あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

「ビリー・ブランクス in ヴィクトリィィーッ! 」(1992)の巻

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S原:今回はこちらです。

Y木:このジャケット、死ぬほどダサいなあ。

 (あらすじ)

ビリーズ・ブートキャンプ』のビリー・ブランクスが、悪に立ち向かう麻薬捜査官を演じたアクション。大量の麻薬密輸情報を掴んだタイラーは、組織の親玉・リーのボディガードとして潜入する。カンフーやカーチェイスなど、彼の活躍シーンが見どころ。

 

S原:これって、別に観なくても自分の人生に全く影響ないやろ。

Y木:まあな。

S原:単純に時間の浪費やろ。絶対に面白くないってわかってるし。

Y木:そやな。

S原:でも買ってしまう…そして観てしまう……それはなぜ?WHY?

Y木:知らんわ。

S原:いや、観てしまったわ。あのビリー・ザ・ブートキャンプのビリー隊長のアクション映画。

Y木:いまさら、ビリー隊長か…このジャケットはたしかにダサい(笑)

S原:よく見ると、歯がキラーンって光ってます。あの「めぞん一刻」の三鷹さんを思い出すよな。

Y木:だから昔の漫画を例えにだすなって。大半の人は分からんへんねんから。それにしても「ハイ、観ないヤツ、腹筋2万回!」というキャッチコピーが寒すぎる。

S原:え?裏なんて、もっとすごいよ。「上半身も、下半身もヴィクトリィィーッ‼‼」(笑)販売会社(トランスフォーマー)の宣伝部には天才がおるな。

Y木:ヤケクソなだけやろ。どうせ映画自体が適当な作りなんやろ?

S原:うん、これ以上ないっていうくらいの適当な映画やったわ(笑)ひどさで言うともっと下はあると思うけど、要するにありがちなポリスアクションやねん。

Y木:この髪型……時代を感じるぞ。

S原:MCハマーやろ(笑)マイケル・ジャクソンにケンカを売って(おれのほうがダンスは上手い!次のアルバムの売り上げで勝負だ!とコメントした)、そして返り討ちにあった、あの伝説のブラザーMCハマーを意識したヘアスタイルやな。ゴキゲンなビリー隊長が、訓練シーン、格闘シーンに大活躍。もちろんマッスル美を生かしたベッドシーンも、ネ♡

Y木:こんなやつの濡れ場なんて、誰が興味を持つんねん。

S原:ビリー隊長は楽しそうに演じているねんけどな。なんというか、ウェズリー・スナイプスを薄味にしたような感じの演技でな。敵はIQの低そうな金髪の白人筋肉野郎。映画全体もどこかでみたことのある場面や演出の連続で、新鮮味はない。裏を返せば、それだけ安定感があるともいえるよな。はっはっはっ。

Y木:笑ってごまかすな。内容は?

S原:え?

Y木:だから内容を話せって。

S原:答えはこうだ。ヴィクトリィィーッ‼‼

Y木:うるさいわ!

S原:ヘイボーイ、こんな映画、何を語るっていうのさ?

Y木:だから、そういう映画は取り上げるなって!

S原:でも考えてみてみ?誰か、このDVDを観たい?

Y木:べつに観たくないやろな。

S原:誰か、このDVDの感想を聞きたい?

Y木:聞きたくないやろな。

S原:このDVDをみて、ブートキャンプみたいに痩せると思う?

Y木:痩せへんやろな。

S原:イエース、ザッツオールライトだぜ、ブラザー!

Y木:だれがブラザーや。

S原:ただただ角刈りの黒いおじさんが、嬉しそうにカンフーの練習(ブルース・リーやジャッキーのパクリ)をしているだけ。意味なく、兄弟子(?)が登場するけど、こいつがまた華のないしょぼい男。

Y木:アクションは?

S原:ビリー隊長は変なクセがあって、相手にキックやパンチをあてるたびに「ハ!」とか「アタ!」とか「トウ!」とか声が出る(笑)相手もつられて、「ハッ!」「ダッ!」とか言って、アクションシーンにオノマトペが被さるシュールな演出やったわ(笑)ただ唯一印象に残る点があるねん。

Y木:なに?

S原:エンディング曲が、80年代の日本ダサロックみたいで、妙に印象に残るねん。

Y木:どうでもええわ!

S原:さあ、みなさん。さらに特典映像に、あのボビー・オロゴンのブートキャンプも収録されている、お得なDVDです。猫ひろしもなぜか登場して、よりカオスの宇宙を形成しています。どうせ人生、一度きり。さあみなさん、いっしょに!ヴィクトリィィーッ! 

Y木:うるさいわ!

「ギガンテス」(2006)の巻

ギガンテス [DVD]

S原:さあ、今回はロジャー・コーマン製作映画!

