Y木:おお、懐かしい!
S原:一部のマニアから絶大に支持されているこの映画を紹介しますよ~!
(あらすじ)
1536年、スコットランド。クルガン率いるフレイザー一族との戦いで戦死したハイランダー一族のコナーは、死から蘇り、山奥で妻と暮らしていた。数年後、彼の元に現れたスペイン人ラミレスは、自分やクルガン、コナーらは、首をはねられない限り死ぬことはなく、“究極の宝"を求めて未来の“集合の時"へ向けて戦う運命にあると語る。
現代のニューヨーク。謎の殺人事件を追うNY市警の女性鑑識課員ブレンダは、ナッシュという古物商と知り合う。ナッシュこそ数百年生き続けて来たコナーだった…。
S原:昔、例えば青春時代に観た映画を、時間が経って(大人になって)もう一度観る経験ってあるやろ?
Y木:あるな。
S原:そういうときの感想って、だいたい4種類やと思うねん。①あらためて観ても、やっぱり面白い!(何度も見ても面白い)②以前に観たときに面白いと思ったけど、なんかつまらんなあ…③まえはイマイチと思ったけど、なかなか面白いやないの。④何回観ても、この映画はダメ。しょーもないわ。
Y木:というか、④は変やろ。昔観てつまらんのやったら、もう一回観んでもええがな。
S原:まあな。で、今回の「ハイランダー/悪魔の戦士」ですが、ぼくにとっては③と④の間くらいかな。
Y木:えー、おまえはこの映画、好きそうやのにな。
S原:はじめに言ったけど、この映画は一部で熱心なファンが多いねん。でも、個人的にはどうもリズムがあわないというか、イマイチのれないのよ。理由は自分でもわからんねんけどな。あなた、これ観たやろ?
Y木:昔に観た。結構面白かったように記憶してるけど、ほとんど忘れたなあ……どことなくB級っぽかったことは覚えてるで。
S原:今観るととアクションがスローとか、特撮がチープとかはええねん。むしろ最近のSFXだらけでスピーディーすぎるアクションよりも、かえってアナクロで楽しめるかも。ただなあ、現代と過去が交互にでてくる演出と、ほとんどの場面が意味なく長いのよ。それが、どうにもテンポが悪いように感じてしまう。
Y木:ビルの屋上とか駐車場で戦うやろ?
S原:そうそう。ところどころの場面は面白いです。たしかに駐車場やビルの路地裏で戦う場面も凝っていて面白い。スコットランドの雄大な景色も良い。ショーン・コネリーは出演するだけの存在感はあるし、主役のクリストファー・ランバートもなかなか味がある。あなたの言うビルの屋上のシーンは、個人的に一番好きやな。屋上で殺陣しながら、次々とネオンサインが落ちてくるところは迫力があって、今観てもよく撮影出来たと思う。
Y木:それでええやん。
S原:でもですねえ、なんか違うねん……(遠い目)上手く言えないんやけど、殺陣やSF風味のテイストだけで製作陣や監督(ラッセル・マルケイ)が満足してしまってるんとちゃうかなあ。例えば、途中で教会で主人公と悪役が話す場面があるんやけど、いくらでも面白くなりそうなのにダラダラと無駄話をしているだけだし(苦笑)、なんというかキャラクターの性格がつかみにくい。
Y木:なるほどな。
S原:少年ジャンプなら「努力・友情・勝利」と分かりやすいやろ?ウォーズマンとミートくんでは立場が違うやん?
Y木:それは真逆やがな。
S原:ブチャラティとミスタも性格や考え方が違うやろ?
Y木:それは……知らん。
S原:まあ、そういう分かりやすさが、この映画の登場人物たちにもっとあれば対決の構図も燃えたはずなんやけどな。残念です。というわけで、個人的な感想としてはイマイチです。あとは、みなさんで判断してくださいませ~!