S原:さあ、列車は続くよどこまでも。今回はこちら!
Y木:どうせこんなパッケージのシーンはないんやろうなあ…
(あらすじ)
テロリストの手に渡った逃げ場のない列車の中、1人の男が過酷な戦いに挑むサバイバルアクション。元CIAのラーキンに無実の罪をきせられ、投獄されたポールは、彼への復讐を企む。ついにオーストラリアで彼が列車に乗り込む姿を発見し、追跡するが…。
S原:これはねえ、なかなか面白かった。
Y木:へえ、そうなんや。なんか他の列車の映画とあんまり変わらんように思うけど。
S原:あんまり変わらんよ。
Y木:おいおい。
S原:まあ、いつも通りの展開で似たような場面が続くんやけど、テンポが良くて楽しめるねん。やっぱりこういう映画はスピード感が大事やで。列車だけに、ネ♡
Y木:キモイからやめろ。どういうところが、ほかの映画とどうちゃうの?
S原:まず主役が元麻薬取締官でかなり頭が切れる。銃の扱いも上手いから、犯人グループと対決するのにも説得力があるねん。対する犯人たちは、狂信的な環境保護グループで、放射能物質(中性子爆弾?)をもって列車をハイジャックする。
Y木:なんか前回に紹介した映画と似てない?
S原:あっちは政府が核を運ぶ、こっちは犯人たちが核を脅しに使う、やな。この映画では「言うことを聞かないと、このままシドニーに突っ込むぞ」と脅すわけ。
Y木:環境保護グループって…列車ごと都会につっこんだら、放射能漏れで逆に環境破壊するんとちゃう?
S原:乗客(人質)にも、そう突っ込まれてた(笑)まあ、結局は「金をよこせ」なんやけどな。犯人グループにも、環境保護を真剣に考えている奴らと、金儲けを考えている奴らとモメたりしてる。あとでそれが伏線になってくるし、なかなか演出も手堅いねん。
Y木:お金も結構かかってるの?
S原:結構かけてると思うで。駅で軍が待ち伏せる場面とか、ヘリコプターで列車を追跡する場面とか定番やけど、ちゃんと描いていて良かった。あとはヒロインもでてくるねんけど、あんまりキレイでないねん。
Y木:ほっといたれ。
S原:いや茶化しているわけじゃなくて、なんかリアルな感じで良いねん。ちょっと気が強そうな顔立ちでな。人質になっても意思を通すタイプにみえるし、これは良いキャスティングやと感心したで。定番の美人ヒロインをあえて外すみたいな。
Y木:へえ、じゃあ最後に主役とキスしてハッピーエンド…とか定番じゃないんや?
S原:いやキスしてた。
Y木:定番やん。じゃあ、他の同じタイプの暴走列車映画と違うところは?
S原:最後に、本当に『政府が列車を攻撃する』というところかな。普通はギリギリで回避するやろ?
Y木:ほんまに攻撃?乗客もおるのに?
S原:躊躇なく爆弾ごと列車を爆破!理由は「大都市の人々(数百万人)が死ぬよりも、列車に乗客(数十人)が死ぬほうがマシやから」。
Y木:えー…それって…
S原:これ、ほんまですよ。
Y木:じゃあ、主人公たちも死んでまうやん。
S原:もちろん、ギリギリで列車を切り離して、自分たちはセーフ!周りはたくさん死んじゃったけど、無問題!ハッピーエンド!
Y木:よかったんかな、なんか疑問が残るな…
S原:さあ、みなさん、幾多ある暴走列車の映画の枠組み通りの映画ですが、なかなか悪くない出来です。のんびりと楽しむにはピッタリですよ。さあオーストラリアの大地を走る列車に萌えてくださいませ!あ!
Y木:なんやねん?
S原:言い忘れてた。
Y木:なにを?
S原:このパッケージの列車の先頭車両は、劇中ではちょっと違いますよ。気をつけて、ネ♡
Y木:どうでもええわ!