S原:これはDVDで観るのにぴったりの2本ですよ!
(タイタンの戦いの解説)
ストップ・モーションアニメの巨匠レイ・ハリーハウゼンが贈るSFX神話スペクタクル!ギリシャ神話に登場する若き勇者ペルセウスが、美しい皇女アンドロメダとの愛を成就させるまでを描く。
(ダーククリスタルの解説)
黒水晶の力により暗黒と化そうとしている世界を救うべくゲルフリン族の生き残りジェンが旅立つ。「マペット・ショー」のスタッフが構築した全くの異世界のデザイン・造形は、狂言廻しに終った主人公などのストーリーの弱さを補って余り有る素晴らしさ。
Y木:「DVDで観るのにぴったり」というのは?
S原:いきなりやけど、はっきり言って2本ともストーリーは大したことないのよ。とくに「タイタンの戦い」は厳しい、というか退屈です。なので、ストーリーをすすめる部分はちょっと早送りして、面白そうな場面だけ観れば充分かな、と…(微笑)
Y木:なるほどな。
S原:ファンからは怒られそうやけど、80年代初頭の作品というのを割り引いても、のんびりムードやねん。同じ時期の「レイダース 失われたアーク」(1981)とは明らかにテンポが違うから。
Y木:ま、あれと比べると可哀そうかもよ。
S原:まずは「タイタンの戦い」から話すと、なんといってもレイ・ハリーハウゼン印の特撮!このストップモーションは何度見ても素晴らしい!子供の頃に、テレビで紹介されていた「アルゴ探検隊の冒険」(1963)のカクカクの特撮場面を観てすっかり心奪われた身としては、トキメキます。あの頃のSF映画ファンなら、同体験をしている人も多いんちゃうかな。
Y木:それは言えるな。たしか、ギリシャ神話がモチーフやろ?
S原:うん。あの世界観やメドゥーサ、クラーケンといった怪物たちが味のある動きをするのを楽しむ映画やな。とくにメドゥーサの気味悪さは一級品やと思う。あと個人的に感心したのは広い神殿のセットや、大きな城のセット。かなり大きいけど作ったんやろうか?
Y木:かもな。当時は実寸で馬鹿でかいオープンセットとか作ってたから。
S原:お金はかかるけど、やっぱり迫力あるのよなあ。いまでは難しいやろうけど。で、逆に残念だったのは、日本語吹替が収録されてなかったこと(ほかのバージョンでは収録されているDVDもあるかも)。こういう映画は、日本語吹替のほうが味があるのよ。ちょっと用事をしながらチラチラ観てもいいし(笑)
Y木:言わんとすることはわかる。「ダーククリスタル」はどうやった?
S原:これも何十年ぶりに観たんやけど、楽しかった。本当にどうやって動かしたんやろって思う。とくに表情が微妙に変わるところかと、今観てもすごい。ファンタジーがダメと言う人は受け付けないと思うけど、これはぜひ観てほしいなあ。「昔の映画」と切って捨てるには、あまりにも惜しいで。で、この2本をみて思ったんやけど、これって、いまのヤングたちは、どう思うんやろ?
Y木:どうやろうな。やっぱりチープに感じるんかもな。
S原:意見を聞きたいです。JKやJDのみなさん、コメント待ってま~す♡
Y木:きもいわ。今回は、あんまり映画本編について話してないけどええの?
S原:あー本編についてはもう「一度みて下さい」としか言いようがないかな。とにかく「映像」「手作り感」をみせる演出で、ハラハラドキドキは重視してないかな。まあ、正月気分でゆったりと楽しんでもらえれば…
Y木:確かに昔の「正月映画」って感じやな。
S原:さあ、みなさま。それなりに有名ですが、ネットフリックスでは、(たぶん)配信されない作品でしょう。SFというか「特撮」が好きなら、マストバイですよ~!