S原:いよいよ長かった便乗映画(便乗タイトル)特集、最後は一番バカバカしいタイトルのこちら。
Y木:いつにも増して興味がないわ、こんな映画…
(あらすじ)
『皇帝ペンギン』のパロディとして制作された本作は、生命の大命題である“セックス”を大フィーチャー。繁殖期を迎えたペンギンたちが、氷点下の中、愛を求めて旅に出る70マイルの行程を、時に過激に、時に感動的に描き出す。童貞は男のロマン…。“セックス=本物の愛”と夢みる童貞ペンギンのカールがロマンの先に見たものは、本物の幸せ?快楽の虜?さぁどっち!?
S原:これ、くだらなかったーーー!
Y木:うるさいわ!
S原:ほんまにくだらんねんって!
Y木:観る前からわかるやろ。これ、「皇帝ペンギン」(2005)のパロディやろ?
S原:うん。でもパロディとか言う前に、もうちょっとちゃんと作ってほしかったわ。要するに、普通にペンギンを写す ⇒ それに会話やナレーションをかぶせる。それだけやもんなあ。
Y木:ペンギンが話すの?
S原:普通のペンギンの映像に、下ネタの会話をのせてるだけ(笑)すっごい適当やし工夫もないし、なんか観ているうちに空しくなるで。
Y木:なんでそんなDVDを買うねん。
S原:ついついな…(苦笑)でもなあ、そもそもペンギンの性欲について興味ある?ないやろ?そんなものに興味があるのは、動物学者だけやで(笑)
Y木:でも「皇帝ペンギン」も、そういう感じちゃうの?もちろん、おれは観てないけど。
S原:ぼくも観てないから知らん。だいたい、なんでペンギンを見なあかんねん。
Y木:知らんがな。
S原:ぼくらの学生映画でも、奇をてらっていろんな映画を作ったりしたやろ?一発ギャグとか、ぬいぐるみにアテレコをして、映画を作るとか。先輩(Y田さん)が作ってたやん(笑)
Y木:あーあったなー。
S原:あれは、短いから笑えるねん。これ、80分もあるねんで(苦笑)
Y木:肝心のストーリーは?
S原:だいぶ前に観たから細かいことはかなり忘れてるけど…えーと、ペンギンのオスがたくさんいます。みんな、オツムが弱くてとにかくエッチなことばかり考えています。ペンギンといえど、いろんなタイプがおるねん。それこそ童貞とか女遊び(メス遊び?)に長けているプレイボーイとか。主人公はマジメやから、「本当に愛したメスと交尾したい」と思う。主人公のオスが、遠く(70マイル)離れたところにいるメスのいるところを目指すという話やな。
Y木:ふーん。
S原:途中でミュージカルになったり、パロディみたいな場面もあるけど、ぼくは全然笑えなかった。昔、「親指スターウォーズ」(1999)っていう映画があってな。その名の通り、親指でキャラクターを演じるねんけど、あれと同じ虚無感に襲われる(苦笑)
Y木:あーそういうのって、好きなヤツにはたまらんねやろうなあ。
S原:たぶんな。だからハマる人は最高傑作やろうな。でも、ぼくはペンギンの交尾を観ても興奮しないしな(笑)どっちにせよ、今回は残念やった。
Y木:毎回、残念やん。
S原:さーそんなわけで、ペンギンが好きで好きでたまらないという人か、とにかく下ネタが好きという人しかお勧めできませんが、レア作品なのは間違いありませんよ。いつか近い将来に、空前のペンギンブームが来た時のために、ゲット!…しなくてもいいですな、これは…(苦笑)そして、便乗映画特集は、これにておしまい!いやー長かった……