あなたの知らないワゴンセールの世界

ほとんどの人が見向きもしない中古屋やレンタル落ちのワゴンの中…しかし、その小宇宙にはまだ知らない映画たちが眠っている(はず)!そんな映画を語るブログです(週末 更新予定) 娘曰く「字ばっかりで読むしない」「あと、関西弁がキモイ…」そういうブログです

【閑話休題】 大手広告代理店にB級映画の企画プレゼンをしてみたら……の巻

Hakuhodo Institute of Life and Living

 

某広告代理店の会議室にて。

S原&Y木が会議室で待っている。

 

そこへ、大手広告代理店(映画担当)の2人が入ってくる。(電ノ通太郎、博々報堂助)

 

電:いーや、メンゴメンゴ!

博:待たしたかな、ソーリーね。

S原:(立ち上がって)いや、大丈夫です。

Y木:(立ち上がって)全然、待ってませんから。

電:あーそう、そりゃよかった。まま、座って。シットダウン、プリーズね。

博:いやー2人のことはギョーカイでも話題もちきりでさ~。

電:そうそう。映画ブログでバズってるんだって? 

博:「あなたの知らないワゴンセールの世界」! タイトルが凝ってるよね。

電:うん、なんかさ。このブログで紹介したDVDが売れまくってるらしいねえ。

S原:ああ、はい……

Y木:まあ……

博:聞いた話ではさ。読者数が、150人以上って!

電:おいおいおい。マジ?

博:日本の人口より多いんじゃねえの?

電:そんなわけない、ちゅーの!

電&博:ぎゃはははは! (2人、爆笑する)

 

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S原:………あの。

電:なんだい?

S原:今日は、あのー。新しい映画の企画を聞いていただこうか、と。

博:あーそうだった、そうだった。アイムソーリー、安倍総理なんちゃって。

電&博:ぎゃはははは! (2人、爆笑する)。

 

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S原&Y木:………

電:で、早速だけどさ。どんな映画なの?

博:(そのとき携帯電話がなる)あー、メンゴね。

S原:いえ、はい。

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博:(電話をとる)あー。どうもどうも。この前は、ゴチになりまして。へへへ。いやもう、そんな。うちの社長も、もう、はい。喜んでまして。はい、またAKBの総選挙の最前席があればもう、はい。必ずお持ちしますんで。え? なんですか? 椎名桜子の妹っすか? 椎名桂子っすね。 あ、連絡とりましょうか? へへへ。勘弁してくださいっすよ~! 冗談はよし子さんにしてくださいっす。あーではまた。はい、また。ええ。どうも~(愛想笑い)

電:誰?

博:ホイチョイ・プロダクションの馬場さん。

 

Part4】ホイチョイ・プロダクションズ代表 馬場康夫  ~私を'82年に連れてって~「生まれ変わったらどの時代に行きたいかって言われたら、僕は間違いなく“この時代“」。 |otonano  ウェブで読める大人の音楽誌

 

電:マジかよ、すげえな。おまえ、馬場さんとシーメに行ったの?

博:まーな。へへへ(自慢げに)

電:どこ? ポンギ(六本木)?

博:いやビターバレー(渋谷)。今度、ギリギリガールズと合コンを企画してくれるんだって。

 

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電:ええーそれは、バラスいしい!(素晴らしい) どう?君たちも来ちゃったりする?

Y木:いやー、まあ……

S原:ぼくらなんか、本当に行ってもいいんですか? そんな芸能人との合コンに。

博:ヘイ!(Y木を叩く)

Y木:痛え! なんなんですか?

博:メガフォース・ジョークだよ!

S原:は?

 

Megaforce (1982) movie cover

電:おれ、メガフォースに入りてえよ。体験入隊でもいいぜ。

博:おいおい、メガフォースも体験入隊なんかできないっちゅーの! 

電:DAYONE(だよね)~!

電&博:ぎゃはははは! (2人、爆笑する)。

 

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S原&Y木:………

博:(S原&Y木に気付いて)あ、メンゴね。

電:そうそう。どんな企画をもってきたの? テル・ミー、プリーズね。

Y木:はい。えー今回は、若者にキャッチーな感じの映画の企画を持ってきました。

電:ヤング向けの映画かー。

博:どんな話?

S原:えーとですね。メガネがキーアイテムになってるんですけど。まず、主人公は若い男性です。

電:へえ、若い男性か。メガネと言うと……CHA-CHAの桃太郎みたいな感じ?

 


S原:いやまあ、キャスティングはお任せしますけど。

博:あ。おれ、CHA-CHAの桃太郎さんの電話番号、知ってるぜ。

電:マジ卍? すげえな。

S原:で、この映画はですね。彼がひょんなことからサングラスを拾うところから始まります。

博:グラサンか。大門みたいな?

 


S原:いやー、もっとこう、杉山清貴さんみたいな感じですね。

 

 

電:あーオメガトライブね。おれ、歌えるぜ、「君は1000%」。

博:おいおい、それは杉山さんが抜けたあとだっちゅーの! カルロス・トシキだっちゅーの!

 

 

博:あ。おれ、杉山清貴さんの電話番号、知ってるぜ。

電:マジ卍? すげえな。

S原:……あのう、続き話しても良いですか?

電:おお、頼んまっさ。

S原:で、そのサングラスをかけるとですね。なんと人間に化けた宇宙人というかエイリアンが見えるんですよ!

電:……え?

博:エイリアン……?

 

2人、しばらく考え込む。

 

電:なんでだい?

博:なんで、エイリアンが見える?

S原:いや、まあ。

Y木:そういうサングラスっていうことです。

電:あ、あれじゃね? キテレツ大百科みたいな?

