あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「ナイトライダー」(2009)の巻

ナイトライダー

 

S原:さあ、今回はデビッド・ハッセルホフがでてこない「ナイトライダー」!

Y木:車がしゃべったりもせえへんのやろうな。

 

(あらすじ)

デイマは正義感は強いがちょっとサエナイ大学生。迎えた誕生日の朝、ボロボロの中古車をプレゼントされ落胆するが、やがて車に備えられた特殊能力を知る。この車は無敵の防御力を持ち、音速で空を飛び、水中を走ることができるドリームカーだったのだ。デイマはそのドリームカーの持つ能力で悪と闘い、“ナイトライダー”と呼ばれるスーパーヒーローとなる。しかし、冷酷無比の暗殺者アレクサンドロヴィチの出現によって、事態は思わぬ方向へ動き始める…。

 

S原:これ、意外に面白いねん。

Y木:へえ、これが。

S原:期待値を最小限にして観たからかもしれんけど、楽しめた。観る前は「下手したら、こんな車は出てこないかも?」と疑ってたから(笑)

Y木:どこまでハードルを下げてるねん。といいつつ、それもあり得るところがZ級映画の怖さやけど。

S原:これは簡単に言うと、アメリカのヒーローものに似てます。スパイダーマンとかあんな感じ。主人公は大学生やけど、とくにイケメンでもなく他人より秀でたものがない普通の男子やねん。美人のクラスメイトも気になるねんけど、アプローチできない。友達が新車を買って、さっそくその美人ちゃんとドライブするけど、主人公はイジケ気味にしょんぼりするだけ。ところが親から誕生日に車をプレゼントを用意したと言われる。期待して喜んで車を見に行くととボロボロの中古車(ボルガ)。主人公はガッカリよ。ところが、その車は……というわけね。

Y木:結局、その車が空飛ぶんやろ。霊能力とか?

S原:いや、ナノ鉱石(ナノ触媒)という飛行できるエネルギーを積んだ車やねん。そのナノ鉱石を狙って、悪い奴らが主人公を狙います。

Y木:ほんまにパターン通りやな。

S原:最後に悪役も空飛ぶ車に乗るんやけど、それはバック・トゥ・ザ・フューチャーのあの車そっくり(笑) こういう映画はそれでええと思うで。

 

ティムール・ベクマンベトフ 映画  ナイトライダー に対する画像結果

 

S原:見どころは、やっぱり車が空を飛ぶ場面。かなりしっかりと作ってるし、お金もかけて感心した。ボロボロの車がビューンって飛ぶねん、ビューンって。

Y木:わかったわかった。映画本編は、悪役と戦うだけ?

S原:悪役がナノ鉱石を探している途中で、父親が死んでしまう。自分のふがいなさでそれを止められなかったのよ。それ以降、正義に目覚めて、困っている人を助けたり、火事場の人命救助をしたり、犯罪解決の手助けをしたりする。もちろん名乗らずにね。

 

ティムール・ベクマンベトフ 映画  ナイトライダー に対する画像結果

 

Y木:でも、車で空を飛ぶんやろ。みんなに見られてバレるやん。

S原:一応、フードとかで顔を隠しています。でもニュースになって「ナイトライダー」と名付けられます。町中で噂されて一躍覆面のヒーローになる。クラスメイト美人ちゃんもナイトライダーに恋しています。主人公はそれをみてドギマギ……

Y木:なんか80年代っぽいな。

S原:昔からこのへんのドキドキは変わらへんのやろうな。だって、ぼくらが2人で飲んでて、隣の女子たちが「ねえ、今週のあなたの知らないワゴンセールの世界、読んだ?」「読んだ読んだ~」「もう最高じゃない、あの2人!?」「そうよね~」「とくに、S原さんね!」「あーわかる!」「あーもう、抱かれたい♡」とか、そういう会話をしたとするやろ?

Y木:どういうシチュエーションやねん。

S原:もしも、もしもやで? もしも、ほんまにそういう会話が聞こえてきたら、僕らはどう反応するしたらええんやろってことよ。

Y木:どうするもこうするもない。そんなことは絶対に起こらへんから大丈夫やって。

S原:そうかな。

Y木:そうや。

S原:絶対に?

Y木:絶対にない!

S原:………グスッ(涙)

Y木:泣くな、きもいねん! 

 

ブラック・ライトニング-2

 

Y木:そんなことはええから、映画の話をしろよ。

S原:あークラスメイトはほんまに美人ちゃんやった。ただ、どうも男子に「ご飯に行こう」とか「ドライブしよう」とか「新年パーティに行こう」と声を掛けられるたびにフラフラついていくねん。もっと地に足付けて男子を選んで欲しかったな。でも大半のロシア女子はあんなん感じなんやろな。

Y木:また適当なことを言って。怒られるぞ。ラストは?

S原:もちろん、派手なアクションがあってハッピーエンド。悪役の車と主人公の車が、空中バトルをするねんけどな。最後は主人公の車が、大気圏の外まで悪役を車ごと吹っ飛ばします。おいおい、カーズかよ!

Y木:え?

S原:カーズ! ジョジョの第二部でもカーズは宇宙に吹っ飛ばされてたやないの!

Y木:読んでないから知らん。

S原:あ! もしかして、カーズという名前と車とひっかけてるんかもな。ウフフ。

Y木:知らんがな。監督に聞けよ。

S原:というわけで、これはなかなかの佳作です。演出はハリウッドを勉強しているのがよくわかります。ロケはモスクワだと思いますが、街並みとかアメリカとは違ってこれもユニークでした。DVDをよく見れば、あっちのナイトライダーのような前面の赤ランプみたいなものが付いていますが、もちろんロシアの車にはついていません。それもまたご愛敬ですよ。というわけで、これはおススメです~!

 

 

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