あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「バトルランナー」(1987年)の巻

 

 

S原:さあみなさんお待ちかね、今回はこちらです。

Y木:ああ、あったなー、この映画!

 

(あらすじ)

殺人ゲームショーが高視聴率を占める近未来を舞台にした、アーノルド・シュワルツェネッガー主演によるハードアクション。 (アマゾンより)

 

S原:シュワちゃんが上り調子の頃の1本やね。「コマンドー」の後、「ターミネーター2」の前やな。スティーブン・キング原作の当時の話題作です。

Y木:たしか、正月映画で結構宣伝されてたやろ?

S原:それで映画館に行って、みんな正月早々ズッコケたという(笑)

Y木:まあ古く感じるのは、作られた時代もあるやろうけどな。

S原:いやいや時代では片づけたくないな…だって、金色の全身レオタードやで!レオタードの男は、時代を超えてダサいっていうのはこの世の唯一無二のルールやで!

Y木:なんか、微妙に納得できないルールやけどな。

S原:だいたい世界広しといえど、全身レオタードでアクションする実写映画は「キャッツアイ(劇場版)」か「バトルランナー」の2作品だけやからね。

Y木:またそうやって勝手なことを言う。

S原:「バトルランナー」のあらすじは、簡単やねん。冤罪ではめられた警察官(シュワちゃん)が、テレビ番組「ランニングマン」にむりやり出演させられて、次々と襲ってくる敵(ハンター)4名と戦うはめになる。それをリアル殺人ゲームとして視聴者は楽しむ、というのがあらすじなんやけど、設定自体は単純で面白いと思う。

Y木:おれは昔に観たはずやけど、全然覚えてない。なんかイマイチ面白くなかったという印象だけが残ってるなあ。

S原:その印象は正解なり。まず、肝心の殺人ゲームに出演するまでが長い。25分くらいかかる。それからゲームに参加するんやけど、ハンターと呼ばれる追跡者が、全員ポッチャリさんやねん。

Y木:筋肉ムキムキじゃなくて、メタボなんや。

S原:うん。撮影が終わったら、おまえら絶対、顔よりでかいジョッキでビールをガブガブ呑んでるやろ、って感じのオジサンたちやねん。

Y木:なんか具体的すぎるイメージやな。確か、それぞれシュワちゃんを追いかける奴らの特徴というか個性があったやろ?

S原:あるある。アイスホッケーで攻撃するサブゼロ、チェーンソーのパズソー、電気ビリビリ攻撃のダイナモ火炎放射器のファイアーボールの4名のかっちょいいハンターたちやねん。

Y木:どれも小学生が喜びそうな設定やな…

S原:この映画自体のチープな感じと古臭さは、割り切ったら、今の時代でも楽しめるで。別に最新技術をみるためだけに映画を観るわけじゃないしね。ただなあ、とにかく映画全体にドキドキハラハラがないねん。演出が下手なのか、アクションにキレがないのか、とにかくアイデア倒れやった。

Y木:ほかのキング原作の映画も、大抵アイデア倒れやけどな。

S原:うん。「地獄のデビルトラック」とかな。

Y木:おまえ、あんな映画まで観てるんか(呆れた目)

S原:LD持ってたでー(ニヤリ)まあそれはそれとして、ハンターの中で、個人的に好きなのはダイナモ(電気野郎)かな。久しぶりに再見したけど、このダイナモだけは覚えてたわ。そんなことを覚えても人生になんのプラスにならないのに…(苦笑)ちなみにダイナモは、シュワちゃんを車(変なバギー)で追いかけて、勝手に横転してしまうねん(笑)そのあとシュワちゃんに説教されるねん。「こんなことしたらあかん」って。

Y木:なんやねん。

S原:ダイナモは、あとで再登場して女性を感電させてエッチなことをしようとするねん。ちゃんとズボンも脱いでて、白いブリーフ(メタボなのでかなりでかいブリーフ)姿なところが、ナイスやったわ。

Y木:やるなあ、ダイナモ

S原:このダイナモは、自分の電気で感電死(笑)

Y木:感電の対策をしてから戦えよ!

S原:ファイアーボールもええで。登場するときに、ビヨーンって崖から降りてくるねん(笑)

Y木:殺人ゲームやのに緊張感がないなー。

S原:このファイアーボールは、火炎放射器のコードが外れて、自分の火が引火して爆発死(笑)

Y木:だから、コードが外れないように対策してから戦えって!

S原:ハンターたちをやっつけた後は、シュワちゃんがいよいよ逆襲していく。そのときにレオタードから普通の服に着替えるねんけど、ごっつい違和感があるねん。映画を観はじめたころは「なんで金色のレオタードやねん!」「シュワちゃん、変な服を着んとってや!」と心の中で突っ込んでたのに、映画の後半には「なんでレオタードを脱ぐねん!」「それは意外と似合ってるから、脱がんとって、シュワちゃん!」って突っ込んでしまうという(笑)

Y木:おれにはわからない心理やけどな(笑)

S原:最後は、シュワちゃんが司会者を無理やりへんなジェットコースターに乗せる → コースターを壁に激突 → 司会者は死亡 → お客さん「イエーイ!」 → そのあと、シュワちゃんが女性とブチューと接吻 → お客さん「イエーイ!」 → おしまい。一緒に見ていた嫁さんが「いくら無実と言ってもハンターたちを殺しまくってるんやん。そっちの罪はええのん…?」とつぶやいてたわ。

Y木:おれは、この映画を嫁さんと一緒に観るお前を尊敬するわ。

S原:サンキュー。いまは、ハリウッドはリメイクをするブームやけど、この映画もリメイクしてほしい。でも、ぼくとしては、ぜったいに『金色のレオタード着用』だけは譲られへんけどな。ここがこの映画の肝やから。

Y木:いや、金色のレオタードの時点で、未来のワゴンセール行きなのは確定ちゃう…?

S原:さあ、みなさん!シュワちゃんがのんびりと黄金のレオタードで走る姿が見たい人、シュワちゃんが全盛期を迎える前の箸休めみたいな映画を観たい人、メタボの男性4名(ブリーフ付き)がみたい人は、マストバイです!