あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

80年代のスマッシュヒット映画 10番勝負!「第七の予言」(1988)の巻

第七の予言 [DVD]

S原:今回はデミ・ムーア

Y木:あったなあ、この映画。観てないけど。

 (あらすじ)

ハイチの海で魚が死に絶え、イスラエルの村が氷に閉ざされ、世界各地で異変が起こっていた。同じ頃、カリフォルニアのアビーとラッセル夫婦は、ベビー誕生を控え幸せいっぱいだった。そんなとき、彼女の近所に越してきた謎の男から古いユダヤの伝説を聞かされる。これをきっかけにアビーの赤ちゃんが、聖書に記された世界崩壊のカギを握っていることを知り・・・

 

 

S原:これはですねえ、まあまあです。

Y木:これ、DVDのパッケージをみて思い出したわ。内容は覚えてない…というか、おれはたぶん観ていないわ。主人公はデミ・ムーアなんやな。

S原:うん。マイケル・ビーンも出てるで。あの「ターミネーター」(1985)の人やな。この「第七の予言」のストーリー自体は、ちょっと面白くなりそうなんやけどな。とくに前半は結構ええ感じやねん。映画の舞台は1987年。ハイチの海で魚の大量死が起き、熱帯の中東では砂漠にある集落が氷に覆われる場面があって、不吉な前触れが起こる感じでスタートします。主人公はデミ・ムーアで、夫は弁護士のマイケル・ビーン。デミは出産を控えています(予定日は2/29)。カリフォルニアに家があるんやけど、部屋が空いているから下宿人を募集する。そこへ来たのがデイヴィッドという男(ユルゲン・ポロホノフ)。どうもこの男が怪し雰囲気で…という感じで話は進みます。

Y木:サスペンス映画としては、まあまあの出だしやん。

S原:このへんは雰囲気もええよ。この下宿人に不審を抱いたデミは、彼の部屋を密かに調べ古代文字(?)で書かれた文書を見つける。そこには「新約聖書の七つの予言が全て現実になった時、世界は崩壊する」という恐るべき内容が書かれていることが分かる。それには自分、というか今度の出産に関係がある事が分かる。

Y木:なるほど。それで?

S原:ちょっと省略すると、案の定怪しげな下宿人が、本当に怪しい人物だとわかる。「聖書の“七つの予言”が全て現実になった時、世界は崩壊する」ということがわかり、デミの出産こそが七番目の予言こだと分かる。もちろんデミは、おなかの赤ちゃんを守ろうとするし、同時にそれまでに(6番目までに)予言が現実にならないように孤軍奮闘する。なんとか世界の崩壊を阻止しようとするわけやな。

Y木:最後はどうなるの?

S原:6番目までは止められない。いよいよ…!というところでアクシデントが起きて、デミは死んでしまう。デミの死によって最後の7番目の災厄は防ぐことが出来る。だけど、デミの赤ちゃんは助かる。ここでおしまい。

Y木:あーそういうラストか。

S原:全体としては悪くないんやけど、ちょっと不気味な雰囲気が足りない。「エンゼルハート」(1987)とか「ローズマリーの赤ちゃん」(1968)とか、話は単純やのに雰囲気はすごくええやん。

Y木:あ―たしかに、あの雰囲気だけでOKやもんな。

S原:そういうのがないのが残念。ないものねだりかもしれんけど。

Y木:例えば、いまリメイクしたらどう?おもしろくなりそう?

S原:いやーもう時代も違うし、いまリメイクしてもイマイチやろうな。結論を言うと、この映画はどこか変で薄味やから、デミ・ムーアのファン以外にはおススメしにくいわ。

Y木:それも含めて、ザ・80年代ってことかな。

S原:さあ、みなさま。とくに予言が当たらなくても大丈夫なような気がしますが、いまこうやって無事に生きているのはデミ・ムーアのおかげなんでしょうね。おどろくほど存在感のないマイケル・ビーンにも注目ですよ。でも、ワゴンコーナーで見つけても、スルー、プリーズ!