S原:さあ、今回はマニアックですよ。メキシコのプロレスラーの映画、その名もルチャ映画!
Y木:うわー……
S原:しかも2本立て!
Y木:要らねー……
(解説)
1970~80年代にかけて一斉を風靡し、今もなお現役の超人気レスラー“仮面貴族"ミル・マスカラス主演!
伝説のルチャシネマ傑作2作品を1枚のディスクに収録!
■1970~80年代にかけて一斉を風靡し、今もなお現役の超人気レスラー“仮面貴族"ミル・マスカラス主演!
■伝説のルチャシネマ傑作2作品を1枚のディスクに収録!
■メヒコの花形ルチャドール総出演、奇想天外、これぞ娯楽大活劇の決定版! 熱狂的ファンのリクエストにお答えしてルチャシネマの最高峰、ここに復活。
(あらすじ)
★ミル・マスカラス/幻の美女とチャンピオン
(原題:“Los Campeones Justicieros")
美女コンテストで賑わう街を支配する無頼漢たちを撃滅すべく仮面貴族ミル・マスカラスと地獄の天
使デーモン率いる愛と正義の戦士たちは立ち上がる! 生死を賭けたライダーゲーム、お約束のルチャ・ファイトも満載、あらゆる娯楽要素がてんこ盛り! ルチャリブレ6大スター総登場の最高傑作!
(あらすじ)
★荒野のルチャ・ライダース/地底王国を撃破せよ
(原題:“Vuelven Los Campeones Justicieros")
宝石王誘拐の急報を受けた正義の戦士達は再び悪の要寒に挑む! 十数分にも及ぶスーパー・バトルロイヤル、陸・海・空を飛翔するスーパーヒーロー・マスカラスの魅力が大爆発! 前作の大ヒットに続き、
さらにスケールアップしたルチャドール総出演のシリーズ第2弾!
S原:はじめに説明します。メキシコのプロレスはルチャ・リブレと呼びます。エル・サントとかミル・マスカラス、ドスカラスが有名やな。
Y木:マスクをかぶってる奴らやろ。マスカラスは知ってるで。
S原:タイガーマスク(初代)が、一時期メキシコのマスクマンと戦っていたやろ?
Y木:それは知らん。
S原:えー、ビジャーノ3号とかおったやん。タイがマスクがエル・ソラールの肩を外した伝説の試合があったやろ。(タイガーマスクの正体をばらそうとしたから、タイガーが怒って制裁したという説あり ←ウソ)
Y木:知らんって! というか試合中に肩が外れるってダサい奴やな。
S原:実はな。
Y木:え?
S原:ここだけの話なんやけどな。
Y木:なんやねん。
S原:エル・ソラールの地声は、いかりや長介そっくりやねん。
Y木:どうでもええわ。
S原:だって試合会場で生で確認したもん!
Y木:やかましいわ! はよ映画の話をせえ!
S原:そういうプロレスラー(メキシコではルチャドール)が主人公ね。面白いのは、プロレスの試合コスチュームのまま、映画に登場することやな。スーツを着ている場面でもマスクは被っています。
Y木:シュールやなー……(苦笑)
S原:でもまあ、キムタクは毎回キムタクの役をしてるやん。あれと一緒よ。
Y木:一応、役はちゃうやろ。同じようにみえるだけで。
S原:え、役名も毎回「木村拓哉」やで。
Y木:嘘つけ。
S原:まあそういう感じで、プロレスヒーローたちがアクションしたりするのを楽しむ映画です。
Y木:仮面ライダーみたいなもんか?
S原:ちょっと似てる。敵も危ない実験をしている科学者とかゾンビとか怪人とかやし。あとは、映画の途中でプロレスの場面が入ります。ここが結構長い(笑)
Y木:そういうファン向けやからな。
S原:キムタクも毎回女優とチューする場面が入るやん。あれと根本は一緒やろな。
Y木:キムタクのことはそっとしておいてやれ。機嫌よう生きてはるんやから。
S原:幻の美女とチャンピオンの方は、敵が小人やねん。
Y木:えー、それって。
S原:ミゼットプロレスの文化があるからな。違和感ないんやと思う。一応、改造されて力持ちになってたしな(笑)
Y木:適当やなー。
S原:途中でパワーが切れて普通の小人に戻って、マスカラスとかに投げ飛ばされてた。最後の方では体が木っ端みじんになってました。
Y木:……笑われへんけど。
Y木:他には?
S原:えーと、何があったかなー。あーそうそう。プロレスラーがバイクに乗ったり、ワンピースの水着美女が冷凍(?)されてたわ。
Y木:その美女たちを救出しておしまいか。
S原:イエスです。救出した美女をバイクの後ろに乗せて、うれしそうに走り去っておしまい。どこにいくか分かりません。おいおい、スタローンの「コブラ」のラストかよ!
Y木:あーあれなー! 観ている人が「おい、どこにいくねん?」ってつっこんで終わるという(笑)
S原:ルチャ映画では、アクションシーンもメキシカンプロレスそのものです。それはOKやねんけど、BGMがジャズで延々とかかるねん。カメラも引き気味でワンカットで撮ってるから、全然緊張感がなくてのんびりムードです。
Y木:あかんやん。
S原:たぶん、心労の多い現代人に配慮した演出やろうな。
Y木:絶対ちゃうわ。
S原:まあポスターをみてよ。最高やろ、このデザイン。
Y木:ただの下手な絵にしかみえん……
Y木:これ、DVDに二本収録されてるんやろ? 2本とも観たの?
S原:観ました。でも、似たような映画なので記憶が混ざってます(笑) 「荒野のルチャ・ライダース/地底王国を撃破せよ」のほうも、コンテストに出場した美女たちを助け出す話やったと思う。
Y木:同じやん。
S原:いーや、違います。
Y木:どこが?
S原:なんと! 今回の途中で挿入されるプロレスシーンは、バトルロワイアルなんですよ!
Y木:………(無表情)
S原:ほかには地底人とかマヤ文明とか関係してたと思う。あとはなにがあったかな。うん、思い出した! モータボートに乗ってたわ。
Y木:まー上半身裸やから、それは違和感ないわな。
S原:要するにに他のルチャ映画と同じで、ルチャドールたちがいつのもように大暴れやった。なんかな。上手く言えんけど、これを観てると小さなことで悩んでいる自分がバカバカしくなるで。
Y木:そうなんか。
S原:だって、マスクをかぶった半裸の男が、怪人にチョップしてるねんで? ええ大人が本気でやってるねんで? それを観たメキシコ人が喜んでるねんで?
Y木:おまえ、バカにしてるやろ?
S原:いーえ、してません。だって、お金のかけ方が違うだけでマーベルとかDCとかアメコミと一緒やん。半裸なのか全身タイツなのか、その違いだけやろ?
Y木:そう……なんか? ようわからんけど。
S原:というわけで、みなさん。映画ファンなら、一度はルチャ映画を体験して欲しいです。おそらくルチャ映画のDVDはこれだけではないか、と。
Y木:へえ、じゃあ貴重やん。
S原:貴重です。でも商品としての価値はありませんし、観たからと言って誰も褒めてくれませんし、特に面白いわけではないです。
Y木:どないやねん。。
S原:しかし、まさに「未体験ゾーン」とは言えるでしょう。久しぶりにいいますよ、ワゴンコーナーで見つけたらマスト・バイです~! あ、大事なことを言い忘れた!
Y木:またかいな。
S原:これ、タイトルは「ミル・マスカラス ビバ! ルチャシネマ」やねんけどな。
Y木:はあ。
S原:主人公はマスカラスとちゃうねん。
Y木:………(無表情)