博:あーコロ助みたいな?

S原:コロ助は眼鏡をかけませんけど。

博:おれ、歌えるぜ、「お料理行進曲」。

電:マジ卍? すげえな。

 

お料理行進曲 HDリマスター版 - ニコニコ動画

 

博:あれはな~。ボンド企画の常務が好きな曲なんだよなあ。

電:そうそう、ギョーカイでは有名だもんな。

博:あの曲を歌うときはさ、スナックのママにお願いしてキャベツを用意してもらうんだよ。常務、喜んじゃってさ~!

電&博:ぎゃはははは! (2人、爆笑する)。

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Y木:………あの。まあ、こういう企画なんですど、どうっすかね?

電:うーん、そうねえ。

博:なんというかさ、そのサングラスをかけてどうなるの?

S原:えーと、主人公は、エイリアンが地球を侵略しようとしているのを知ります。なので、それを止めようとするわけです。

電:はあ、どうやって?

S原:テレビの電波を使って、本当のエイリアンの姿を映します。

博:……それが、オチ?

S原:はい。

電:チョベリバだな。

S原&Y木:はい?

博:ハッキリ言ってダメだな、そんな企画じゃ。

電:ヤング向けじゃないっしょ?

S原:そうですか……

博:ナウい感覚がないんだよな、いまいち。

電:そうそう、クリスタルな感じと言うかさ。

Y木:結構、エイリアンとか受けると思うんすけど。

S原:はい。SFとか流行ってますし。

電:キムタクは?

S原&Y木:はい?

電:主演はキムタクでいけるのか?

S原:いや、いけるかどうかはなんとも。

電:そうだ、宇宙服を着てるってのはどうだ? 

博:そうだな、SFだしな。

電:あーあれ、松本零士の「宇宙戦艦ヤマト」!

博:あれをキムタクが演じたらバズるんじゃね? 

電:まちがいない!

博:当然、あの赤い矢印の服を着てもらうとして……うん、そうだなー。デスラー役はロバート・デ・ニーロに頼んでさ。沖田艦長役はモーガン・フリーマンで決まりっしょ。

S原:あのう。

電:ん?

S原:もう映画化されてますけど……

 

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博:え、まじ?

電:マジ卍?

博:早く言ってよ~、S原ちゃん!

S原:はあ、すいません。

電:やっぱさ。良い企画はみんな思いつくよな~。

博:でもさ、今は戦艦じゃなくて空母の時代じゃね?

電:あーそうだよな。

博:宇宙戦艦じゃなくてさ、宇宙空母ってのはどうだ? キムタクが実写ならこっちは逆にアニメ!みたいな。

電:おー最高!今夜は最高!なんちゃって。

博:どうだい、きみたち。宇宙空母のアニメってのは?

S原:あのー。

博:うん?

Y木:それも、もうあるんですよ。

S原:はい、「宇宙空母ブルーノア」ってのが。

 

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博:あちゃー、さきにやられてたかー。

電:マジ卍かー。

S原&Y木:………

博:ま、ま、ま。空母はともかくさ。

電:綾瀬はるかは?

S原&Y木:はい?

 

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博:ヒロイン役は? 綾瀬はるかでいけるのか?

S原:えーと、まあ。

Y木:なんというか。ヒロイン役とはいなくてですね。

電:じゃあ作ればいいじゃん。

博:そんなんじゃ、どこも金出してくれねえっちゅーの。

S原&Y木:………

電:(腕組みして)しかし待てよ。サングラスと言うアイデアはいいかもな。

博:うん、サングラスか…(考え込む)

 

2人、しばらく考え込む。

 

電:あ、これはどうだ?

博:なに?

電:キムタクがさ、サングラスを拾うわけ。

博:ほう。

 

 

電:そのサングラスをかけたらさ。

博:うん。

電:目の前に、綾瀬はるかがいるわけよ~! 手なんか振ったりしてさ~。

 

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博:それ、絶対にバズるよ!

S原&Y木:………

電:で、おまけにさ。

博:はい。

電:パンストを履いててさ。

博:おう。

電:それが、伝線してるのをみつけるわけよ~!

博:ああ、たまんねえな!

S原&Y木:………

 

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電:だろ? なあ、2人はどう思う!?

S原:あのー。

博:ん?

Y木:もうすでに、そういう映画があるんですよ。

S原:はい、「ひみつのアッコちゃん 」って映画が。

 

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電:えー早く言ってよ、S原ちゃん~。

博:そうかーもうパンスト伝線やられてたか。

電:あちゃー。

博:でもさ、その伝線って一箇所だろ? 

S原:はあ、覚えてませんけど、たぶん一箇所かと。

博:じゃあさ、今回の映画では二か所にしようぜ

電:お。いいねえ、セクシーさも二倍二倍!

電&博:ぎゃはははは! (2人、爆笑する)。

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電:これならGOでしょ。なあ、2人はどう思う!?

S原:いやー……まあ、どうですかねえ……

Y木:あんまりこの企画とは合わないかも……

電:大丈夫、大丈夫!

博:あとは、トッピング次第だろうな。

S原&Y木:トッピング?

博:いま流行りの要素をいれるんだよ。ヤングたちは、そういうのに弱いからな!

S原&Y木:はあ……

博:そうだな。よし! 綾瀬はるかは、ワンレンで、ボディコンにしようぜ。

電:いいねえ、マヌカンって設定はどう?

 

ワンレン・ボディコン、お立ち台、ジュリ扇……「ジュリアナ東京」を覚えていますか? | ビジネスジャーナル

 

博:おまえ、今日は冴えてるな。これで決まりよ!

