S原:今回は、みんな大好き恐竜の映画だよ!
Y木:これ、本気で「意外に面白いかも?」と思って、観る奴おるんか?
S原:え? ぼくがそうやけど?
Y木:………(白目)
(あらすじ)
人類の新たな移住先を見つける使命を帯びた宇宙船・ガリレオ号。目標の惑星に到着する直前、船体が爆発。そのまま墜落してしまった。さらに、生き残ったマーストンたちはこの惑星に住む恐竜に襲われる。恐竜の恐怖と戦いつつ、地球へ戻る術を探し始めるが…。
S原:まあ、これはアレですわ、アレ。
Y木:あれってなんやねん。
S原:シェラシックパークから続くパチモン恐竜映画の中の1本ですわ。
Y木:わかってるわ! なんで今さらそんな説明されなあかんねん!
S原:これはまあ、なんというか。
Y木:面白くないんやろ?
S原:はい、もちろん面白くないです。
Y木:自信満々で言うなよ。
S原:でも、意外に恐竜のデザインは……
Y木:意外に良いとか?
S原:いや微妙でした。
Y木:どないやねん。CGやろ?
S原:そうそう。よくあるチープなCGで、画面からぼんやり浮いています。
Y木:はあ。
S原:あとは人間の顔の向きと恐竜の立ち位置が合っていません。お互いに目線を外しながら、戦う場面はなかなかシュールでした。
Y木:ひどいなあ。
S原:あとは人間と恐竜のサイズが合っていない。カットが変わるたびに恐竜のサイズがちょっとずつ変わります。
Y木:めちゃくちゃ適当に作ってるがな。


S原:ストーリーは、あらすじにコピペした通り。「宇宙船である星に着いたら恐竜がいました。なんとか地球に戻らなくっちゃ!」です。
Y木:違う星に恐竜がいるって、小学生が描くマンガみたいやあ。そもそも、何の目的で宇宙船に乗ってたの? 惑星の探索?
S原:わかりません。その説明はありません。あったかもしれません。忘れました。
Y木:えー……
S原:まあ説明不足もそうなんやけど、とにかく演出が下手というか変というか。
Y木:例えば?
S原:たとえば、恐竜が襲ってくる。なんとかやっつける。まあ典型的な場面やろ?
Y木:そうやな。
S原:恐竜が死にます。死んだ恐竜を人間たちが見つめます。そこで悲し気なBGMが流れます(笑)
Y木:まさかの恐竜目線(笑)
S原:そのあとに、また広い野原をテクテク歩きます。そこでまた悲壮感溢れるBGMが流れます。そりゃ、まあ登場人物たちは生きるか死ぬかやけど、観客にとっては恐竜がからむサスペンスとかアクションを観たいわけやん? なんでそんなに悲壮感を漂う演出をするのか……
Y木:観てないからよくわからんけど。
S原:それから登場人物の一人は言います。「いいか、おまえたちはそうでもないだろうけどな。おれはな、この星にはウンザリなんだ!」
Y木:みんな、ウンザリやろ!
S原:あとは、仲間が死んだときに悲しいいBGMがかかるのはわかるけど、小さな恐竜が襲ってくるときまで悲しい音楽が流れる。おまけに戦う場面は、スコップで恐竜の首を串刺し! もうわけが分からん(苦笑)

Y木:それで?
S原:延々と野原を歩く場面が続きます。人間同士が急に殴りあいます。まわりのみんなは驚きます。殴りあった理由は「この惑星のせいで、頭がおかしくなるんだ!」
Y木:はあ。
S原:あとは何があったかな。あー恐竜に会った時に「大丈夫だ」「強気でいけば勝てる!」
Y木:ヤンキーのケンカかい。
S原:あとはホームレスがでてきます。
Y木:ホームレス? 恐竜の惑星で?
S原:ほんまやねんて。ウソやと思うんなら観てよ。
Y木:誰が観るか! もうええから省略してくれ。結局どうなるの? 地球に戻れるの?
S原:2人だけ脱出用シャトルに乗せて、逃げることが出来ます。残った人たちは、恐竜の群れに取り囲まれます。「おれたちの戦いはこれからだ!」とジャンプみたいな感じでおしまい。
Y木:はあ、ほんまに面白くなさそうやな。
S原:一応、ちょっとだけ良いところを言うと、ちゃんと広い野原でロケしているところやな。もちろん、違い惑星にはみえないけど(笑)

Y木:しかし恐竜ジャンルって廃れへんよなあ。
S原:B級映画製作者の心をつかむ魅力がある……ということではなくて手っ取り早く商売になるんちゃう?
Y木:やろうなあ。
S原:というこわけで、なんとも微妙に薄味の映画でした。恐ろしいのは、おそらくこれ以上(これ以下)のヒドイ映画があると思われることですな。これは、よほどの恐竜映画マニアだけにおススメします~!
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