Y木:でたー!ロジャー・コーマン

 

(あらすじ)

数々のB級映画を製作し、カルト的人気を誇るロジャー・コーマン製作総指揮のモンスター・パニック。米軍が医療用に作り上げたのは、様々な生き物の強さと人間の知性を持つ最強の生物だった。輸送中にテロリストに襲われてしまったことから、医療用の生物が逃げ出し次々に人間を襲いはじめる。テロリストたちを食いつくした生物は人間の血で巨大化する。生け捕りを命じられたニック少佐は最強生物の暴走を止めることができるのか…。

 

Y木:ふと思ったけど、ロジャー・コーマンといわれても、コアな映画ファン以外は知らんのとちゃう?

S原:あーそうかも。えーとですねえ、ロジャー・コーマンは、「B級映画の帝王」ですな。要するに、お金をかけずに(製作費を抑えて)映画をつくって、確実に儲けを出すというタイプの映画製作者・監督です。もちろん、賞レースとか崇高なテーマとかは無縁で、ひたすら大衆受けする映画、それもちょっとオツムの弱い男が対象のSFとかホラー映画を得意としている人。こんな感じの人です。

Y木:たしか、自伝みたいなもん書いてたやろ?

S原:うん。『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか』。ここで、注目なのは「大儲けしたか」ではなく、「損をしなかったか」というところ。このへんが、ロジャコマ魂があって尊敬に値するよな。

Y木:尊敬なんかせえへんわ、あんな奴。えーと、ドキュメント映画もあったやろ?

S原:うん。その名も「コーマン帝国」(2011)。邦題を付けた奴は天才やな(笑)でも観てないねんなあ。これ、ファンが多いせいか高値やねん。とてもワゴンセールには並ばない逸品やな。さすが帝王。

Y木:というか、「帝王」とか言って変に持ち上げるからおかしいねん。「しょーもない映画を作り続けているヤツ」なんやから。

S原:一応、しょーもない映画でビジネスを成り立たせているのがえらいやん。

Y木:おまえみたいな奴がそのビジネスを支えてるちゅーねん。まあそれはええとして、それで、この映画は?

S原:うーん可もなく不可もなく…いやおもろくないんやけどな(苦笑)もういままで2000本くらい作られてきた「エイリアン」(1979)の亜流映画やな。

Y木:おまえも好きやなあ…

S原:好きは好きやけど、この映画は全体的に「薄味」やねん。低予算なのはOKやから、もっと「濃い味」を味わいたかったな。

Y木:薄味?個性がないってこと?

S原:なんというか……とにかく全然印象に残らない(苦笑)少し前にみたけど、かなり忘れてしまったわ。でもキャッチ・コピーがええねん。コーマンテイストたっぷり。「エイリアンより最悪。プレデターより残虐」ええ感じやろ?

Y木:中途半端な強さやな。しかしなあ、いまだに「エイリアン」もどきが作られるんかあ。パイオニアとはいえ影響は絶大やな。

S原:うん。逃げれない空間で戦うタイプのSFモンスター映画やな。やっぱりマネしたくなるんやろうな。製作費も安く済みそうやし(笑)

Y木:「ギガンテス」…名前もダサいなあ…これは何?太古の眠りから覚めた巨大生物?

S原:いーえ、そんな子供だましな設定ではありません。もっと科学的ですよ、あなた。なんと!ギガンテスは、サソリとゴキブリと人間の遺伝子で作られた生物なのです!

Y木:子供だましやがな!

S原:しかも、驚くなかれチタンまで組み込んでいます。バイオですよ、バイオ!

Y木:意味のないバイオやな。それに、なんでチタンやねん。

S原:さあ…説明はなかったけど、なんというかチタンが組み合わされることで、黒くて照りがでるやん。カッコよさが数段UPするよなー。

Y木:せえへんわ。どうせストーリーはあれやろ?①研究してたギガンテスが、暴走して手に負えなくなる。②軍人が戦う。③やっつける。それだけやろ?

S原:あー、あなた観たことあるのね。

Y木:こんな映画観るか!ストーリーなんかどれも一緒やから、わかるねんって。

S原:まあ、あらすじは、あなたの言う通り。ヨーロッパ(?)で米軍の輸送トラックがテロリストに襲撃されます。そのなかには実は米軍が謎の怪獣・ギガンテスがいたのです。あっというまにテロリストをやっつけると、事態を収拾するために軍が出動します。研究は「生け捕りにして」と懇願します(とくに女性研究者がしつこいくらいに生け捕りを主張)でも、軍は研究者の言うことなど聞く耳を持たずに、ひたすらギガンテスを攻撃する…という話。もう帝王コーマンにとっては、ストーリーの目新しさとか工夫は興味がないんやろうな。

Y木:そうやろうな。

S原:要するに、怪物(ギガンテス)がいかにかっこよく暴れるか?をみせる映画やな。倉庫みたいなことろで戦うだけなんやけど、軍人が胴体がちぎれたり首チョンパになって死ぬ描写を観てると、なんかほのぼのとした気持ちになるよな。

Y木:なんで、ほのぼのやねん。ギガンテスに特徴はないの?

