あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「グリズリーパーク」(2008年)の巻

グリズリー・パーク [レンタル落ち]

S原:今回は、これ!

Y木:今回は、クマさんが襲ってくる映画やな。

 

(あらすじ)

 カリフォルニアの大森林地帯に広がる自然公園「グリズリー・パーク」。軽犯罪を犯した8人の若い男女が、社会奉仕活動としてこの公園内の清掃を命じられる。一行を引率するのは、森林警備隊員ボブ(グレン・モーシャワー)。折しも、指名手配中の猟奇殺人犯が園内に逃げ込み、職員らを殺害していくが、殺人鬼は彼だけではなかった。冬眠直前の凶暴極まりないグリズリーベアが血の匂いを嗅ぎつけ、人間たちを狙い始めていたのだ―!

 

S原:これ、挿入曲が「もりのくまさん」。しかも登場人物の紹介にあわせて、フルコーラス流れるねん。結構、長いでー。野心的で斬新な選曲やろ?

Y木:なにも考えてないだけやろ。

S原:あらすじは単純で、男女のヤングたちが、社会奉仕活動としてこの公園内の清掃をさせられるねん。そこで、次々にクマに襲われる、と。

Y木:定番やなあ。それにしても、製作者たちもあいも変わらずこんな映画ばっかり作って、飽きないもんやな。

S原:まあな。好きなんやろな。

Y木:不思議なのは、こんな映画を作っても儲からへんと思うねん。それでも作り続けられてるには何故なんやろ?

S原:作るほうも観るほうも知能指数が低いんやろな。レスリー・ニールセンの「知能指数0分署」みたいな。

Y木:おまえも、0分署の1人やろ。

S原:サンキュー。でも、いつものB級映画に比べて、凝った点もあるねん。ヤングたちの中に、刑務所から脱獄してきた囚人が紛れ込んでるねん。

Y木:そうなんや。この人間関係が、後々のサスペンスの伏線になるのね?

S原:残念ながら伏線には、ならなかったですなー。

Y木:なんやねん。でも囚人と若者の二人が生き残るんやろ?お約束やし。

S原:いや、囚人はすぐに死にましたなー。

Y木:なんのために、囚人キャラをだしたんや。

S原:あとは、やたらと女優たちが下着になるねん。下着好きにはたまらんと思うわ。

Y木:下着好きなヤツが、わざわざクマさんの映画を選ばんやろ。

S原:まあな。でもあれやで、川で体を洗ったりするねんで。下着のまま歩いたり、下着のまま暖炉の前で話をしたり、ベッドで寝転がったり…なんで服を着ないのかわからんけど(笑)

Y木:監督がそんなに下着フェチなら、そっちの分野で頑張ってほしかったな。

S原:あと付け加えると、いろんな色と種類の下着やったなー。

Y木:わかったわかった。下着の話はもうええから。クマさんはどうやった?

S原:ちゃんと本物のクマさんが登場したで。

Y木:お。珍しいな。それで、クマが襲ってくるシーンはどうやった?

S原:まあ特に普通やけど、キャンプに参加するメンバーのなかに、わざわざ『クマの着ぐるみ』をもっていくヤツがおるねん。

Y木:悪いことをして、奉仕活動させられるんとちゃうんかいな。遊びに行ってる気分やがな。

S原:着ぐるみのシーンは面白いで。たとえば、夜、森の中にひとりで男がいます。→ クマさんが来ました → 「よく出来た着ぐるみだなあ」と笑う → じつは本物のクマさんでした! → 襲われて死にます。

Y木:ひえー。

S原:夜に、ヤングたちが焚火をしています。→ そこへクマさんの着ぐるみをきた仲間の一人が登場 → 仲間「きゃー!」 → 着ぐるみクマ「(着ぐるみを脱いで)ジャーン、じつは着ぐるみでしたー」 → ヤングたち「やめてよーもー」 → うしろから本物のクマさんが登場! → 首チョンパ! → 仲間「きゃー!本物よー!」

Y木:うひょー。

S原:ちょっとだけ面白かったのは、ひとりの男がクマさんに襲われて死ぬときに、手を伸ばしたら、偶然女性のバスト(乳房)に触れるねん。男は満足げに死んでいく…

Y木:乳房…男というものの根源的な問題を提示しているなあ(笑)

S原:ちょっと、観客の盲点を突くような演出もあるねんで。

Y木:なに?

S原:クマさんでなくて、オオカミさんに襲われるヤツもおるねん。

Y木:どうでもええわ!

S原:問題はラストやろうな。一応、どんでん返しやねん。

Y木:どうせ、クマさんのために若者をいけにえ(食料)にしてた、とかやろ?

S原:おまえ…いままで気付かなったけど…天才?

Y木:あたりか…(苦笑)

S原:ラストに、もういちど「もりのくまさん」を聞かされて、おしまい。

Y木:シュールやなあ…

S原:さあ、クマさんが好きで好きで映画の出来なんてどうでもいい人、B級映画をみたら下着を観れてお得な気分を味わいたい人、なによりも「もりのくまさん」を何回も聞きたい人は、マストバイですよ!