S原&Y木:………

博:(そのとき携帯電話がなる)あー、メンゴね。

S原:はい。どうぞ。

博:(電話をとる)あー。どうもどうも。え、今日だったっけ? オナッターズの2期生のオーディションって。 いやーメンゴね。許してちょんまげ、なんちゃって! はい、はーい、すぐ向かいまーす!

 

オナッターズ ONATTERS / 恋のバッキン / ウキ・ウキ・マンデイ・ラブ (7") - HIP TANK RECORDS

 

電:あ、ケツカッチンなのね?

博:いやーどうもどうも。(S原&Y木に)おれ、ちょっと次の予定があるからさ。今日は会えてよかったよ。会えて、マンモスうれぴー、なんつって。

電:じゃあ、今日はここで。ちゃんと奥山さんと製作委員会には話を通しておくからさ!

博:来週も、おれたち広告代理店のことも応援してくれよな!

電:あとオリンピックの件は、なかったことにしてくれよな!

博:じゃ、また。よろしくメカドック

電:バイなら!

 

2人、でていく。

S原&Y木、会議室に残される。

 

いかりや長介:……ダメだこりゃ!

 

ダメだこりゃw 次行ってみよーwww|元Gureのブログ|イケてるっしょ!?迫力エボⅣ顔に魅せられて!! - みんカラ

 

【閑話休題】 国会答弁風にB級映画DVDについて討論してみたら……の巻

(国会にて)

 

S原:ワゴン党のS原です。質問の時間が限られていますので、早速お尋ねいたします。昨今のサブスクリプションサービス、いわゆるサブスクと、DVD中古販売について、でございます。総理は、先日の衆議院予算委員会で「どちらも大事である。サブスクとDVD中古販売はいわば、映画産業の両輪をなすものであり、どちらが欠けても正しい道を進むことは出来ない」とおっしゃいました。ところが、月曜の予算委員会をきいておりますとですね、どうもサブスクがあれば、もうDVDは必要ないんじゃないか、ましてや中古販売などというものは不毛なものである、というというようなことをおっしゃっているようにも聞こえる御発言がありました。これは、一国の総理としての発言としてはとても看過できるものではありません。総理、ここで改めてもう一度、サブスクとDVD中古販売に対する政府の方針をおきかせいただきたい。

 

内閣総理大臣(以下、総理):えー質問にお答えいたします。まずですね。先日の予算委員会では、サブスクがあれば、DVDは必要ないと言った趣旨の発言はしておりません。誤解なきようにお願いします。サブスクとともにDVDはとても大事なツールであります。これは、我が国が基本的人権とともに尊重しているスタンスであります。

 

S原:では総理。あらためてお聞かせください。DVD中古販売業界に対しては、政府として今後も手厚く保護していく、といくことで間違いないでしょうか?

 

総理:はい、基本的にはそのスタンスです。

 

(ヤジが飛ぶ)「なんなんだ、基本的にはって!」「逃げてるぞ!」「サブスクに誘導しているじゃないか!」

 

S原:さきほど言った基本的にはそのスタンスということですが、場合によってはもう中古販売業界への優遇は認めない、これからは自分たちで生き残りをしなさい、とも取れますが、いかがでしょうか。

 

総理:そうではありません。えーそうですね。いまは激動の時代ですので、今後に関しては、映画産業や国民の映画視聴環境をみながら検討していく、ということであります。

 

(ヤジが飛ぶ)「やっぱりサブスクじゃないか!」「中古販売の店長のことも考えろ!」「男性ばっかりずるい!(田嶋陽子)」

 

総理:あのですね。ちょっと聞いてください。今後、環境が変わればですね、いろいろと検討していかないといけないのは当然です。これはですね、政府与党としての当然のことであります。

 

S原:えーでは、質問を変えます。総理、週刊センテンススプリングによりますと、あなたはサブスク業界から金品を授与している、と。このような記事が書かれております。これに対してはいかがですか?

 

総理:そのようなことはございません。

 

S原:(雑誌をかかげて)週刊センテンススプリングで、はっきりと写真が載ってますよ! 総理!

 

総理:えーたしかに、会食をしました。アマゾンプライムの社長さんとネットフリックスの社長さん、えーこのお二人とですね。会食をしました。それは、えー事実でございます。

 

S原:サブスクを提供している大手2社じゃないですか! この時期に軽率ではありませんか。かりにも一国の総理ですよ!

 

総理:さきほど言いました通り、お2人と会食をしました。が、それ以上でもそれ以下でもありません。あー、お2人とはですね、とくにDVD中古販売に関する話題もでておりませんし、政府としてサブスクのみを優遇するといったことを話しておりません。

 

S原:総理、それは苦しい言い訳でしょう。アマゾンプライムとネットフリックスの社長2人と会って、DVD中古販売の話題がでないわけではありませんよ。当然、店頭にある「安売りワゴンセールコーナー」について、なんらかの議論があったはずです。そう考えるのが自然でしょう。

 

総理:え、さきほど言いました通り、お2人とはそのような話をしておりません。食事をしただけです。

 

S原:食事。なにをお召し上がりになったか覚えていますか?

 

総理:ホッケの煮付けとか、そういったものでした。

 

S原:ホッケの煮付け! それは麻生元総理の大好物ではないですか。ますます怪しいですね。まあ、いいでしょう。食事をされただけではないですよね。ほかには? なにをされていたんですか、総理?

 

総理:映画を観ておりました。

 

S原:映画! (国会内がざわつく) 映画ですか。なにを観てたんですか?

