S原:今回は、『トゥームレイダー』(2001)のバッタもん映画!
Y木:顔を微妙に隠しているところがなんともまた…
(あらすじ)
伝説上の霊廟にまつわる謎をヒロインが解き明かすアクションアドベンチャー。ある森の遺跡発掘調査で、天地創造以前に存在したデーモンを封じ込めたといわれる「冥王ハデスの霊廟」が発見された。だが調査を担う会社のスタッフとの連絡が突然途絶え…。
S原:あなた、近場の山登りとかピクニックとか興味ある?
Y木:いや、とくにはないなー。
S原:じゃあ、この映画はあかんと思う。
Y木:なんやねん、それ。
S原:これはですねえ、ピクニックする映画やねん。
Y木:アクションアドベンチャーって紹介されてるがな。
S原:いーえ、違います。宝探しの要素や、怪物も出てきますが、基本は主人公(女性)たちがのんびりとピクニックをするだけやねん。
Y木:えー。
S原:ほんまやねんって。
Y木:一応、怪物が出るんやろ。どういう設定なん?
S原:「太古からの怪物」らしい。それ以上の説明はなかったな。
Y木:ざっくりとした設定やな。
S原:遺跡調査チームが、発掘しているときに誤って、デーモンを起こしてしまうのよ。調査チームは行方不明になってしまう。そのチームの一員の姉が主人公。いろいろあって、傭兵部隊(州兵?)と一緒に弟を助けに行くわけ。それで山中をすすんでいくんやけど、緊張感が皆無でピクニックをしてるようにしか見えない。途中で、フォークダンスやジェンカを踊ったりするねんで。
Y木:ウソつけ。
S原:いや、ほんまにのんびりムードやねんって。怪物は、主人公たちがピクニックを楽しんでいるときに、途中で襲ってきます。なんか変なデザインの怪物やった。その名も「デーモン」(笑)
Y木:うわー…
S原:デーモンは拳銃やマシンガンで撃たれても平気やねん。でも、登場人物たちはひたすら拳銃を撃ち続けます。延々と銃を撃った後に、やっと「こいつ、銃が効かないのか?」すぐにわかるっちゅーねん!
Y木:誰に突っ込んでるねん。
S原:しかも、「冥王ハデス」というかっちょいい本名があるのに、みんなは「あのデーモンが」「デーモンのクソ野郎のせいで」とか、すごい扱いが雑やねん。でもデーモンは頑張ってたよ。人間を殺す時も丁寧に内蔵(肝臓?)だけを取り出して、みんなに見せびらかしたりするねんで。
Y木:よくわからん。
S原:たしか、変な骨の欠片を持っていたら御守りになるみたいで、デーモンには見つからないという話も途中ででてくるけど、まあ緊張感無くすすむからこのへんは眠くなります。
Y木:睡眠時間に充てたほうが充実するんとちゃう?
S原:眠い目をこすりながら、見続ける、これが我々の使命ですよ!
Y木:使命ちゃうわ。好きで観てるんやろ。それで、ラストは?ちゃんと終わってるの?
S原:一応終わる。デーモンをやっつけるために、主人公達は古文書と柩?などで封印をしようとする。ところが、メンバーの1人(男)は、デーモンのことや謎のことをすべて知ってたのよ。しかも、御守りも持っててデーモンには襲われない。主人公の弟も、こいつのせいで死ぬ。結局は、メンバーに悪者がいたというどんでん返しやな。最後は、主人公が監禁されて、悪者が『これからも、もっと悪いことをしちゃうぜ!』ってニヤリとしておしまい。
Y木:なんだかなあ…
S原:まあそういう映画やったよ。
Y木:どういう映画か全然わからん。でも、DVDを買うほどの映画じゃないということは理解できた。
S原:でも、この映画は絶対にテレビ放映されへんやん。やっぱりワゴンコーナーで出会うしかないと思うねんけどなあ。
Y木:いやー、普通の人はワゴンコーナーなんか行かへんねんって。
S原:さーみなさん。『トゥームレイダー』では、アクションがちゃんとしていて物足りないあなた、アンジェリーナ・ジョリーは美人すぎて遠慮してしまう内気なあなた、そんなあなたのための映画です。犬顔で美人かどうか微妙なレベルの女優にも注目ですよ!マスト・バイ!