Y木:あー懐かしいな。これ、テレビの視聴率を上げるために強引なことをするテレビ会社の話やろ。
S原:そうそう。視聴率のためなら何でもあり。これは、1976年の映画やけど、今観てもいろいろと考えさせられるわ。
Y木:やらせとか、過激な演出とか?
S原:うん。40年以上たっても基本はまったく変わっていないという…(苦笑)
Y木:テレビメディアの宿命やろな。映画としてはどうなん?面白いの?
S原:これ、面白いよ。監督はシドニー・ルメットやから、根底に骨太なテーマがある。たしかに今観ると演出は古臭い部分が多いけど、なんというか欲深くて濃いキャラばっかりが登場してグイグイ物語がすすんでいくねん。
Y木:さすがシドニー・ルメットって、ところか。
S原:イエース。いまメディア論とかに興味のあるヤングたちもぜひ観てほしい。とくに、いまテレビ業界を描くとしたら、この映画と同じアプローチにするか?違うアプローチにするか?を考えるだけでも面白いはず。地味な映画ですがおススメです。できるだけネットのレビューを事前に読まずに、ぜひどうぞ!
S原:これはキャストが懐かしい感じやねん。キャスリーン・ターナー がSNNのニュース専門チャンネルのTV キャスター。 バート・レイノルズがその上司で元夫。キャスリーン・ターナーの新しい恋人がクリストファー・リーヴ。
Y木:いかにも80年代やな。というか濃いな、その3人は(笑)
S原:うん。すごく濃い。湿気ムンムンやった(笑)で、これはもとは戯曲で「フロント・ページ」で今回で4回目の映画化やねん。まえの3本は「犯罪都市」、「ヒズ・ガール・フライデー」、「フロント・ ページ」ね。
Y木:4回目。それはすごいな。
S原:要するにすごくウェルメイドな戯曲ということなんやろうな。でもなんというか、なんか盛り上がらんねんなー…ネットでもレビューがかなり少ない。書いている日人も熱がないというか。
Y木:あーそうなんや。監督は?
S原:テッド・コッチェフ。「ランボー」(1982)を撮った人やな。
Y木:あかんやん。
S原:えー「ランボー」は最高やん。
Y木:そうか?他には何を撮ったの?
S原:「地獄の7人」(1983)、「バーニーズ あぶない!?ウィークエンド」(1989)、「Oh!大迷惑」(1992)とか。
Y木:あかんやん。ストーリーは?
S原:冤罪で死刑になりかけている男をニュースでとりあげて、てんやわんや!って感じかな。
Y木:うーん、なんかなあ…
S原:だからイマイチなんやって。80年代の雰囲気を味わいたい人はええけど、わざわざこの映画を観なくても……というのが正直な感想です。
Y木:なので、レビューも少ないんやろうなあ。