 

総理:確か「タイタニック」だったと思います。

 

S原:「タイタニック」! 総理、タイタニックは194分あるんですよ。さきほどの週刊センテンススプリングによるとですね。会食は、40分です。タイタニックが観れるはずないじゃないですか。総理、本当のことをおっしゃってください!

 

総理:あの、タイタニックを観たのは事実でございます。必ずしも全編視聴したわけではなく、一部のシーン、そうですね、ケイト・ウインスレットが画家のモデルになるという場面だったと記憶しております。

 

S原:それは、おっぱいポロリの場面じゃないですか! いい大人3人が、なにを観てるんですか。不自然極まりないですよ。総理、これをご存じですか? これはですねえ、総理がその会食を終えた後に、公用車に乗り込むときの写真です。総理、なにか手に持っていますよね? そのときにですね、なにを持っていたか覚えておられますか?

 

総理:記憶にございません。

 

S原:この画像を拡大しますとね。これだと分かるんですよ。

 

ジョン・カーペンター DVDコレクターズBOX

 

 

S原:右手に持っているのはでしね、ジョン・カーペンター DVDコレクターズBOX。そして、左手にも行っているのは、ファンタズム全5作PerfectBox(ブルーレイ)なんです。

 

Fantasm All 5 Piece Perfect Box Blu-ray

 

 

 

S原:(写真を指さしながら)総理はですね。公式な場でもジブリ映画が好きとか、休日はスピルバーグ監督の映画を観ているとおっしゃっていますが、全然違うじゃないですか! 国民に良い印象をもってもらおうとする印象操作ですよ。まるで「ゼイリブ」じゃないですか。

 

総理:あー、このBOXセットには「ゼイリブ」は入っていません。

 

S原:それはどうでもいいんですよ! 私自身も「光る眼」とか入っていて微妙なチョイスだと思いますよ。でもそういうことではないんです! 本当は好きでもないジブリ映画のファンと言うあざといアピールを問題にしているんですよ!

 

総理:はい、あのう。ジブリ映画は好きです。先日の日曜も観ていました。

 

S原:なにを視聴されたんですか?

 

総理:「魔女の宅急便」のですね、えー実写版です。

 

S原:あれはジブリとは無関係です! 酷い出来だと酷評されており、大変気の毒なんですよ。宮崎駿監督も実写版をちょっとくらい褒めてあげればいいのに、完全無視じゃないですか! 

 

総理:それは、あのう宮崎監督に聞いてください。

 

S原:わかりました。次の国会で宮崎監督を召喚しましょう。で、もう一方の方が悪質ですよ。さきほど言ったDVD-BOXセットです。これ、サブスク2社の社長からもらったんですよね? 

 

総理:えー違います。これは、お2人に貸していたものを、返してもらった、というだけでございます。

 

S原:えーこの中にはですね、ジョン・カーペンター DVDコレクターズBOXには「スターマン」が収録されています。ファンタズム全5作PerfectBoxには、あの「ファンタズムⅤ ザ・ファイナル」、これがですねえ、えー入っています。これは、メルカリでもかなり高価で出品されています。簡単に金品に変換できる! 総理、これではまるでインサイダー取引ですよ!

 

総理:あのー。S原議員の指摘はですね、まったく当てはまりません。さきほども言ったとおり、このDVDはお2人に貸していたものを返してもらっただけであります。えーもしもですね、そういったことはありませんけども、私や妻が転売に関係していたら総理大臣も国会議員も辞める、そういうことでございます。

 

(国会内がざわつく)

 

総理:えー当然、転売などはしておりませんから、そういったことはありません。以上、S原議員からの質問に対する回答とさせていただきます。

 

衆議院議長:(ざわつきがおさまらず)えー静粛に! みなさん静粛にお願いします! えー以上を持って今国会は閉会とします! 

 

野党議員、一斉に衆議院議長に元にかけよる。

 

野党議員たち「もっと質問させてください」「おかしいでしょう」「どういうことなんだ!」「国民をなめているじゃないですか」「これ以上、DVD中古販売店を苦しめていいのか!」「男はみんな死ね!(田嶋陽子)」

 

衆議院議長、総理ともに逃げるように議場から出ていく。

 

「アストロ・ゾンビーズ クローン人間の復讐」(2001)の巻

アストロ・ゾンビーズ クローン人間の復讐 【テッド V.マイクルズ・ムービーズ・コレクション】[DVD]

S原:これは、マニアだけが知っているテッド・V・マイクルズ監督の『the Astro zombies (1968)』のリメイク(続編?)ですよ!

Y木:心の底からダメ映画ってわかるよなー。

 

(あらすじ)

怪人・殺人鬼アストロ・ゾンビが宇宙人によりクローン化された。
彼らは地球征服攻撃をする為、増殖したアストロ・ゾンビたちを放った!
住民は襲われ、街中大混乱に陥る。
その頃女スパイ・サタナは、偽アストロ・ゾンビを理由して、更なる犯罪を企んでいた

 

イメージ 1

 

S原:正直に言います。今回は、お手上げです。

Y木:なにが?

S原:Z級映画なのはええねんけど、とにかく話がしにくい。というのは、内容がなさすぎるから(苦笑)

Y木:いつものことやん。

S原:いやー、この映画は度を越しています。なので、読者の皆さんは、写真で脳内補完してください。

Y木:適当やなー。まあ、どうせチープなんやろ?

S原:はい、チープです。まず地球制服を企んでいるトカゲ宇宙人がやってきます。トカゲたちは、手作りのマスクをかぶったゾンビ(?)を操って、人々を襲います。

Y木:それで?

