あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

女の子(レディース)が大暴れ!「実録 暴走族 ブラックエンペラーレディース」(2006)の巻

S原:いよいよこのシリーズの最後! 最後にふさわしく暴走族! レディース!

Y木:こんなDVDをよう買うわ…(絶句)

(あらすじ)

ある日、賢治の元にブラックエンペラーに入りたいという、ひとりの少女が現れた。日々喧嘩に明け暮れていた菜穂(太田千晶)。しかし、絶対に破る事のできないブラックエンペラーの"鉄の掟"諦めきれない菜穂は遂に自らチームを結成する。その名もブラックエンペラーレディース!

 

Y木:これ、ドキュメント?

S原:ドキュメントやと思って買ったんやけどな。普通のドラマやった。

Y木:80年代が舞台?

S原:70~80年代ちゃうかな。いまではコスプレにしかみえない制服(超長いスカートとかチリチリのパーマとか)を着て、大真面目に演じてます。

Y木:いろんな作品があるのはええねんけど、こういうのを2006年に作るのも、どうなんかなあ。

S原:「今日から俺は!」のさらに前の時代設定やからな。いまのヤングが観たら新鮮ちゃうかな。で、出来は普通やねん。ストーリーにちゃんと起承転結があるねん。

Y木:不良の少女が暴走族を作って暴れるの?

S原:そうそう。主人公は、母子家庭で母親は仕事でずっといない生活で、自立心がある一方で、心が満たされていない。そんなとき暴走族・ブラックエンペラーをみて憧れる。入れてくれと直訴するけど、女は入れないということで断られる。で、女性たちで暴走族を作る……まあ、これだけやねん。

Y木:「実録」というのは?

S原:実在のモデルがいるっぽい。一人の少女の成長と挫折を描くのがメインなんやけど、なんというか、こういうのって興味のない人にはどうでもええやん?別に昔の不良少女がヤケクソになるのを観てもなあー。大人になった自分からしたら、「わかったわかった」「あのな、大人になったら落ち着くねん」とか「そのうち結婚して、生活が苦しくてパートに行かなあかんねんって」とか、言いたくなるやん。

Y木:おまえ、最低やな。そういう目線でみたら、どんな話でも終わってしまうやん。

S原:そうやけど作品が無難に出来ている分、どうもパワーがないねんなー。多少、誇張でもメチャクチャのほうが面白いやん。人を殺しまくって最後は、主人公が死刑でもええやん。もしくは相手の抗争相手の暴走族のアジトに小型の核爆弾を投げるとか。

Y木:おまえなー……(絶句)

S原:まあ例えね。例えの話ね。あーでも、途中で主人公のグループ(女性の暴走族)に一人が、抗争する暴走族に捕まってレイプされる場面があるねんけどな。ここは観ていて嫌な気分になったわ。

Y木:主人公は復讐に行くんやろ?

S原:うん。そこがクライマックスかな。でも演出とはいえ、レイプシーンを長く撮るのはどうなんやろ。

Y木:それに興奮する奴もおるんちゃうの?

S原:いやー良くないよ、レイプは。ダメ、レイプは、絶対!

Y木:警察の標語か。レイプはともかく、こういう映画に何を求めるか、なんちゃうの?

S原:やろうな。個人的には、どうにも全体としては大人しい感じやったのが残念やったわ。誰でもヤングなときは、どこにもぶつけようのない感情とか、苛立ちがあるやん? やたらと喜怒哀楽が激しい時期とか。しょーもないことで意地を張ったり、友達とぶつかったり、夜中に校舎の窓ガラスを割ったり、盗んだバイクで走りだしたり。

Y木:尾崎豊か。

S原:さあ、みなさま。スケバンものが好きな人は楽しめると思います。けど、スカッとするかと言われると、うーん……どうでしょうか。レアなDVDだとは思いますが、わざわざ観なくてもよいかも。そういうDVDでした~!