S原:うーん、設定のわりには、普通の怪物やったなあ。パッケージみたいに巨大でなかったのはお約束やし、あとは、やたらと尖ってたわ(笑)あー、思い出した。たしか銃弾を撃たれても体内で栄養にしてしまうという設定やった…と思う。

Y木:じゃあ、銃を撃っても仕方ないんか。

S原:いや、軍人たちはひたすら銃を撃ってたで。

Y木:なんやねんもう。頭の悪い奴らやなー。ラストは?

S原:えーとどうやったかなあ。確か、ギガンテスを吹っ飛ばして、おしまい……やったと思う。

Y木:思うって、いいかげんやなあ。

S原:ほんまに印象に残らないねんって(苦笑)ほんまにラストは覚えてない。どんなんやったかな…

Y木:ひどいな。

S原:さー、みなさん。そういうわけで、コーマン映画をみつけたら、見逃してはいけませんよ~。え?他のZ級映画とどこが違うのかって?それはどれも一緒ですよ、だんな。でもよく考えてください。50年後はDVDなんかありませんよ。100年後みんな死んでますよ。どうせなら、生きているうちにコーマン映画を楽しまなくっちゃ!レッツ・トライ!

まだまだ知らない日本映画を10本発掘!「ダイアモンド」(2013)の巻

ダイヤモンド [DVD]

S原:さあいよいよ、知られざる日本映画特集の最後はこれ。今回は、元プロ野球選手たちがヤクザを演じます!

Y木:………(絶句)

 

(あらすじ)

力の掟に生きた侠(おとこ)たちの最後の戦いが始まる…。この9人、9通りの侠(おとこ)の生き様。強大な新興ヤクザ組織を相手に、弱小ヤクザ集団の反撃が始まる。下町に根付いた任侠組織「北野組」。元プロ野球選手の若頭・西田(高橋慶彦)を中心に野球経験者が多い組の草野球チームは、地元の人気者でもあった。そんな中、町は金満企業SFFカンパニーの再開発計画の波に飲みこまれていく…。

 

Y木:(裏のパッケージをみて)高橋慶彦元木大介パンチ佐藤愛甲猛ギャオス内藤……しかもヤクザ映画って。なんやこれ…??

S原:あなたは野球ファンやろ。どうですか?

Y木:どうって言われても…こんなもん……だれが観たいんや?

S原:そりゃ野球を愛する人すべて!ですよ、すべて!

Y木:野球を愛する人は、野球が好きなわけであって、元野球選手がなんでヤクザ役をするのをみて楽しいねん。

S原:でも、良いところもあるねんで。

Y木:どこ?

S原:ちゃんとセリフ言ってるねん。

Y木:当たり前やろ!

S原:カメラのピントも合ってたし、口の動きと音声もずれてなかったで。

Y木:それはスタッフが普通に仕事しただけやろ!

S原:まあ、どういう意図で企画されたんか分からんけどな。とにかく変な映画やったわ。

Y木:こんな映画……いやー、待てよ。もしかしたらVシネマとか好きな人は、こんな映画もアリなんかもしれん。いつもの定番のカレー屋に行くけど、今回はトッピングを変えてみました、みたいな。いつも選ぶトッピングはからあげやけど、今回は鼻くそをトッピングしてみましたみたいな。

S原:確かに味は変わる…っておい、鼻くそって、あなた。

Y木:どうせ、出来もひどいんやろ?

S原:いや、出来は普通やったで。

Y木:………(小声で)もしかして意外と面白いとか?

S原:いいえ。まったく面白くないです。

Y木:……(ため息)

S原:話も単純やねん。ヤクザの北野組は野球好き(元プロもいる)が多くて、草野球チームを組んで地元の商店街チームと野球をしています。地元に愛されています。あるとき、街に再開発の話が出て、何者かによる強制立ち退きや嫌がらせが起きます。裏には悪い奴らがいる。北野組がやっつけちゃうぞ!という話。

Y木:しょーもなー…

S原:「どついたるねん」(1989)の赤井英和は、演技とか超越していたやろ。元プロ野球選手に演技なんか求めてないやん。だから下手でもええから、せめて「勢い」をみせてほしかったわ。ヤクザなんやし。

Y木:いやー本人たちもやる気ないんとちゃう?

S原:そうやろうな。 撮影のあとにスナックにいくことだけを考えてるんやろうな。でも、高橋慶彦は違うで。

Y木:え?