S原:それだけです。

Y木:……(無表情)

イメージ 5

 

S原:一応、アメリカの大統領とかが対策を考えるねんけどな。グズグズしているうちに、どんどん人が死んでいきます。ここでの下の写真をご覧ください。

 

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Y木:なんか持ってるな。

S原:長い刀(包丁?)です。それで、ひとりずつ殺していきます。1人1殺主義がここでも提唱されています。

Y木:そういう風に使うな。各方面から怒られるぞ。

S原:あ、大統領の会議室に注目してください。

 

イメージ 3

 

Y木:なんかしょぼいな。

S原:これはホワイトハウスの部屋なのですが、「他の部屋がいっぱいで、この部屋しかなかったんだ」という説明台詞があります。痒いところに手が届く設定です。

Y木:ひどいなあ。

 

Y木:これ、何しているの?

S原:よくわかりません。

Y木:……(無表情)

 

イメージ 4

 

S原:あとは、えーとこれがボスだったと思います。

Y木:ボスくらい覚えておけよ。

S原:とにかく、この映画を観ているとすごく時間の流れがゆっくりに感じる。ぼくは、「あーそろそろ、この映画も終わりかな?」と思って、時計を観たら20分しかたってませんでした。時間の流れが一定でないという特殊相対性理論でしょうね。

Y木:違います。

 

1.相対性理論とは?簡単な説明 - ボク式ブログ

 

S原:これが映画の出だしやけど、もうこれ以上は話できない。とても集中力が続かなかったから(苦笑) あ、いま思い出した! 斬新な演出もあるねんで。

Y木:斬新?

S原:ストーリーを補完する字幕が流れるねん。「〇〇は、✕✕のために、このような行動をした」とか、そんな感じ。

Y木:もう、映画演出の根本も崩してるやん。

S原:この通常の映画演出への確信犯的否定の精神は、ホドロフスキーの「ホーリーマウンテン」(1973)のラストへのオマージュやろうな。

Y木:絶対ちゃうやろ。ま、確かに「ホーリーマウンテン」のラストは呆気にとられたけどな……

 

ホーリー・マウンテン - 解説・レビュー・評価 | 映画ポップコーン

 

Y木:別に聞きたくなけいけどな。一応聞くで。ラストはどうなるの?

S原:なんに脈絡もなく、3つ目の宇宙人がでてきます。それが、ゾンビやトカゲをやっつけます。大統領やアメリカ軍は全く関係なく、話はおわります。

Y木:……(無表情)

S原:というわけで、みなさん。エド・ウッドよりもエド・ウッドな珍品です。完全にエンターテイメントを目指しているのに、何故か自然な感じで演出とか作劇とか起承転結を大きく逸脱しています。みなさん、怖いもの見たさで、ぜひご覧くださいませ~!

まだまだあります!(たぶん)知られざる日本映画を12本観る!「狂々スタント狂想曲」(2010)の巻

狂々スタント狂想曲

S原:さあ、このシリーズも最後! これは異色作ですよ。

Y木:ドキュメンタリーか。

解説)

今日も、命を掛けた狂想曲を奏でよう・・・。
アクションシーンを撮影したいと思い立った私(ドキュメンタリー映像制作ディレクター)は、良いシーンを撮影するためにはスタントマンが必要だと考えた。そして、スタントマンを探し始めた私は「4人の若手スタントマン」と出会うことになる。
常に「死」と隣り合わせであるこの業界で、彼らはそれぞれの過去を背負い、違った信念を持ち、夢に向かって歩み続けていた―。これは、彼らの必死で夢を追いかける姿を追った、ドキュメンタリー映像である・・・。

 

S原:これは変化球やった。

Y木:うん?

S原:これは観てもらわないとわからんタイプの作品やねん。ひとつ言えるのは、普通のドキュメンタリーではないってことかな。今回はネタバレをしないとほとんど話が出来ないので、ご了承のうえ読んでください。

Y木:このブログでは、たいていネタバレしてるけどな。

S原:これはスタントマンを題材にしてるねんけどな。まずスタントマン達が文字通り体を張ってるのに(とくに報酬面で)報われいない、というデータがでます。ハリウッドの1/10らしい。

Y木:1/10か。それはキツイな。

 

 

S原:で、インタビュー中心の密着取材で、スタントマン達に迫ります。3組出てきます。ひとり目は、若い男性。つねにスタントのことしか考えてないプロフェッショナルです。学校関係に、交通ルール教室で「交通事故」の実演をするやん?

Y木:あー最近はそうらしいな。実際に車に接触したりするのを実演するんやろ?

S原:娘が学校で初めてみた時は、興奮して帰ってきてたもんなあ。「ほんまに人間が轢かれてたんやで⁉」って(笑) この作品でも、中学校での交通教室の一部収録されてるけど、あれは凄い。あと、近くの公園でトレーニングをしているという取材で、スタッフと話している途中で突然公園の階段(石の階段)をゴロゴロゴロッって落ちていく! ここはビックリしたなあ……

Y木:なにしてるの?

S原:トレーニングの一環らしい(笑) で、そのまま自宅に取材に行く。自宅はすごい豪勢で、寿司を食べたりメロンを食べたりする(メロンが好物らしい)。その映像に「スタントマンの収入は少ないのに、なぜこんなに豪勢な生活ができるんだろうか」とナレーションが重なります。このへんから雲行きが怪しくなります。

Y木:雲行き?

