あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

麻雀映画 第8局!「女流闘牌伝 aki -アキ-」(2017)の巻

女流闘牌伝 aki -アキ- [DVD]

S原:今回は女流雀士!というか、15歳の女の子が麻雀をします!

Y木:15歳!

(あらすじ)

雀荘で生まれ育った少女・アキ。15歳の冬、ボストンバッグひとつで東京にやってきた彼女が求めたのは、自分の力だけで勝ち取る「本物の人生」だった。自身が持つ唯一の武器「麻雀」によって生きることを決意するアキ。しかし、その前に立ち塞がる汚い大人たちと大都会の現実…。しかし、少女雀士・ひまわりと【ミスター麻雀】小島武夫との出会いが、彼女の「人生」と「麻雀」を大きく変えていくのだった…。

 

S原:これは惜しいです。今回の麻雀映画シリーズで一番惜しい。

Y木:ほんまいかな。

S原:これ解説を呼んだほうが分かりやすいので、コピペします。

 

(解説)

『女流闘牌伝aki -アキ-』は、「元祖アイドル麻雀プロ」と呼ばれる二階堂亜樹が原案をつとめた麻雀コミック『aki』の実写映画化作品。二階堂の知られざる過去を描いた物語で、両親の離婚や、姉妹で父親の親戚に預けられて過ごした幼少期、プロデビュー後に「最年少女子プロ」のキャッチフレーズとルックスで脚光を浴び、テレビや雑誌などへも出演した二階堂の自伝的コミックでもある。

 

Y木:なるほど。実在の女流雀士がモデルか。

S原:この映画では、高校にもいかず本当にカバン一つで東京に行くところから物語が始まるねんけどな。雀荘で育った15歳の女子が大人をやっつけるってカタルシスがあるやん?

Y木:そうやな。物語としては筋が通っているというか。

S原:そのはずなんやけど、どうもスカッとしないのよなあ……

Y木:そもそも、なんで東京に行くの?腕試し?

S原:実家は雀荘で、父親から麻雀の手ほどきをうけているねん。なんやけど、ある日訳あって家族がバラバラになる。なぜバラバラになったのか、劇中で父親がボソボソ理由を言ってたけど、僕には分らんかった……で、身一つで東京に行くわけ。姉が東京におるみたいやけど、頼りたくないのかなんとか一人で生きていこうとします。マンガ喫茶に泊まったりして。

Y木:マンガ喫茶って。そんな15歳で……危ないやん。なんとか一人で生きていくって、無理やろ。

S原:普通に考えれば無理です。でも、その無理(逆境)からどうやって生きていくか?を上手く描ければ、もっと面白くなったはずなんやけどな。確かに、男に迫られる危ない場面もあるんやけど、どうにも真に迫っていないというか。ちょっと残念やった。

Y木:「麻雀で勝って生活費を稼ぐ」ってこと?

S原:主人公もそれを考えて雀荘に行きますが、15歳だからという理由で追い出されます。でも、なんとか麻雀をうつチャンスが巡ってきて、主人公は勝っていきます。

Y木:へえ。

S原:ところが、同世代(?)のライバル(プロ麻雀士の娘)が現れて、主人公は負けた上に「あなたの麻雀の打ち方はダメ」だと指摘されます。主人公は「(生活のために)マイナスにならなければ良いんです」と答えると「だったら、働けば?」と返されます。

Y木:たしかに正論やな。

S原:さあ、そこから主人公はどうする?というのがメインストーリーなんやけど、どうも展開が凡庸というか、演出に切れ味がないというか。行く場所もないから、夜の公園でひとりで遊具をまわす場面なんか、単純やけどええ味がでてるねん。でも、こういう主人公の心情を描く場面がすごく少ない。というか、麻雀場面も含めて全部モノローグで説明してしまう。モノローグなんか無しでええやん。せっかく役者が演じてるんやから、セリフがない場面で、観客にいろいろと考えさせて欲しかった。

Y木:あらすじで、「【ミスター麻雀】小島武夫と会う」と書いてるけど、これが運命の出会いなんやろ?

S原:それもあんまり上手く絡まんかったかなー。実質80分くらいの内容やけど、ミスター麻雀と本格的に交流するのは50分頃やし。主人公の魅力の面でも、物語の面白さでも、ライバルたちのキャラクターも、もっともっとワクワクするはずなんやけど、どうにもピリッとしない。

Y木:なるほどな。

S原:さあみなさん。映画の出来としてはまずまずです。主役の岡本夏美ファンならOkです。増田有香ファンはどうでしょうか(あまり魅力的な役でないし老けて見える)。勝負物語としてはイマイチです。もしかすると、パート2を作るつもりだったのかも、、、です。今回は、歯痒い思いをするストレスのたまる映画でした~!