S原:高橋慶彦だけは、なんかもう自分が哀川翔みたいにキメキメです(笑)

Y木:高橋慶彦なあ。ええ選手やったのになあ。

S原:パンチ佐藤とか意外とええ味あるんやけどな。さっきも言ったけど、とてもみんなヤクザにみえない。学芸会というか新春スターかくし芸大会というか。がんばれがんばれ西軍!ワ~!みたいな(笑)

Y木:古い例えやな。あーそれにしても、野球が好きなだけに空しい……

S原:あ!愛甲だけ例外やで。愛甲だけはヤクザにみえる。

Y木:あー愛甲は演技はいらんやろ。

S原:不思議なんやけど、なんで野球映画にせんかったんやろか?野球選手がヤクザを演じる設定が欲しいのなら、例えばヤクザ同士が、草野球でケリをつけるって話にしたらええのに。あ!それはダイナマイトどんどん」(1978)やった(笑)今考えると、あれもメチャクチャやったなー。

Y木:あったなー、「ダイナマイトどんどん」。菅原文太のやつやろ。内容は全然覚えてないけど、たしかに、あれをリメイクしたほうが面白かったかも。そういえば、この映画でも野球の場面はあるんやろ?

S原:少しあるで。でも、のんびりと遊んでるだけ。あの「陽だまりのイレブン」(1998)のジーコを思い出すよな。

Y木:あーこのブログで紹介してたなあ、変な映画。

S原:ジーコのロボットがでてくる珍作サッカー映画です。この映画もあれを見習ってほしかった。愛甲のロボットがでて大暴れとか。

Y木:それなら、野球ファンも納得……せえへんやろ。

S原:さあ、みなさま。とくに観なくていい映画ですが、野球ファンなら場末のスナックでの話題にする持ちネタのひとつになるでしょう。本当にこれを劇場公開したのか?本当に観に行った人がいるのか?このDVDを新品で買った人がいるのか?清原にも声をかけたのか?世の中は不思議なことだらけですよ、モナミ。そういうわけで、スルー、プリーズ!

まだまだ知らない日本映画を10本発掘!「狂犬」(2015)の巻

狂犬

 

S原:今回はこれ。55分の短い映画ですよ。

Y木:へえ、結構シリアスな感じやな。

(あらすじ)

エリート街道を進んでいた刑事の長塚は、上司の不祥事のあおりを受けて所轄に左遷され、妻からも離婚を突き付けられ、うだつの上がらない日々を送っていた。起死回生を図るべく、なんとしてでも実績を上げ、刑事としてもう一度表舞台に立とうとしていた。一方、長塚のSである探偵の下山は、ある女性から父親探しの依頼を受けていた。下山が探し当てたその父親は、「アベさん」と呼ばれるホームレスとなっていた。そんな中、下山は長塚から拳銃摘発の捏造に協力させられ、出頭する人間を用意するように迫られる。下山は、アベさんにその話を持ち掛けるが…。

 

S原:これはなあ…うーん。

Y木:あかんの?

S原:いや、あかんわけではなくて…

Y木:意外と良い?

S原:良い…わけでもなくて、うーん…

Y木:なんやねん、もう。

S原:少しまえに「孤狼の血」(2018)という映画があったんやけどな。悪徳刑事(役所広司)が主人公でもうメチャクチャする映画やねん。役所広司の暴走ぶりを楽しむタイプの映画なんやけど、あのテイストを狙ったんとちゃうかなあ。

Y木:へえ、悪徳刑事か。

S原:あらすじは、上の通り。本来は優秀なのに、今はくすぶっていて成績の悪い刑事が、拳銃を摘発(実物をみつける)ことを、上司に暗に強要される。妻には離婚の話をされる(主人公は離婚したくない)。追いつめられた主人公は、刑事でありながら、汚い手段も辞さずに拳銃発見&犯人自首を強引にでっちあげる計画を考える。ところが、ちょっとした偶然から上手くいかなくなっていって、どんどん悪いほうへ転がっていく…

Y木:コーエン兄弟みたいで、面白そうやん。

S原:コーエン兄弟……とも違う感じなんやけどな。やっぱりこの手の映画って、刑事が悪いことと分かっていながら、どんどん朱に交わっていくところが面白さやろ。相手を脅したりすかしたり、裏をかいたり、金を渡したりもらったり、一線を越えで自分の目的とか欲望を達しようとするわけやん。この映画では、ちょっと大人しめというか、なんか人間のギラギラした内面がみえないのよ。

Y木:演技がはじけてないってことか?

S原:いやー演技はまあまあちゃうかな。面構えも結構良いし。時々不自然なセリフもあるけど、反対に独特の個性やと思ったわ。映画全体の作りも下手ではないと思うんやけど。この映画の欠点は、全体的に同じ基調ですすむことやと思う。

Y木:同じ基調って?

