あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

麻雀映画 第1局!「むこうぶち 高レート裏麻雀列伝」(2007)「むこうぶち2  鬼の棲む荒野」の巻

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S原:さあ、今回から麻雀特集ですよ。まずはコレ!

Y木:麻雀か。興味ないなあ。

(part1のあらすじ)

むこうぶち”―それは、一匹狼の真のギャンブラーを意味する。バブルと呼ばれた1980年代、高騰しつづける地価と同様、史上最高レートになった麻雀界に、人鬼と呼ばれる強者“傀”(袴田吉彦)がいた。裏麻雀でも桁外れの強さを誇るプロ雀士“安永萬”(高田延彦)でさえ、傀の強さと捨て台詞に翻弄された。「だから、あなたは一位になれないんです。」 流れを見失い、焦りと欲に飲まれた時、博打師たちの人生は「御無礼」の声とともに深く沈んでゆく・・・

(part2のあらすじ)
バブル全盛の1980年代、不動産販売会社社員、江崎(加勢大周)は地価の高騰を利用して身を立てようと野心を燃やしていた。麻雀好きの顧客に接待麻雀で機嫌を取るかたわら、マンション麻雀では冷静に勝ち続ける江崎だったが、ある時ついに傀と出会ってしまう。安永(高田延彦)も腕を認める江崎は初戦を捨てて傀の癖を見破った・・・

 

Y木:おまえ、麻雀せえへんやん。

S原:まあな。昔少し教えてもらったけど、全然勝てなくてバカバカしくなって止めた。だって、その金でCDとかDVD(当時はLDやVHS)を買ったほうがええやん?

Y木:それがすべての基準か。なんて器の小さい男や。

S原:まあ、昔恋人に「今度の誕生日、何か欲しいものある?」って言われて「中古のレーザーディスク」って答えたら、能面みたいな顔になってたもんな(苦笑)まあそれはええとして、麻雀の点数とかは全然わからんけど、簡単な役(牌のそろえかた)は分かる。まあドンジャラみたいなもんやろ。

Y木:さすがに、あれとはちゃうやろ。そう言えば、むかし「麻雀放浪記」(1984)は観たなあ。あんな感じの映画?

S原:かなり違います。「麻雀放浪記」は時代設定も古いし、白黒の画質とか鹿賀丈史の頭ゴンとかユニークで面白かったやろ。人間模様もあったやん。もちろん、この映画でも人間ドラマはあるんやけど、もっと漫画チックというか麻雀のゲームの面白さをみせるという感じかな。

Y木:なるほどな。で、面白かったの?

S原:結構楽しめた。こういうDVDって初めてやったんやけどな。すごく単純でな。読み切りマンガをそのまま映像化した感じ。実際、原作は同名漫画らしい。

Y木:へえ。そういえば、昔麻雀マンガって流行ったよな。

S原:「哭きの竜」とかな。個人的には「はっぽうやぶれ」(かわぐちかいじ)という作品が好きやねんけどな。かわぐちかいじは人間ドラマが上手いやん。これ、映像化したら面白くなると思うんやけどな。

Y木:へえ。かわぐちかいじって、麻雀マンガまで描いてたんやな。

S原:で、この映画に話を戻すと、話は超単純やねん。袴田吉彦が演じる傀(カイ)が麻雀で勝ちまくるだけという(笑)

Y木:漫画って感じやな。

S原:うん。でも袴田吉彦は良かったで。ちょっと陰のある感じのハンサムやねん。リアルな演技というよりも、あくまで漫画のキャラって感じで、良い役者やと思ったな。この作品はシリーズ化されてて、なんとpart16まで作られてます。なので、今回は主人公がどんなキャラかを見せるだけで十分なんやろうな。あがるときに「御無礼!」って言ったり、負けた相手に「首が落ちましたね…」と言ったり。

Y木:あー、そういう面白さやな。というか負けるときに、相手にそんなこと言われたら逆ギレしそうやけどな。

S原:実際の麻雀では、そういうことを言うのはマナー違反らしい。確かにどの世界でもマナーはあるやん。中古DVDショップでも、「他の店では、このDVDは900円やったのに。なぜ1500円なんだ。ここは値付けが分かっていない!」って、店長にキレてる客っているやん?「ゼイリブなんか、せいぜい300円までやろ!」とか。

Y木:そんなヤツ、おらんやろ。というか、おまえ「ゼイリブ」が好きやなー(苦笑)

S原:まあ、そういうマナーは守らないとな。あと、この主人公は、麻雀に勝って何百万円の札束を紙袋に無造作に入れて帰るんやけどな。さすがに危ないと思うけどな。でもなかなか面白かった。高田延彦の下手な演技も観ているうちに、「そういう人」にみえるから、大丈夫っすよ、みなさん!

Y木:誰に言ってるねん。第一作は、まあ単純に自己紹介やな。で、第2作は?

S原:これも面白かったで。今度は強敵でな。加勢大周が演じる江崎というキャラクターが登場するねんけど、主人公と江崎の戦いがメインやな。

Y木:ほう。

S原:加勢大周は、接待麻雀でわざと相手に勝たすサラリーマンなんやけど、実は麻雀の腕は相当なものでな。とくに相手の「癖」を見抜く能力がある。その加勢大周袴田吉彦と真剣勝負します。要するに、ジャンプみたいなもんやな。強い2人が戦います。主人公が勝ちます。敵役が「まだ負けてねえぜ!」って言います。まだ戦いは続く……おしまい。

Y木:それ、ジャンプの打ち切りのパターンやがな。

S原:あー最後は、空に向かって階段を登ったりな。「オレはようやく のぼりはじめたばかりだからな・・・」で、大きく『未完』ってでたりな。

Y木:……え?

S原:ちょっとちょっと。

Y木:なんやねん。

S原:それは車田正美の「男坂」やろ!ってつっこまなあかんやろ!

Y木:知るか!当時から車田正美なんか大嫌いやったわ!どうでもええ話をせずに、この映画の話をしろよ。

S原:加勢大周は意外に良い。とくにわざと負ける(相手の機嫌をとる)場面は面白い。高田延彦は相変わらずの「そういう人」やな。なんども言うけど、こういう作品はこれで良いと思う。それよりもちょっと悩んでることがあるのよなあ……

Y木:なんやねん。

S原:これpart16まであるんやけどな。どこまで観るのが正解なんやろ?悩むわー。

Y木:一生、悩み続けたら………?