S原:そのあと、道路で本物の車と接触して「いてええええ!」と苦しむ場面になります。運転手はあわててとびだしてきて、お金を渡してペコペコします。

Y木:おいおい、まさか。

S原:そうです。この人は「当たり屋」です。で、その様子をカメラで撮られてるのに気づいて「なに、撮ってんだ! 撮るんじゃねえ!」ってキレます。

Y木:そういうオチか。

S原:で、2人目は女性(スタントウーマン)です。父親は有名なスタントマンだったらしく、その遺志を継いでスタントをしています。綺麗な人なんやけど、インタビューしているうちに何故かアニメ(ジブリ)の話になります。そして「わたしは、ジブリのスタントマンになりたいんです!」

Y木:……え?

 

 

S原:3組目は双子です。この2人は息もピッタリで同期したアクションが売りです。ところが、また話しているうちに「ジャッキー・チェンとかに憧れていない」「スタントマンとして、尊敬しているのはマナカナ」「あれこそが、スタントですよ!」と言い出します。

Y木:マナカナ……

S原:まあ、そういう感じで段々ピントがずれていきます。ここまでが前半ね。

 

映画 狂々スタント狂騒曲 予想外の展開に爆笑!坂口拓も、下村勇二も目笑ってるし | 気むずかしい いろいろ さん

 

Y木:そういう演出なのは分かった。そこからどうなるの?

S原:実際の撮影現場の取材になります。この3組がスタントマン(ウーマン)として参加します。やがて撮影中にトラブルが発生して……

Y木:どうなるの?

S原:ここからは内緒です。軽いどんでん返し(お笑い)もあります。

Y木:おまえの説明ではよくわからんな。

S原:申し訳ない。でも、これ以上話が出来ないです。ただ43分しかないし、あっという間に観れます。結構面白かったけど、もう一回観たいか?と言われると、うーん……です。

Y木:一発勝負の内容なんやな。

S原:イエス、まさに一発勝負の作品ですが、実際のスタントは凄いです。途中ででてくる坂口拓などのインタビューも、なかなか面白いです。異色作ですが、興味がある人は観てくださいませ~!

まだまだあります!(たぶん)知られざる日本映画を12本観る!「草食系男子。」(2010)の巻

映画 草食系男子 DVD に対する画像結果

S原:今回はこちら!いまどきの草食系!

Y木:草食系かー。

 

(あらすじ)

デザイン会社に勤務する新人WEBデザイナー・草野羊一(崎本大海)は、スイーツ好きで世話好きの心優しき草食系男子。女の子以上に気が利いて“女子飲み”にもよく誘われる。そんな羊一に次々と肉食系女子が近づき、さまざまな手を使って羊一を陥れていく。密かに羊一に思いを寄せる、同僚で親友の曾田ひかり(折原みか)は気が気でない。。。

 

草食系男子。

 

Y木:最近、ほんまにこういう草食系な奴、おるよな。

S原:おるおる。肌も綺麗やしな(笑) 何年前に大学のサークルで現役生たちと飲んだりしたけど、たしかにソフトというか柔和な印象やったわ。その分、女子の方がパワフルやったかな。

Y木:そうかもな。でも同じ映画ファンやろ。我々世代もヤングたちも根っこは一緒ちゃうかな。

S原:そうかなー。だって「「ビッグマグナム黒岩先生」も観てなかったで? それは映画ファンと言えるやろか?

Y木:あんな映画、観んでもええわ!

 

ヤフオク! - 映画パンフレット 「ビッグ・マグナム黒岩先生」...

 

S原:ま、男子たちにアダルトのDVD渡したら喜んでたけどな。

Y木:キモいわ! おまえ、ええ年して何をしてるねん。

S原:それはそうと、以前に加護亜依主演の「肉食系女子」って映画を紹介したんやけどな。覚えてる?

Y木:あーなんとなく……褒めてなかった記憶があるぞ(笑)

 

talksessionyands.hatenablog.com

 

S原:そうそう。「肉食系女子」は、正直言ってイマイチな出来やったけど、企画・内容としては肉食系→草食系、女子→男子に変換されただけ。演出も似てるなあ、と思ったら、同じ会社(ポニーキャニオン)やった(笑)

Y木:たぶん2本同時企画やったんやろうな。

S原:うん。これはまあ「肉食系女子」よりはマシやったけど、うーん、これは映画ではないです。

Y木:映画やろ。

S原:いや、これは解説ビデオです。

Y木:草食系男子を解説しているだけってこと?

S原:イエス。ちいさなエピソードが続いて、そこに解説が入ります。実際に、主人公はサラダが好きで、観客は「おいおいそういう草食系かよ」と突っ込んでしまう。こういう演出は面白いです。あとは、ちゃんと主人公を気にしている女子が登場するのも良かった。でも、まあほとんど起承転結でもないし、キャラクターの感情の動きもないし、ネットで紹介されてるような草食系エピソードばっかりやったわ。

Y木:例えば?

S原:主人公は一人暮らしでな。あるときゴキブリが出た!と大騒ぎする(草食系男子はゴキブリが苦手)。女友達がいて、それを捕まえるとカブトムシでした。

Y木:はあ。

S原:ほかは、主人公は女子会に誘われます。男性として見られていません。女性目線で延々と聞き役に回ります。会計係もします。1円単位まで割り勘で計算します。女子達は「さすがね、草野君!」。

Y木:…はあ。

S原:あとは、居酒屋で合コン(男3・女3)をします。みんなはビールを頼むけど、主人公は「カシスオレンジ」を頼みます。カシスオレンジがなかなか来なくて、微妙な雰囲気になります。

Y木:……はあ。

S原:で、料理の注文も主人公は、サラダばっかり頼みます。草食系ですから。

Y木:………(無表情)

 

 