S原:雰囲気というか空気感というか……どうもメリハリ、緩急がないねんなあ。BGMでアコギが使われてるねんけど、何度も聞かされるとワンパターンに感じてしまう。雰囲気が統一しているとも言えるけど、うーん、やっぱりこの映画は刑事が追い詰められていく(足を踏み外す)ストーリーやからな。やっぱりもっとハードでギトギトした展開を期待してしまうよな。

Y木:良い意味で、そういう予想を裏切りたかったんとちゃうの?

S原:そうかもな。ぼくはイマイチやったけど、この雰囲気が好きっていう人もおるやろうし、これはこれでええんかもな。

Y木:ストーリーとしては、複数に登場人物が絡み合っていく…という感じなんやろ?

S原:そうそう。関係のない人達(どれも裏がある人達)が、偶然に交差していくんやけど、このへんもあまり上手くないかな。伏線とかもほとんどないし、観ていて「あー!そういうことか!」とか「へえー!」いう場面はなかった。やっぱり淡々としすぎてるんやって。破綻したキャラクターたちの話なのに、映画としてはどこかマジメな感じがしてチグハグなんやろなあ。

Y木:なるほど、話と演出がかみ合ってないと?

S原:そう言わざるを得ない。映画自体が破綻気味でも、強烈にキャラクターの印象が残るっていう映画ってあるやん?そういう映画を目指したほうがよかったんとちゃうかな。

Y木:そうか。まあ観てないから分からんけど、ちょっと残念やったのね。

S原:しっかりと作っているし、たぶん予算は少ない中でかなり工夫して撮影しているのは分かるから応援したい。だけどもう一回観るか?と言われれば、うーん。

Y木:ラストは?

S原:いまではホームレスとなった「アベさん」に、(拳銃所持の)罪をかぶせようとするが、うまくいかない。主人公は「アベさん」を轢き殺そうとするが、寸前で思いとどまる。そのあと、離婚を切り出されている妻に電話をする。警察を辞めてもう一度と人生をやり直すという意思を伝える。その直後、「アベさん」は別の車にはねられて死んでしまう。それを呆然とみつめる主人公。ここで、おしまい。

Y木:あーそういうラストな。

S原:さあみなさん、ちょっと変わった味わいの映画を観たい人におススメです。どこか歯がゆい感じもしますが、上手い下手は別として役者たちは個性的です。どこかで見つけたら、一度手に取ってください。こういう映画から、意外と次のスターが出てくる気がします!

まだまだ知らない日本映画を10本発掘!「ヤンキーポリス」(2012)の巻

国家認定不良撲滅更生隊 ヤンキーポリス [DVD]

S原:さあ今回は、ほとんどレビューがないこの映画!

Y木:レビュー、というか世の中で何人が観たんや…

(あらすじ) 

様々な事情を抱えた高校生によって結成された国家認定不良撲滅更生隊・ヤンキーポリス。迅雷高校に潜入した彼らは、生徒が次々と姿を消していく事件の真相に迫るが…。

 

S原:開巻、女子高生が同級生5~6人にいじめられている場面から始まります。いままで執拗にいじめられているようです。突然、いじめられていた女子高生が逆襲して、いじめっ子集団をボコボコにします。両親(金持ち)からも理解されず、女子高生は何もかもが嫌になってビルの屋上から飛び降りようとします。そこへ不良の格好をしたオジサンがやってきます。「おれたちのチームに、はいらねえか?」

Y木:ジャンプみたいやな。

S原:そうそうまさに少年ジャンプの世界やな。要するに、訳あり(というかケンカが強い)高校生(?)を集めて、グループを作ってるねん。その名も、「国家認定不良撲滅更生隊」!

Y木:今の時代に、不良撲滅って…

S原:ちゃんと日本政府が公式に認めています。ユニフォームがすごい。深紅色や青色、黄色の男子の制服、地方都市のスナック店員のような女子の制服。ぼくが推測するに、あの「ディック・トレーシー」(1990)にオマージュを捧げています!アメコミです!

Y木:ちゃうやろ。

S原:さて、別の場面では、チンピラと言うかヤクザと言うかそんなんがでてきて、よくわからない会話をします。ガッツ石松がでてきますが、ちゃんとセリフが言えててホッとします。

Y木:なんでホッとするねん。

S原:次の場面。更生隊は、迅雷高校に潜入します。高校に到着するなり、更生隊はすぐに「ひゃっほー!」「楽しい学校じゃねえか!」「おれとタイマンしようぜ!」と叫んで、大暴れします。

Y木:なんか頭が悪いなあ。潜入の目的は?

S原:わかりません。

Y木:……(無言)

S原:更生隊のメンバーが「この学校を調べると、いろいろと裏があるんすよねー」「証拠が欲しいので、裏で動いて欲しんすよねー」という感じのセリフがあるから、たぶんこの高校を調べに来たのでしょう。でもそんな調査は無関係のまま、ひたすらケンカが繰り広げられます。教師もケンカ好きで、一緒に盛り上がっています。

Y木:おいおい、授業は?

