Y木:これ、ほんまにダサいジャケットやなー。
S原:今回は、長所も短所もハッキリしてるこの映画について、話しますよ!
(あらすじ)
航空ショーの演技中に忽然と姿を消した戦闘機ミラージュ2000。フランス空軍のパイロット・マルシェリ大尉とヴァロワ大尉は、捜索を開始する。射撃しようとした強奪機をやむなく撃墜した大尉を待っていたのは、責任を問われての軍籍剥奪だった…
S原:これはフランス映画。この戦闘機(ミラージュ)の飛行シーンはかなりええよ。フランス空軍が本格的に協力して撮影してるんとちゃうかな。
Y木:特撮じゃなくて?
S原:もしも特撮やったら、それはそれでスゴイ。そんな印象やったな。
Y木:へえ、「トップガン」(1986)みたいな?
S原:あれよりも「アイアン・イーグル」(1986)とかのノリに近いかな。ドッグファイトの最中にロックがながれるみたいな。
Y木:うわ、ださー…
S原:ハッキリ言うんじゃないわよ、あなた。でもさっきも言ったけど、飛行機が大空を舞い上がる爽快感は堪能できる。戦闘機にカメラ付けて撮影した映像は、まさに本物って感じで感心した。空もキレイに撮れてるしな。
Y木:興味ないなあ…大空なんか毎日見れるやん。
S原:こらこら(笑)あと、ストーリーとしては陰謀がからんできてな、ちょっとサスペンス風味もありつつ展開する。でもドラマ部分がちょっとな。
Y木:飛行機の場面以外は、チープってこと?
S原:いや結構お金がかかっていると思う。ヘリコプターで大屋敷に出向くとか、広くてキレイな1人暮らし(高級マンション)とか、なかなか見応えがある場面も多い。
Y木:じゃあ、OKやん。
S原:そういいたいねんけどなー。やっぱりちょっと困った点もあるねん。
Y木:困った点?欠点のこと?
S原:欠点とまで言っていいのか…えーとですねえ、この映画にはちょっとの主人公は、あんまり賢くなさそう、というかすごくバカっぽいねん。
Y木:バカっぽい?
S原:チャーリー・シーンを薄味にしたような雰囲気でな。
Y木:それは……オツムが弱そうやな(笑)
S原:一所懸命に演技してるねんけど、なんとなくセリフも重みがないし、女性のケツを追いかけてフラれてるし、とても戦闘機乗りには見えん。相棒は、ジョン・スコフィールド(ジャズギタリスト)みたいな奴やし(笑)
Y木:もっと一般にわかる人を例えにあげろよ。それにしてもジョンスコがパイロットかー。それは違和感あるな(笑)まあでも、そういうギャップが売りなんでしょ。飛行機に乗ればスゴイみたいな。
S原:まあ、たしかにチャーリーもジョンスコも戦闘機の腕は超一流みたいな設定やったけどな。まあ、どっちにせよトム・クルーズみたいなかっこ良さはない。
Y木:そうなんや。
S原:あとでてくる女性たちがみんな犬みたいな顔やねん。監督の好みやろか?
Y木:マニアックな好みやな。ストーリーは上のあらすじの通り?
S原:前半はそう。主人公と相棒は、仲間のはずの戦闘機から攻撃を受ける寸前に相手機を撃墜する。自分たちとしては悪いことをしてないつもりやけど、どうも軍の上層部がヨソヨソしいねん。強引に理由をつけて懲罰(軍籍のはく奪)をうけたりして納得がいかないわけ。
Y木:なるほどな。
S原:憤懣やるかたなし…という雰囲気になるねんけど、すぐに気分転換して「それはそうとストリップをみようぜ!」ということになる。
Y木:なんや、その展開は。
S原:それで知り合いの女性(犬顔)にお金を渡して、ストリップショーをしてもらう。それでバッチリ気分転換完了!
Y木:ああ、頭が痛くなってきた…
S原:主人公たちがムラムラしている間に、フランスの戦闘機を売り込むために、強引にアメリカの航空機メーカーと勝負する話が進む。かっこよく話をしていますが、どういう立場の人なのかはわかりません(笑)
Y木:あかんやん。
S原:なんだかんだあって、勝負の方法が決まります。アメリカの飛行機とフランスの飛行機が一緒に飛んで、どっちが早いか勝負するのです。しかも敵国の上空を無許可で飛んでゴール地点を目指す。途中で撃墜されるかもしれない危険な勝負だぞゾ!
Y木:ジャンプみたいな設定やな。
S原:それに主人公たちが、秘密裏にパイロットとして選ばれるわけやな。
Y木:その勝負はどうなるの?
S原:どうもならん。途中でゲリラがいるような砂漠に着陸してしまって話は途中で終わる。それ以降もこの勝負の話はでてこない。
Y木:すごい適当やな。
S原:と同時に、裏で悪いことをしている存在(フランス政府の諜報機関?)がいることが分かってくる。それには戦闘機がからんでいるらしい、その戦闘機とははじめに主人公たちが撃ち落としたヤツじゃないのか…というナゾが解き明かされていく。でも、誰が・どんな悪いことを・どうやってしようとしているかの説明は全くありません。
Y木:そこは説明せなあかんやろ。まあええわ。「悪いこと」を主人公たちが防ぐという展開になるんやな。
S原:いや、とくに何もせんかった。
Y木:なんやねん、もう。
S原:最後はよくわかりませんが、パリ上空で航空ショーです。薄味チャーリーとジョンスコは、なぜか危機が迫っていることを察知して、航空ショーを追いかけます。そして、なんかよくわからないままに終わります。
Y木:おいおい、ちゃんと説明しろよ。
S原:いやー、お酒を呑みながら観てたから最後の辺はあんまりおぼえていないのよなー。ミサイルとか撃って爆発してたかな(苦笑)たしか、ラストはまた主人公(薄味チャーリーの方)が、また犬顔の女性のケツを追いかけてたと思う。
Y木:わけわからん。
S原:結論から言うと、「飛行シーン以外は見所なし」ってことやな。
Y木:初めからそう言えよ。すぐに話が終わったのに。
S原:さあ、みなさん、緊張感なく起承転結を外すストーリーがなかなか楽しいです。航空ファンは(たぶん)必見です。犬顔の女性が好きな人はもうたまらないでしょう!最近、チャーリー・シーンの映画観てないなあ、という人もマストバイですよ!