
S原:今回は、ゾンビそしてゾンビ!
Y木:死霊の大群か。
(あらすじ)
パリ北部。ギャングに同僚を殺された警官たちは、復讐のためギャングの潜伏する古ビルに乗り込む。復讐劇は銃撃戦となり、血みどろの決着がつくはずだった。だが、そこに現れた予想外の侵入者“生ける屍の大群”により、ビル内全体が大混乱に陥る。この悪夢の場所から脱出するため、警官たちはやむをえず仇相手のギャングと手を組み、疑心暗鬼のなかで死闘を繰り広げることに…。

S原:これはフランス製。面白かったで。
Y木:なんかB級ぽくない?
S原:わりとお金はかかっています。でも、とにかくゾンビとの闘い(だけ)を描いてるから、「ザ・ホラー映画」という感じです。
Y木:ザ・ホラー映画か。好きな人は好きやろうな。
S原:たぶん作った奴らも、ゾンビが好きで好きで仕方がないんちゃうかな。映画の出だしは、ちょっとフランスっぽい湿り気のあるルノワール風です。ある警官がギャングに殺される。その復讐のため、同僚たち(警官)がギャングのアジトにむかいます。
Y木:警官が復讐って。あかんやろ。
S原:あかんよ。でも、とにかくギャングたちを許すことが出来ねえってバーニングハートで、小汚いビルにカチコミます。ギャングたちも武装していて手強いです。銃撃戦になったり警官が捕まってリンチされたりしているうちに、ビルの他の場所から奇妙な音がする。様子が変だぜと話をしていると……ギャー!
Y木:なるほど。典型的なゾンビものやな。


S原:そこからはもう説明不要。ギャングと警察官たちが生き延びるために手を組んで、ゾンビたちをやっつけます。銃でゾンビを撃ちまくる。逃げる。ゾンビが追いかける、仲間が噛まれる。ゾンビになるかもしれないと恐れる。またゾンビに追いかけられる。逃げる。仲間が死んでいく……こんな感じで最後まで延々と続きます。
Y木:大群ってタイトルやけど、ほんまにゾンビの大群なん?
S原:大群です。夜の街のカットでも大量のゾンビがうようよしているし、ビルの中にはいってくるゾンビも大量です。CGを上手く使ってるんかもしれんけど、ほんまにどうやって撮ったの?って思うくらい。ゾンビの数が多いうえに、動きが早い。普通の人よりも動きが素早いくらい(笑)
Y木:あー走るゾンビやな。
S原:ゾンビが走るのは是か非かと論争(?)になってるけど、個人的には映画が面白ければどちらでもOKですな。とにかく映画としては単純明快で、ゾンビをどうやってやっつけるか? どうやって生き延びるか? を楽しんだらええと思う。
Y木:結局、そういう場面が見どころやろ。
S原:そうです。一番すごいのは、駐車場で車の上の乗ったオッサンを大量のゾンビが取り囲む場面やろうな。ゾンビを殺して殺して殺しまくるけど、次から次へとゾンビが襲ってくる。ゾンビを殺すカタルシスとやられる絶望感が表裏一体になっていて、ここはすごい。予告編でも当然使われています。


Y木:今回はおススメか?
S原:ゾンビ映画が好きなら楽しめるはず。というか、ゾンビ好きならもう観てるかな。というわけで、頭を空っぽにして観るのにピッタリです。ワゴンの安売りコーナーで見つけたら、買っても損はないですよ~!