S原:「ケンカ」です。

Y木:……(無言)

S原:これ、ほんまやねんって。教師が「不良たるもの、武器を使えないといけないのです!」とか説教する。

Y木:それ、宮下あきらやがな。

S原:「魁!!男塾」みたいに工夫があれば楽しめますが、こっちはそのままケンカするだけです。あーせめて「竹林剣相撲」(ちくりんけんずもう)のオマジューとかみせてほしかった…

Y木:あー土俵の周りで竹が剣になっているやつなー。しょーもなかったなー。

S原:えー最高やん。まあ男塾と一緒で、登場人物たちがみんな高校生でなく30歳前後の大人にみえますが、たぶんこちらの目が悪いせいでしょう。セリフもすごいです。「こいつ、むかついてよ~(ムカムカ)」「女が男にかなうわけないだろーが(ケッ!)」「いずれ、おまえとは決着をつけるつもりだからな(キリ!)」スタッフもキャストもタイムスリップして、今の時代に迷い込んでしまったんでしょうね。気分は「特攻の拓(ぶっこみのたく)」!

Y木:(ため息)……それで?

S原:学校では、いよいよ実戦です。

Y木:実戦?

S原:山中に連れていかれます。そして、笑えないほど不自然なリーゼントの教師が登場します。「ここ(山中)には、ワル中のワルがいる」「ゴールは向こう側だ」そして、これ以上ないくらい、かっちょよく生徒たちに言い放ちます。「(ゴールに)辿り着いて、ワルになれ~!」

Y木:…どうコメントしたらええんや。

S原:そうです。次の場面では、更生隊の1人がガッツ石松に会いに行きます。会話の内容はまったく理解できませんが、更生隊はガッツ石松が悪い、と問い詰めます。捕まえる、という話になります。ガッツ石松の部下(ヤクザの幹部)が怒ります。ところが、ここでスゴイことがおきます。なんと更生隊とガッツ石松が一緒に、部下を責め立てるのです。

Y木:…は?

S原:じつは、この部下は悪いことをしていて、それをガッツ石丸も更生隊も見抜いていたのでした。怒られた部下はしょぼんとします。そこへBGMで甘いトランペットが流れて、センチメンタルなムードに……

Y木:頭がおかしい奴が演出してるんか?なあ?

S原:さて場面は戻ります。山中で、ケンカ合戦です。殴ったり蹴ったり、香港風アクションになったり、ビーバップハイスクール風になったり、パンクラス(格闘技)になったり、銃で撃ったり。

Y木:はー?銃??

S原:全然、設定が統一されないまま物語はすすみます。

Y木:最後は?

S原:なぜか更生隊同士が戦います。赤色の男と黒色の男が戦います。横で、80年代風ファッションの女子2人も戦います。近くの建物には大人たちがいて、その戦いをニヤニヤしながら眺めています。そのとき、バギューン!女子1人が撃たれます!それを見て、大笑いする大人たち。更生隊たちが言います。「くっそ~!」「悔やしいぜ~!」

Y木:あー、『ゲーム』に参加させられてたってことかー。ありがちやなー。

S原:ハッキリと言ってはいけません。まあ、そういう映画やったわ。このあと、学校の教師が黒幕だというどんでん返し(?)があるねん。更生隊たちが、教師を追いつめる場面がまたスゴい。全員で、教師を囲んで「シャキーン!」と決めポーズ!戦隊ものです!しびれる~!

Y木:もう支離滅裂やん。

S原:最後は、今後も更生隊がチームとしてやっていく、という雰囲気のラストでおしまい。もちろん、ラストショットは、もう一度「シャキーン!」と戦隊ポーズ!いや~、パート2が楽しみダナ~!

Y木:うそつけ。

S原:さあ、みなさん。ちょっと褒めようがない映画ですが、一応ちゃんと撮れています。DVD特典のメイキングを観ると、キャストの人たちは普段良い人なのがわかってホッとしますよ。絶妙なバランスのヘタウマな歌をBGMに、楽しそうに撮影している姿を観ると、これはこれでOKなのだとわかりますよ。なんと言っても世の中は平和が一番。あなたの子供がビーバップハイスクールに影響されて不良になったときのために、ぜひご覧くださーい。

まだまだ知らない日本映画を10本発掘!「ワーストコンタクト」(2005)の巻

ワースト☆コンタクト [DVD]

 Y木:うわー面白くなさそう…

 S原:実は、これは…

 (あらすじ)

“死神”と呼ばれる極道、生垣幸太郎は組の存続を賭けた大きなヤクの取引に手をかける。取引時刻まであと数時間と迫った時、彼の前に宇宙人と名乗る人物が現われる。果たして何者なのか、そして取引は無事成功するのか・・・

 

S原:これ、映画としてはひどくないねん。ちょっと惜しい感じやな。

Y木:いやー、悪いけど、おれ絶対にこれはレンタルで選ばへんわ。

S原:あなたは日本映画を観ない人やから。それに、確かによくわからんジャケットやしな(笑)ぼくも期待せずに観始めたんやけど、これがなかなかの出来やねん。

Y木:おもろいんや?

