
S原:さあ、今回は「マッドスピード」の続編ではないのにパート2と付けた詐欺映画!
Y木:パート1が有名でないのに、なぜパート2と付ける……?
(あらすじ)
“終末の日”から2年。文明が崩壊した世界で、人々は食糧とガソリンを奪い合う希望なき日々を送っていた。ある日、荒れ果てた町ウルフポイントに、《ブラックライダー》と呼ばれる流れ者のジョシュが現れる。ジョシュは瀕死の少女を救うため、預言者と崇められるシェパードという男を探していた。ウルフポイントの支配者ドレイクは、シェパードの正体を暴くためジョシュを利用しようと画策。荒野を炎に染める激闘の果て、ついに預言者のコミュニティにたどり着いたジョシュは、そこで驚くべき奇跡を目撃する…。
Y木:これ、パッケージは完全にマッドマックスやん。
S原:あーかっちょいいよな! このデザインは、本家を越えてるで!
Y木:超えてるか! どうせこんな場面はないんやろ。
S原:あなた、観てないのにわかるの?
Y木:わかるって。
S原:あー、あなた……
Y木:え?
S原:ついに…
Y木:は?
S原:ついに…予知能力に目覚めたんやな。
Y木:やかましいわ! 目覚めてないわ!
S原:まさか、こんな近くに光の戦士がいたとはな……
Y木:幻魔大戦ネタやないか。何回おまえに、こういう映画の話を聞かされてると思ってるねん。それはええけど、要するにパッケージ詐欺ってことね?
S原:そうです。端の方のメガフォースみたいなバイクがでてこないのはええけど、メインっぽく写ってるトラックも出てきません。
Y木:いくらなんでも盛りすぎやろ。

S原:映画自体はわりと普通です。でもちょっとな。
Y木:なにが?
S原:コンセント。
Y木:は?
S原:コンセントやねん。
Y木:なにがコンセントやねん。
S原:コンセントがちゃんとある世界やねん。
Y木:電気があるってこと?
S原:そうそう。どこで発電してるかわからんけどな(笑) なんというか、世紀末の世界じゃなくて、ちょっと不便な田舎町みたいな。
Y木:えー……

S原:まず主人公が寡黙なキャラやねん。
Y木:こういう映画の典型的な主役やな。
S原:演じているのは、デヴィッド・A・R・ホワイトという人。少しチャック・ノリスを薄味にした感じです。
Y木:チャック・ノリスをさらに薄味にして主役がつとまるんか?

S原:で、その主人公にからんでいくヒロインがでてきます。
Y木:それも典型的やな。
S原:ヒルティ・ボーエンという人ね。サンドラ・ブロックの眉毛を太くした感じです。
Y木:眉毛……

S原:あと悪役も出てきます。ジェームス・デントンという人。この人はちょっとだけ岡田准一っぽいです。
Y木:あーそう。

S原:まあ、そんなどこかで見たことがある感じの俳優たちが、てんやわんやってことです。
Y木:ちゃんとストーリーを話せよ。
S原:話はおおむね上の通りで、わりと正攻法で演出しています。なんやけど、いまいちのれなかった。というのは、やっぱり世紀末感がないから。いかにもマッドマックスっぽい改造車とかでてくるけど、みんな普通に暮らしているようにみえるから、不良が改造した乗用車にしかみえない。おいおい、「チャンプロード」かよ!
Y木:誰が分かるねん、そのツッコミ。
S原:あとはサービスのつもりか知らんけど、なんかストリートファイトの場面もあるし、途中で寄った家にはおばあさんがいてその人が幽霊やったり(笑)
Y木:うそつけ。
S原:ほんまやねんって。しかも、そのおばあちゃんは本筋に関係ないからな(たぶん)。あとは、もう覚えてないけど超能力とかでてきたたような気がする。あ、もしかしたら違う映画かも。ごめん。
Y木:ちゃんと話せよ。
S原:とにかく観た後にすぐに忘れてしまう映画やったわ。

S原:さあみなさん、キャッチコピーの「おまえのMADに火をつけろ」がイカすB級映画ですが、世紀末感がないことを目をつぶれば、それなりに楽しめるのではないか、と。以上、マッドマックスっぽい映画3本を紹介しましたがいかがだったでしょうか? あ! 思い出した!
Y木:なんやねん、もう。
S原:「デッド・マックス/憎しみのサンダーロード」って映画もあるねん。
Y木:あーそう。

S原:どんな映画か気になるよな。
Y木:いや別に。
S原:読者の方で観た人がいたらコメントくださーい!
Y木:自分で観ろって!