S原:合コンの後、酔った女性を介抱して自分の部屋のベッドに寝かします。酔いがさめた女性は、何かされるかと期待と不安が半分なんやけど、主人公は「じゃ、おやすみ」とあっさりと寝てしまう。

Y木:…………(無表情)

S原:こういう薄味のエピソードのあとにテロップがはいります。『草食系男子とは、こういうものである』みたいなテロップね。

 

草食系男子。・画像・写真 - ぴあ映画

 

Y木:うーん、なんかイマイチっぽいな。

S原:ちゃんと作ってます。けどイマイチです。でも主演の崎本大海は良かった。嫌みのない演技で彼のファンは楽しめると思う。主人公に好意を持つ女性を折原みかが演じていてこれも好印象やった。ただ、読みやすいけど毒気のないエッセイを読んでるみたいな感じやった。味のない炭酸水を水道水で割ったジュースみたいな。

Y木:それはジュースちゃうやろ。

S原:というわけで、みなさん。草食系男子を知りたい人はこれを観ても良いと思いますが、たぶんネットで調べた方が早いと思います。あ、ちょっと気になることがあるんやけどな。草食系男子って、映画とか観るんやろうか?

Y木:そりゃ、観るやろ。

S原:やっぱり薄味というか淡々とした映画ばっかり観るんかな。

Y木:さあな。

S原:例えば……そうやな。アニメの「ボビーに首ったけ」とか観るんやろか。あれ、薄味で全然印象に残らへんやん?

 

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Y木:さあ。知らんけど観てる奴もおるんちゃう?

S原:他にはそうやな……あ!「タスマニア物語」! あれも全然印象に残らへんやろ。

 

タスマニア物語 | パンダスタジオ(株式会社PANDASTUDIO.TV)公式Web サイト

 

Y木:どうなんかな。昔の映画やしな。

S原:あとは、うーん……そうやな。「首都消失」なんかも意外に薄味やったやろ?

 

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Y木:あーあれはひどかった……っておい!

S原:え?

Y木:薄味とかの前に、おまえがショボいと思ってる映画を話してるだけやろ!

S原:あー草食系男子はこういうのを観ないのね。観ればええのにな。今度、草食系男子たちを集めて上映会する?

Y木:………(無表情)

まだまだあります!(たぶん)知られざる日本映画を12本観る!「殺人蜂 キラー・ビー」(2005)の巻

殺人蜂 キラー・ビー

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S原:今回は日本映画では珍しい昆虫パニックホラー!

Y木:へえ。

 

(あらすじ)

同じ地域で活動するガールスカウトの有志で行われる、毎年恒例の夏のキャンプ。リーダーの美和、百合子、淳子、真由美、由香、友子、晃子の7人に“スキップ”(活動に協力する大人)を務める百合子の父・真壁で構成されたチームが、閉鎖されたスキー場に現れる。夏の間は、絶好の貸切キャンプ地となるのだ。さっそくメンバー達は薪拾いや水汲みなど、キャンプファイアーの準備に取りかかる。薬草を探しに出掛けた晃子は、満開となって咲き誇るヤナギランの花を見つける。茂みを掻き分け、花に近づいていく。その時、虫の羽の音がして、晃子の耳元を何かがかすめた。それは殺傷力のある毒を持つ恐怖の蜂だった!

 

Y木:虫が襲ってくる映画って一時期流行ったよな。「スウォーム」(1978)とか。

S原:あれ、内容はイマイチやけどサントラがかっこええねんで。ジェリー・ゴールドスミスね。でも、いまでも細々と虫や動物が襲ってくる映画は作られてるから、それなりに需要があるんやろうな。

Y木:まあ、気持ち悪さと怖さがあってホラーとしては作りやすいんやろ。で、この映画はどうやったの?

S原:……………(微笑)

Y木:そういうことか。

S原:普段、B級映画とか観ていない人っておるやん?

Y木:おるな。

S原:小室圭さんとか。

Y木:おまえ、小室圭さんに恨みでもあるんか。

S原:例えば、そういう免疫のない人にやな。「B級映画ってどんなのですか?」って聞かれるとするやん?

Y木:聞かれへんけどな。

S原:そうしたときに、カバンからこのDVD取りだして、プレゼントしたらええと思う。

Y木:そんな機会のために普段からカバンにいれておくんかい。面倒やな。

 

日本映画 殺人蜂 に対する画像結果

 

S原:なんというか、この映画は本当にチープやねん。もちろんお金がないのが一番の原因やと思うけど、全然作り手に創意工夫を感じないのがちょっとなあ。

Y木:そのまんまってことか。

S原:そうそう。ほんまに上のあらすじだけやねん。それも、蜂に襲われる ⇒ 死ぬ ⇒ 生き残った女子たちが逃げる ⇒ そのなかの一人が蜂に襲われる ⇒ 死ぬ ⇒ 生き残った女子たちが逃げる ⇒ そのなかの一人が蜂に襲われる……の無限ループやねん。

Y木:なんとなく想像がつくなあ。というか、蜂の大群が襲ってくるんやろ?

S原:そういう場面は少ない。基本は一匹です。

Y木:え、一匹? それに刺されて死ぬんか。特別な毒素を持った蜂とか、そういう感じ?

S原:途中で集中力が切れたから説明があったかもしれんけど、たぶん普通の蜂やと思う。たしかに刺されたら死ぬこともあると思うけど、「即死」という設定ならもう少し説得力が欲しいです。

 

 

S原:あとは女子たちのオツムがなあ。

Y木:それはしゃーないやろ。

S原:こういう映画を観てるといろんな疑問がわくやん。それに上手く応えないと、「突っ込みポイント」になってしまうやろ。

Y木:疑問って例えば?

