あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

便乗映画特集!とくに危険ではない「危険すぎる情事」(2006)の巻

危険すぎる情事 [DVD]

S原:さあ、誰もごまかされないタイトルの映画シリーズ、今回はこれ!

Y木:「危険な情事」(1987)のバッタもんか。

(あらすじ) 

魅力的な年上の人妻と大学生の青年の禁断の恋。さらには嫉妬深い警察官の夫とが織りなす三角関係の行方を描いたミステリー・サスペンス。美しい人妻のリサは、大学の夏休みで実家に戻ったサムと再会する。二人はごく自然に惹かれあい、禁断の情事に溺れていく。しかし二人には、リサの夫という邪魔者が存在していた・・・

 

S原:これは野球で言うと、直球勝負やった。

Y木:ほう。ええやん。

S原:でも、その直球がものすごい遅くて、コントロールが悪いねん。

Y木:…あかんやん。

S原:話はすごく単純。演出も単純。ほんとうに正攻法で勝負しています。問題は、すべてその勝負に負けているってことやな。

Y木:まあ、タイトルからしてまともな映画とは思えんけど。

S原:いや、まともといえば、まともやねんで。ただ出来が良くないだけ(苦笑)さっきも言ったけど、まずストーリーがすごくシンプル。①主人公(人妻)が、若い男性(大学生)と恋に落ちる ②夫(警察官)が気付く ③夫が主人公を撃ち殺す。それだけ。

Y木:えーそれだけ?

S原:ほんまにひねりも何もない。起承転結でさえないもんなあ。

Y木:これって、そもそも「危険な情事」の話ともほとんど関係ないやん。よくこんなDVDを買うよなあ。

S原:一応、不倫というキーワードは一緒やけど。さすがに今回は、ちょっと買ったことを反省した(笑)でも、どんな映画かは観ないとわからんしなー。

Y木:いやタイトルとパッケージで、ダメな映画ってわかるやろ。要するに、この映画は主人公の女優のセクシーさをみせるのが目的とちゃうの?

S原:そうやろうな。たしかにベッドシーンは激しいから。でもそれも最初の1回やし。

Y木:人妻と若い男のラブストーリーか。なんかありがちやなー。

S原:人間関係や主人公たちの心の動きを描きたかったんやろうけど、淡々とすすんでいくだけやったな。あとちょっと何かがあれば、ガラリと印象が変わるはずなんやけど。といっても、何をどう変えればええのかわからん(笑)

Y木:キャラクターの気持ちが描けてないってことやな。

S原:そうやな。心模様を描こうとしているけど、なんというか「若い男性のテクニックで、人妻が夢中になる」としかみえない(笑)

Y木:AVか。というよりも、昔のロマンポルノみたい。

S原:そうそう。かつて子供を失くした経験があるとか、夫の関係が冷えてるとかの設定もあるで。

Y木:あーロマンポルノや。

S原:最後は、白昼のバーで密会しているところに、警察官の夫が気付いて、妻を銃で殺す。そして、夕陽のなかシルエットで抱き合う2人…おしまい

Y木:あーロマンポルノや!おれ、好きかも(笑)

S原:いや、あなたの好きなポルノ映画の「湿り気」はないよ。とにかく単純な映画やった。

Y木:そうなんか。よく考えればポルノの全盛期は70年代やし、能天気なアメリカ人にあの雰囲気を求めてもあかんか…(苦笑)

S原:さあみなさま。どんどん複雑になっていって疲れるばかりの世の中ですが、たまには単純な映画で心を癒しましょう。久しぶりに居酒屋で会った友達の浮気話を聞くような映画ですが、まあ面白くなくはないと言えなくもない映画ですよ。価値はありませんが、レアなのは間違いありません。どこにでもある話をどこかでみたような演出で撮った映画を観たいあなたは、ゲット、プリーズ!