あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

麻雀映画 第2局!「發の竜~逆転の闘牌~」(2017)の巻

發の竜~逆転の闘牌~ [DVD]

S原:さあ、続いてはコレ!

Y木:Vシネマっぽいなあ。

(あらすじ)

ゲームソフト会社社長・伊織竜(滝口幸広)。会社の経営難をギャンブルで凌ごうとするが、状況は更に悪化、闇金業者に追われ病院送りにされる始末。そこで出会った女性医師・橘さやか(佐藤乃莉)に一千万円の生体肝移植の話を持ち掛けられるが、伊織の生粋のギャンブル気質から、物語は次第に高レート賭け麻雀へと発展していく・・・。そこで繰り広げられる、裏切りと憎しみ、金欲にまみれた勝負の結末とは!

 

S原:結論から言うと、悪くないねんけどな。あまりにストレートすぎて……いやストレートなのはOKかな。なんというか人物の設定が……いやまあこんなもんかな。

Y木:なんやねん、ハッキリ言え。

S原:要するに、盛り上がらないのよ。さっきも言ったけど、話は超単純。わけありの4人が麻雀をする。それだけやねん。

Y木:それでええやん。

S原:まあそうなんやけどな。一応、主人公は伊織竜(滝口幸広)。ゲームソフト会社の社長やねんけど、資金繰りが苦しくて闇金に手を出しています。麻雀が強いから、資金稼ぎに麻雀をしています。

Y木:それ、遊んでいるだけやがな。

S原:従業員にも同じことを言われます。でも、一応麻雀で勝ったお金は会社に入れていたみたい。で、ある日、借金が返せず闇金回収のチンピラにボコボコにされます。救急車で病院に運ばれます。主治医は女医の橘(佐藤乃莉)です。彼女は、借金で首が回らない主人公に対して、『あなた肝臓を1000万円で売ってくれ!』と言います。

Y木:いきなりやな。

S原:彼女の夫のためにドナーが必要やねん。生体肝移植にピッタリの条件だったのが主人公の肝臓だったというわけやな。

Y木:そういうことを医者がしたらあかんやん。

S原:その辺はサラリと流してください。で、結局「(肝臓を賭けて)麻雀で勝負しよう!」ということになります。

Y木:おいおい、展開が強引やなあ(苦笑)

S原:もうひとつのエピソードがあるねん。サラリーマンの佐貫(大谷ノブ彦)は、ヤクザの親分の水田(大村波彦)の妻ユウと不倫関係にあります。水田は刑務所にいますが、やがて出所してきます。当然、浮気をしていた妻と佐貫に怒ります。

Y木:そりゃヤクザでなくても怒るやろ。

S原:で、「(妻を賭けて)麻雀で勝負しよう!」となります。

Y木:展開が強引やなあ(苦笑)

S原:そういう4人が麻雀をするんやけどな。なんというか、これが現実やったらすごい切迫感があるはずやん。

Y木:まあな。

S原:でも全然緊張感がない。しかも、説明セリフが多い。とくにヤクザがすごい喋る。まあわかりやすいといえば、わかりやすいんやけど、もうちょっと工夫してほしかった。それぞれに「命」「人生」を懸けて麻雀してるんやから、もっとなあ……これから観る人のためにラストは言わへんけど、うーん……

Y木:でも麻雀で勝負する内容なんやから、それでええやん。

S原:唯一良いのは、女医役の佐藤乃莉。この人の無表情の演技はなかなかのものです。ほかは、ダイノジ大谷ノブ彦もでてるけど、演技云々ではなくうまく生かされてないと思う。話がストレートなのは百歩譲るとしても、もう少し印象に残る場面がほしかった。それに、こういう話ならもっとドロドロしてええと思うねんけどな。全員、不幸になるバッドエンドでも面白かったと思うで。

Y木:今回はおススメしにくいと?

S原:イエース。さあみなさん。薄味のVシネマといえば雰囲気がつかめると思います。part2があるみたいなので、今作は序章かもしれませんが、まあわざわざこれを選ばなくても良いかと思います。テンパイになりそうでならない映画でした。おしまい!