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Y木:なにこれ? 外国のアニメ?
S原:今回はフランス製アニメですよ。まずは解説をどうぞ。
(解説)
フランスで『第7番目の芸術』と言われ、より大人の楽しみとして定着し、漫画の中で最も人気を誇るユーゴ・プラットの「コルト・マルテーズ」シリーズ(全16巻)がアニメーション映画化!。世界中を旅しながら様々な冒険を繰り広げるイギリス海兵隊員コルト・マルテーズの活躍を描く。
(あらすじ)
時は1919年。イギリスの海兵隊員コルトは、かつて命を救ってくれた秘密結社レッド・ランタンのために、ロシアの反革命軍の金塊を狙う者たちとの争奪戦に挑む。金塊を乗せた列車に近づいた彼は、宿敵と対決することに。
S原:これは、フランスの漫画が原作です。
Y木:バンド・デシネやろ。おれ、メビウスのコミック持ってるで。
S原:ぼくが買い取るから、はよ実家から探し出しなさいよ(笑) これは、日本のアニメの影響も少しあると思うけど、完全にフランスのコミックの世界やった。
Y木:かなり違う?
S原:違うなあ。結論から言うと、普段見ている娯楽アニメと別物と理解していれば楽しめると思う。ジブリとかディズニーみたいな感じではないです。
Y木:バンド・デシネ原作やろ。やっぱり「絵」が独特なんやろ。
S原:それは大きい。ところどころCGも使ってるけど、作品世界から浮いてる感じはしない。最初から最後まで、同じレベルの絵(画面)が続いて安心して観れます。

Y木:じゃあ面白かったんや?
S原:いや、まあ……どうかな。
Y木:あかんのかいな。
S原:あかんことはないよ。ただ、いまいち観ていて燃えないというか。
Y木:ほう。
S原:まず、財宝を狙うストーリーなのに、ワクワクしない。展開がていねいというかスローでな。それを、味と感じるかどうかやけど。日本のアニメや漫画ファンなら、ちょっと退屈ちゃうかな。
Y木:ストーリーはどんな感じ?
S原:舞台は、1919年。ロシアでは革命後、革命政権と反革命軍の間での紛争が各地で勃発していた。主人公は、コルトマルテーズ。イギリス国籍を持つヨーロッパ人で、過去にいろいろあっていまは無職。怪しい帆船が底流している港町で、永年の友であり敵でもある脱走兵ラスプーチンと出会う。コルトマルテーズは、命の恩人である秘密結社レッド・ランタンからの依頼を受け、ラスプーチンと共に、装甲列車へと近づいていく……。こういう感じです。
Y木:話を聞くと、普通の冒険ものやけどな。
S原:主人公も他のキャラクターも、落ち着いてるというかクールと言うか。人間関係とか(過去の因縁もふくめて)いろいろありそうなんやけど、ぼくには分かりにくかった。普通は、ストーリーとキャラが混ざって話がすすむやん。でも、この映画はそれぞれが単独に分かれていて、しかも淡々としていて、どうも盛り上がりに欠けます。あ、これはあくまで僕の印象ね。
Y木:なるほど。


Y木:見どころみたいなところはないの?
S原:あるよ。財宝を載せた列車の場面なんかは、ちゃんと活劇になってる。でも、これも大人しい印象やったかな。個人的には、昔ながらの「宝探し」を期待したんやけどな。ちょっと残念やったです。
Y木:失敗作?
S原:ではないと思う。変な映画ではないし、最後までちゃんと観れます。個人の好みになるけど、この雰囲気にハマる人もおるはず。簡単に言うと「個性」に合うかどうかですな。
Y木:なるほど。
S原:というわけで、なんとも不思議なムードのゆったり映画ですが、作画レベルは高いと思います。すこし変化球のアニメを観たいときにチョイスしてください~!