S原:今回は、℃-ute主演のDVDですよ。
Y木:℃-ute?だれ?
(解説)
小劇団シーンの第一線で活躍するスタッフと、ハロプロがコラボレーションした劇団ゲキハロの第6回公演「あたるも八卦!?」をDVD化。占いの館に集まる人々の様々な人間模様を描く。普段はなかなか見ることのできない℃-uteメンバーの演技は必見。
Y木:アイドルの舞台かー。
S原:うん。℃-uteというアイドルグループのメンバーがでています。もちろん、ぼくは1人も知りません。
Y木:詳しいほうがキモイわ。
S原:これは、なかなか楽しい舞台・芝居やった。
Y木:そうなんや。
S原:たぶんメンバーありきで、当て書きをしている脚本ちゃうかな。それぞれが、うまく引き立つような舞台で感心したわ。
Y木:ほう。だれか印象に残った子がおるんやな。
S原:いや、とくには…
Y木:なんやねん。
S原:だって、なんというか………みんな子供やん?
Y木:まあな(苦笑)
S原:もうちょっと大人のほうが好みやな。
Y木:おまえの好みなんか聞いてないわ。
S原:まあ年齢はともかく、「℃-uteのメンバーがすごく魅力的にみえる!」とまではいかんないのが残念やった。でも、さっきも言ったけど楽しい舞台なのは間違いないで。
Y木:どんな話?
S原:話はあるようなないような…ちょっと薄味やねんけどな。幕が上がると、すでに℃-uteのメンバー6人全員がいます。喫茶店「はる」が舞台です。この喫茶店のマスターは、メンバーの一人のお兄さんです。いろんな雑談をしているうちに、占い館に行こうという話になる。ちなみにステージの上部は喫茶店で、下部は占い館「流星」となっています。占い館にいくと、そこは変な(というか胡散臭い)占い師がたくさんいる。占い師と面白おかしくやりとりをしているうちに、メンバーの1人の父親が占い館に訪ねてきたり、学校では鬼と呼ばれるくらい怖い女教師が恋愛で悩んでいることを知ったりする。しかもメンバーの一人は、なぜかその女教師を手助けをすることになったり…と言う感じで展開します。
Y木:話としては、ちょっと地味やな。
S原:うん。話自体は全然大したことない。やっぱり舞台に立つメンバーを楽しむ映画やろうな。
Y木:完全にファン向けってことか。
S原:そうやなー。でも、ぼくみたいに℃-uteを全く知らない大人でも結構楽しかったから、OKちゃうやろか。観る前は舞台での演技ができるのか心配してたけど、かなり良かったと思うし。
Y木:ちゃんと演技してるんや。
S原:やっぱり本番に強いというか、観客の前に立つ度胸があるんやろな。あとは脇役が、たぶん劇団の俳優たちで固めていて、その組み合わせも意外とマッチしていたような気がする……とはいうものの、まあ他の人がどう思うかは全くわからん。実際、ネットでレビュー・感想を書いている人も、すべて熱心なファンみたいやし。
Y木:ということは、ファン以外で感想を書いたのはこのブログが初めてちゃう?
S原:かもな。もう10年以上前の作品やし、今これを語るっていうのも逆におもろいやろ?
Y木:確かにな。まあ、陽の当たらないDVDを弔うのがこのブログの目的やし。
S原:弔うって、あなた℃-uteファンに怒られるで。
Y木:℃-uteって、人気あるの?
S原:解散してるみたい。℃-uteのファンやった人たちは、いまは他のアイドルグループを応援してるんかもな。
Y木:悪いけど、おれにはどれも区別つかへんねんけどな。アイドルらしく、歌って踊ってというアイドル的な場面はあるの?
S原:あるで。これもファン向けやけど、それでええと思う。とくに印象に残る曲はなかったけど…
Y木:逆におまえが急に℃-uteにハマってほしかったわ(笑)
S原:それもアリやな。はじめに言ったけど、この舞台DVDは悪くないで。コメディタッチで表現されてるから、すごく観やすい。こういう舞台に、深遠なメッセージとか、凝った演出はだれも求めてないやろ?これはこれでええと思うねん。
Y木:結論と言うか、最終的な感想は?
S原:さっきも言ったけど、℃-uteのメンバーはよくやったと思う。普段、違う仕事をしながら、こんな大きな舞台をよくやり切ったと思うで。しかもたくさんのセリフを噛まずに言ってたしな。このへんはアイドルといえどさすがプロと感心したわ。
Y木:そういうもんかなあ。よくわからんけど。
S原:ただし、あまりにも引っ掛かりがないから、「あー楽しかった」と観終わったあとには、なにも残らないのがちょっと残念やったかな。このへんのバランスは難しいな。それにしても、このDVDを観てつくづく思ったんやけどな。
Y木:なにが?
S原:ぼくは、もう大人でええ年してるやろ?
Y木:まあな。
S原:こんなDVDを観てる場合とちゃうで。
Y木:知・る・か!