと足りにないのは、子どもやろうな。とくに女児。

Y木:へえ…

S原:例えばテンテンというかわいい娘がいたりしてな。

Y木:うん…

S原:コメディ風に友達(男児)たちとキョンシー退治に行く場面があってもよかったよな。

Y木:……(無言)

S原:こら!

Y木:なんやねん。

S原:「それは来来キョンシーズだっちゅーの!」って突っ込まなあかんやろ!

Y木:知るか!今度から一人で話してくれ!