あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

男子はたいていロボが好き! 「アンドロイド」(2005)の巻

アンドロイド

 

S原:さあ、今回からロボット映画を取り上げますよ。まずはこれ!

Y木:そのまんまのタイトルやん。

 

(あらすじ)

近未来。科学者のウォルターは、自分そっくりのアンドロイド「バズルヘッド」を作り出す。ウォルターは、自分の脳をスキャンして、パズルヘッドの人工頭脳を完成させ、全く自分と同じ記憶と経験を持たせることに成功する。パズルヘッドは、さまざまな事象を学び取っていく。そんなある日、パズルヘッドは食料の買い出しに出かけた店で、ウォルターが片想いを続けていた、ジュリアに出会います。その時、買い物中に拳銃強盗が現れ、パズルヘッドはその強盗を退散させ、ジュリアはパズルヘッドに好意を寄せるようになり……

 

S原:これは、変形のフランケンシュタインものやった。

Y木:ほう。

S原:なので、ロボットが合体したり空を飛んだり決めポーズをするのを期待してはいけません。

Y木:子どもか。

S原:というかまず一言、言わしてもらってもええかな?

Y木:どうぞ。

S原:この映画はな。

Y木:はい

S原:辛気臭ええええええ~!

Y木:やかましいわ。

S原:いや~ほんまに遠い親戚の田舎の仏壇みたいな映画やったわ。

Y木:よくわからんって。

 

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Y木:出来はどうなん?

S原:出来としては普通かな。結構、真面目なトーンで作られてます。ただ、面白いかと言われると「そんなには……」としか言えません。

Y木:真面目なトーンか。暗いの?

S原:暗いです。静かな雰囲気ですすみます。

 

 

S原:登場人物はほぼ3人。主人公は自分そっくりのロボ(この映画ではアンドロイド)を作る。姿かたちは自分そっくりで、役者も同じ。あとは、主人公とロボが好きになる女性がでてくる。

Y木:へえ。じゃあ実質は、俳優は2人やん。

S原:そうです。少し演劇っぽくてなかなか凝ってるやろ。そういう工夫は分かるねんけど、どうもなあ。陰気くさいし(笑)

Y木:結局、自分そっくりのロボットが自我を持つというネタやろ。

S原:その通り。主人公は、ロボに人間の心の感情まで教えようとするねん。バッハを機械的に弾くんじゃなくて、もっと情感をこめて弾くように、とか。

Y木:ほう。

S原:ある日、ロボは強盗から女性を助けたことで、女性に感謝されるねん。そのロボが女性に対しても恋心(っぽいもの)を抱く。そこから微妙な三角関係になります。

 

 

S原:主人公は、ロボに嫉妬してロボの機能を止めようとする。

Y木:「ロボのくせに生意気だ~!」って?

S原:そうそう。今度は主人公がロボに成りすまして、女性に近づく。ロボはさらに先読みして……

Y木:全然、ジャケットの雰囲気とちゃうやん。相変わらず詐欺が続くよなー。

S原:このパッケージでは、B級SFとかロボが好きな人が観るやん? でも実際にみたら、大真面目で湿気だらけの映画という(苦笑) こういうのってサ……

Y木:は?

S原:誰も得をしない不毛な世界なのサ……(涙を吹く)

Y木:泣くぐらいなら始めから観るなよ。

 

 

Y木:もしかして、シリアスなSFとして宣伝したら「隠れた佳作」になったかも?

S原:いやーどうかな。なってないと思う。暗いというのもあるけど、主人公に感情移入しにくいねん。

Y木:自分の作ったロボに、好きな女性を取られる悲哀なんやろ?

S原:いや、そういうのよりも、こいつ最低やねん。

Y木:なにが?

 

 

S原:好きな女性に近づく。そこまではええねんけど、強引にチョメチョメするねん。

Y木:ええー! なにそれ。

S原:そんな主人公、絶対にあかんやろ。しかも、それが原因で女性は自殺未遂するねんで?

Y木:最低やん。

S原:ほんまにな。もちろん、そんな状態の女性にロボが寄り添うねんけどな。ここから、またどんでん返しがありますが、ここでは言えません。

Y木:なるほど。結局は、人間の感情とかがテーマなんかな。

S原:たぶんな。テーマははっきりしてて良かったけど、うーん個人的には好きになれないですなー。

Y木:暗くて真面目すぎるから?

S原:それもあるけど、やっぱりロボは合体変形してほしいよなー。

Y木:………(無表情)