S原:いや、そう言われるとちょっと返答に困るけど…(笑)でも最後まで飽きずに観れる。話は単純やねん。主人公は、哀川翔。死神という名で恐れられるヤクザ役。まあお得意のパターンやな。哀川翔は、重要な取り引きのためにシャブを運んでいる。それを刑事がこっそりと尾行している。哀川翔は、その途中で奇妙な人物、板尾創路と出会う。会話がかみ合わないようなピントがずれているような不思議な感じの小汚いおじさんで、本人は「宇宙人」だと言う。

Y木:コント風やな。

S原:うん。大阪弁阪神タイガースの帽子に紙袋を持ってるねん(笑)

Y木:あーいかにも、やなー。そういうSFってあるやん。

S原:いやー、SF風味は全然ないよ。ま、傷ついても牛乳をかけると治る設定くらいかな。

Y木:なんやねん、それ。

S原:でも、テレポーテーションをしたり、いろんなことが起きて、哀川翔は宇宙人だと信じる。哀川翔の妻は、有坂来瞳(実はこっそりと浮気をしている)やけど、妻は全く信じない、というかバカにしている。こういう感じで、ドタバタが繰り広げられるわけやな。

Y木:なるほど。オフビートなコメディか。

S原:そうそう。あとは、幼馴染が警官(酒井敏也)やねん。こいつと哀川翔が子供のころに、宇宙人(板尾)に『地球を滅亡させてください』とお願いをしてたのよ。板尾は、律儀に地球に戻ってきて、願い事をかなえようとするわけ。

Y木:願い事って、地球滅亡?あかんやん。

S原:哀川翔も、「おれはヤクザだが、地球にはいろんな人がたくさんいる。そいつらを俺の一存で死なせることは出来ない」と悩む。ところが、大事なシャブを失くしてしまって、組長から殺されるかもしれないという状況になる。そうすると「まあ、どうせなら、いっそ地球が破壊されてもええかな。どうせ、おれも殺されるしなー」と翻意する。

Y木:自分勝手なヤツやな。

S原:地球が破滅する話やのに、なんとなくのんびりと右往左往している状況を描いてます。ゆるめのコメディの雰囲気で、いろんなキャラクターがドタバタしているうちに、話が複雑に絡み合っていくという面白みを狙ったんやろな。

Y木:それって面白くなりそうやけど、かなり上手に作らんとあかん気がするな。監督の力量が問われる、というか。

S原:そうやな。監督は多胡由章という人。残念ながら、このへんはあまり上手くないかな。例えば、SABU監督とかガイ・リッチー監督はそのへんはすごく上手いねん。彼らの映画やと、伏線を上手に張って、後半に一気に回収するカタルシスがあるねんけど、そこまでではなかった。

Y木:で、板尾はほんまに宇宙人?

S原:宇宙人です。

Y木:結局、地球はどうなるの?

S原:あっさりと破壊されます。

Y木:それからどうなるの?

S原:それで、おしまいです。

Y木:まあ、地球が破壊されたら話は終わるか(苦笑)

S原:地球が破壊されたあとに流れる曲がええねん。あの「はじめ人間ギャートルズ」のエンディングテーマやで。

Y木:あー、「やつらの足音のバラード」!

S原:あれはええ曲やろ。スガシカオが唄っているんやけど、ひしびさに映画のエンディングをじっくりと聞いたわ(笑)結論を言うと、これは板尾創路哀川翔のファンなら絶対に楽しめると思う。2人の長所がでているから。脇役で良かったのは有坂来瞳。彼女は、以前にこのブログでホリエモン製作「電話の恋人」(2004)を紹介したことある、というかボロクソに言ったけど、あれよりも断然こっちのほうが良い。こういう役のほうがイキイキしてるし、絶対に合っていると思うけどなー。というか、あの「電話の恋人」の出来がひどすぎるという話もあるけど(笑)

Y木:なんにせよ、おまえにコメントされてもあんまり嬉しくないやろうな…有坂来瞳という人も「ほっといてって!」「もうこのブログで取り上げんといてって!」って突っ込んでるで、たぶん。。

S原:有坂さん、すいません。さあ、みなさま。珍妙な映画ですが、なんとも不思議な味わいはあります。決して傑作ではありませんが、地球なんて破滅してしまえ!と日々ストレスを抱えながら生きている人にとっては、息抜きになるでしょう。地球が破滅してしまう前に、というかこの世にネット配信だけになってしまって、中古DVD店がなくなってしまう前に、このDVDをゲットですよ~!

