
Y木:なんかもう、ひどいなあ……
S原:さあ、『なんでもシンと付ければ、かっちょよく見えるマジック』が発動したシン・タイタニックが出航!
(あらすじ)
タイタニック号沈没の悲劇から110年後の2022年、最新設備を備えつつ外見は初代を復元したタイタニック3号が完成し、大西洋へ処女航海に出航する。しかし、船がかつての遭難現場に近づいた頃、突然制御不能となり、船は危険な海域を突き進み…。
S原:まあ、このあらすじを読んでよ。最高やろ?
Y木:最低やわ。
S原:そう? 「タイタニック3号」よ? もう誰もが考えつかへん設定やろ。
Y木:いや誰も思いつくけど、バカバカしくて映画にしないの!
S原:そうかな。意外に灯台下暗しやで。
Y木:わかったわかった。それでタイタニックがまた出航するんやな。
S原:うん。予想外にタイタニック出航の場面のCGは良かったで。キャメロンのバージョンよりちょっと落ちるくらい。
Y木:おまえ、ぜったいキャメロンにキックされるわ。
S原:映画が始まると早速タイタニック3号が出航します。
Y木:早いな。
S原:乗客はみんな能天気です。
Y木:はあ。
S原:はしゃいでいます。
Y木:はあ。
S原:浮かれています。
Y木:わかったって! しかし、わかりやすく死亡フラグが立ってるなあ(笑)


S原:そのうちに夜になります。
Y木:それで?
S原:いよいよお待ちかねの……
Y木:あー沈むのね。

Y木:それがクライマックスやろ。安っぽいラブストーリーとかからめて。
S原:いいえ、この映画は違います。キャメロンのタイタニック号は船員のうっかりミスで氷山にぶつかりましたが、今回の船員は優秀なのでうっかりミスはしないのですよ、ふふふ。
Y木:優秀なんか。じゃあ氷山を避けるんやな。
S原:いえ、ぶつかりました。
Y木:どないやねん! 結局氷山にぶつかるんかい! 何回ぶつかったら気が済むねん!
S原:実は船員は優秀やったんやけどな。このタイタニック3号には、怨霊がいたのよ。そいつらのせいやねん。
Y木:えー……そんなネタ……?
S原:この女性が、呪いの本を読んで魔術を使って怨霊を呼ぶねん。
Y木:タイタニック号に乗って、なにをしてるねん?
S原:結構、丁寧に長々と魔術をかけてたで(笑) まあ、結局は幽霊というかゾンビというか、そういうのがタイタニック号で大暴れしてたわ。


Y木:要するにB級ホラーなんやな。
S原:うん。あれよ、あれ。みんなが知ってる映画に例えるとな。
Y木:なに?
S原:「ゴースト/血のシャワー」よ。
Y木:誰が分かるねん、あんなバカ映画!
S原:えーあれ、面白いのに。
Y木:どこがやねん。昔、お前と一緒に観て寝そうになったわ(ため息)

S原:まあそういう映画やった。
Y木:そういう映画やろうな。
S原:というわけで、今回の映画はちょっとおススメ出来かねます。意外にちゃんと出来ている部分もありますが、後半の悪霊が出てから失速してしまうのが残念でした。あー、もひとつ言ってもええかな?
Y木:はあ、どうぞ。
S原:とはいえ、この映画は僕は嫌いちゃうねん。
Y木:ふーん。
S原:キャメロンの「タイタニック」よりも好きかもしれん。
Y木:あーそう。
S原:でもな。
Y木:はあ。
S原:「レイズ・ザ・タイタニック」の方が好き!
Y木:……(無表情)

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