S原:さあ列車はどんどん暴走しちゃいますよ。今回はこれ!
Y木:ごめんやけど、前回と区別がつかん(苦笑)
(あらすじ)
ハイジャックされた輸送列車に核廃棄物が積まれていたため、スキャンダルを恐れた国家が乗客ごと列車を破壊しようとする、ドイツ版「カサンドラ・クロス」。テロリストからの攻撃を防ぐため、核廃棄物の輸送に国家はカモフラージュ用の列車を用意。だが、テロリストたちは本物の列車を見つけて襲撃する。しかし、積まれていた核廃棄物は放射能漏れを起していた。それを知った国家は、乗客もろとも列車を葬ることを決定する…!
S原:これはドイツの、たぶんテレビムービー。国民性かもしれんけど、全体的に生真面目でな。
Y木:生真面目?
S原:こういう映画って、主人公がたまたま列車に乗り合わせたりして、車内でのサスペンスが主やろ。
Y木:そうやな。アクションとか銃撃戦があったりやろ。
S原:この映画では、列車の外で犯人たちと交渉しながら、主人公たちがひたすら苦悩する。リアルといえばリアルなんやけど、映画としての爽快感はあんまりない。あんまり悩んだ顔をみせられてもな。こっちはB級映画を観てる立場やのに(苦笑)
Y木:この映画は、核を列車で運ぶ話?
S原:使用済みの核(廃棄物)を乗せた列車がベルリン郊外を出発するところから、映画は始まる。でも、それに反対するグループ(反核の市民団体)がデモをするわけやな。主人公の娘は、デモに参加しようとして、列車を襲うテログループを偶然目撃してしまう。そのまま、人質となって列車は走り続ける。さあ、主人公(父)はどうする?という感じやな。
Y木:核廃棄物かー。たしかドイツは原発とかに関心が高いねんな。
S原:そうそう。だから、普通の娘(主人公の娘)がデモに参加しようとするわけ。政府は「列車で使われている輸送のコンテナは最高強度で、核廃棄物は絶対の漏れないから大丈夫なのです!」と宣伝する。だけど、じつは欠陥がある。それを指摘した論文を公表しろ、とテログループは要求する。政府はそんな欠陥がバレたら一大事なので、テロリストごと列車を爆破しようとする。
Y木:えー、核廃棄物があるのに爆破したら、とんでもないことになるがな。
S原:『橋を爆破して、列車ごと川に沈めたらセーフ!』らしい。
Y木:すごい適当やな。
S原:単純なストーリーなはずなんやけど、意外とわかりにくいし、ちょっと単調やったかな。さっきも言ったけど、政府機関とテログループとの交渉がメインやから、仕方ないかもしれんけど。
Y木:じゃあ、主人公は列車には乗らへんの?
S原:最後に少しだけ乗り込む。それから、連結器を外して犯人グループは橋が爆破されて、列車ごと川に落ちて死亡。自分たちはセーフ。
Y木:放射能は漏れへんの?
S原:あー、とくに説明はなかったな。
Y木:おいおい。肝心な部分を省いたらあかんがな。
S原:まあ主人公にとっては娘が無事やったら、他のことはどうでもええんやろうな。
Y木:生真面目な映画のくせに、なんか大ざっぱに終わるねんなあ…それで、この映画はおススメ?
S原:いやあ、まあまあの出来やけど、わざわざこの映画を観なくてもええかな、という感じやな。
Y木:やっぱりな。
S原:さあ、みなさん。とくに印象に残らない映画ですが、僕みたいに列車が暴走する映画が好きな人は楽しめると思います。それ以外の人は『通過』してください!
Y木:上手く言ってるつもりか。
S原:いやはや、こういうワゴン映画を求める気持ちこそ、ネバーストップやで!
Y木:もうこのブログの終着駅は近いんとちゃう…?