まだまだ知らない日本映画を10本発掘!「REAL-TOKYO 現実の恐怖 1」(2008)の巻

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S原:さー今回はすごいですよ!

Y木:うわー…なんかもうコメントも出来ないレベルのジャケットやなあ…

(あらすじ)

元祖カリスマホストが、実際に体験した出来事や耳にした恐怖話を映像化したホラー。身近で起こった体験「ホストに付きまとうストーカー」「キャバクラ嬢に襲い掛かる恐怖」「タクシーという密室内でおこった事件」の三部構成で収録する。

 

S原:これはヒドかったー!

Y木:もう飽きたわ、そのフレーズ。

S原:これはほんまにひどいねん。あまりの内容の薄さに、2回観て内容を確認してしまったわ(苦笑)これは、一応オムニバス形式で、ホスト2人が一応ナビゲーターです。ホストたちが会話している内容が、映像になってるねん。でもホストAは活舌が悪くて聞き取りにくいし、ホストBは声がつぶれて聞き取りにくい。

Y木:なんでそんな2人がナビゲーター?

S原:なんでやろ?とにかく2人の会話がよくわからないことだけは分かる(苦笑)というか、すぐに映像でストーリーが始めるから、別に2人の会話も要らんねんけどな。

Y木:最初からつまづいてるがな。

S原:第1話は、売れないホストの雅(みやび)が主人公。ある日、店に来た暗めの女性が、雅を指名する。雅は喜ぶんやけど、次の日も次の日も来る。女性は「雅君、わたしのすべてをあげる…」と言う。しかも、シーンを変えて3回も言う(苦笑)

Y木:くどいなあ。

S原:雅はだんだんと調子に乗る。一方で女性はだんだんと粘着質になって雅を追いつめていく…ついには女性が包丁を持って雅を追いかけてくる。

Y木:エピソードとしては、ありがちやな。

S原:うん。なんの工夫もなく、それが映像で流れるだけ…演出も何もない。ただの再現フィルムやった(苦笑)最後は、女性が怖くなって(女性から逃げるため?)タクシー運転手になる。おしまい。

Y木:ふーん、それで感想は?

S原:…感想?……とくにないなあ…(遠い目)

Y木:こんなDVD、取り上げるなよ。

S原:第2話は、タクシー運転手が主人公。たぶん第1話の雅が運転手なんかなと思うけど、よくわからん。あるとき、若い男が客として乗ってくる。「静岡の山中湖まで行ってくれ」と言われる。運転手は、いろいろと話しかけるけど、この客の雰囲気がどうも怪しいと思う。そうこうしていうるちに、運転手が急にキレて客をナイフで刺してしまう。理由は「おれをドキドキハラハラさせたから」

Y木:…意味わからんねんけど?

S原:大丈夫、2回観てもわからんから(苦笑)最後はお客さん(ナイフで刺された若い男)が車いすで街をゆっくりと走る。そこへ第1話ででてきたストーカー女がでてきて、車いすを押す…これでおしまい。

Y木:あーそれぞれの登場人物が絡み合うような演出がしたいんとちゃうの?

S原:その効果は全くないけどな。どっちにせよ、第2話も面白くなくて意味が分からんかった。

Y木:なんやねん、もう。

S原:第3話は、キャバクラ嬢・ヒカルが主人公。お店のNO1になるけど、変な男に追いかけられたり、店の他のキャバ嬢に嫉妬されたりして、こういう生活が嫌になって、まともな生活(花屋のバイト)をするようになる。おしまい。

Y木:なにそれ…?

S原:最後は「マジメに生きないとダメ!」と観客に説教しておしまい。

Y木:なんでホストとかキャバ嬢に説教されなあかんねん!

S原:いやー、すごいDVDやった。こんな内容がないDVDも珍しい。内容の薄さではNO1かもしれん。しかも、原作(?)は土田十寛という人やねん。

Y木:…誰?

S原:ホストで「西東京のカリスマ」と呼ばれる男やったらしい。ちょっと調べたら、このあと殺されたわ。ホスト関係とか金銭トラブルが原因みたい。

Y木:たしかに「マジメに生きないとダメ!」やな(笑)そういえば、表紙には、おまえの好きなプロレスラーが映ってるやん。

S原:アジャ・コングさん…出ていません…

Y木:ストレートな詐欺やな。

S原:さあ、みなさま。もしも「世の中でもっとも意味のないDVDを紹介するイベント」があるとしたら、ぼくはこれをプレゼンしますね。というわけで、ホストもキャバ嬢もみんな、マジメに生きなきゃダメ!

Y木:おまえもな…