S原:例えば「なぜ、蜂がしつこく人間を襲うのか」「なぜ逃げても追いかけてくるのか」「なぜ全員が即死なのか」「なぜ女子たちは蜂から逃げる方法を考えないのか?」「うまく逃げる方法(蜂の動きを逆手にとる方法)はないのか?」「なぜ蜂に刺されないように、上着を着るとか肌を隠さないのか」「どこに行って何をすれば助かるのか」。こういうのがハッキリしないまま逃げ回るだけで、単調な演出やからすぐに飽きてしまう。

 

 

Y木:要するに下手なんやな。

S原:下手と言うかなんというか……ちょっとどう表現したらええかわからんけどな。蜂がチープなCGとか音声が良くないとかは、ぼくは平気やねん。そういうところに予算がかけられへんのは痛いほど分かるから。でも、この映画の企画を考えたときに、同じジャンルの映画を観てないんちゃうかなあ。ちゃんと長所短所を確認して、自分たちの映画作りに生かせばええのに……(ため息)

Y木:今回は厳しいな。

S原:スタッフキャストには申し訳ないけど、これを面白く感じる人は、ほぼいないと思う。昆虫パニックで怖さを出すのは難しいし、日本で蜂が襲ってくる映画を作った気概は称えます。でも、気概だけでは……。ということで、よほどのマニアのみ観てください!

まだまだあります!(たぶん)知られざる日本映画を12本観る!「武勇伝」の巻

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S原:今回はアクション!というよりもケンカ!

Y木:ケンカの映画なんや。

(あらすじ)

歌舞伎町でバーを経む吾郎はケンカ沙汰の絶えない日々を送っていた。ある日、彼につきまとう少女アヤが元ボクサー、龍平と出会ったことで大事件に巻き込まれる。龍平もまた吾郎と同じく、闘いに飢えた男だったのだ。

 

S原:これ、プロレスショップで見つけたんやけどな。

Y木:ええ年して、どこに行ってるねん。

S原:「この映画、面白かったですか?」って店長に聞いたら、「いやあ」って苦笑いしてた。

Y木:ふーん。で、実際に観てどうやったの?

S原:メチャクチャやった。

Y木:まあ、出来は悪いやろうな。

S原:いや作品としてはまあまあやと思う。この映画ではメチャクチャなのは、キャラクター。とにかく、すぐにケンカする。

Y木:そりゃ、そういう映画やん。ケンカの場面が見どころなんやから。

S原:限度があるって!(笑) 主人公は2人(魔裟斗澤田謙也)。とにかく、この2人の格闘の場面を撮りたかったみたいで、ことあるごとにケンカになる。女性にからんだ男をやっつけるのはまだ分かるけど、繁華街でチンピラと遭遇するだけで顔面を殴り、自分の店(バー)の前で話しているだけのヤングたちを蹴り飛ばし、タバコをすてただけの中国人を追いかけて殴りまくる。それも普通のケンカじゃなくて、もう半殺しやんねん。たぶん何人か死んでると思う。

Y木:それは……(苦笑)

S原:もう狂犬やで、狂犬!(笑) 魔裟斗澤田謙也も格闘シーンはさすがやけど、やっぱりそこに至る過程をみせてほしい。一応、映画なんやから。

Y木:なるほど。

 

武勇伝:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画

 

S原:2人とも演技が上手いわけじゃないからセリフを減らして「沈黙」の場面を多くすればいいのになあ。立っているだけで異様な迫力はあるねん。なので「静かに動かない場面」をいれれば、もっと格闘の場面が生きるはず。

Y木:ずっとケンカしてるわけちゃうやろ。

S原:ずっとケンカしてるねんって!(笑) Vシネマでも、普通は我慢する⇒キレる⇒アクションシーン という流れやん? この映画の登場人物たちは、まったく我慢しない。

Y木:気が狂っているという設定なんちゃうの?

S原:あーそうかも。「我慢できない」「モラルがない」という設定かもな。でもなあ。だったら普通の人物をだして「おい、そこまで痛めつけるようなことじゃねえだろ」とか「なんでもかんでも、他人に嚙みつくなよ」とかセリフを言わせればええやん。

Y木:なんかダサいセリフやけど、まあええわ。で、話は?

S原:話は薄味です。舞台は新宿。魔裟斗は元格闘家。で、かつて喧嘩で相手を死なせ、刑務所に入っていたらしい。そういう男がふらりと現れて、意味なくケンカをはじめます。一方、澤田謙也は新宿で小さなバーを経営しています。これも、ことあるごとにケンカをしています。同時に、訳アリっぽいサラリーマン(近藤芳正)がフラフラしている様子がでてきます。家に帰ろうとしなかったり、ビクビクしたり。

Y木:あー、あとで主人公たちと絡むんやな。

S原:いや、最後まで関係なかった。

Y木:なんやねん、それ。

S原:ほんまになあ。なんの意味があったんやろ……(冬の海をみる) 

 

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S原:で、キャッチで小遣い稼ぎをしているヤングな女性(アヤ)と魔裟斗が出会う。暇なので、新宿をウロウロします。で、また適当にケンカします。ひょんなことから、中国マフィアが覚せい剤の取引する現場にでくわす。また、そこでも魔裟斗が訳も分からず大暴れします。その間に、アヤがなんとなく覚せい剤を盗んでしまって……という感じです。

Y木:あかんやろ、なんとなく覚せい剤を盗んだら(苦笑) 最後は2人がバトルしておしまい?

S原:一応、そうなるけど短かった。なので、2人の戦いが見たい人には物足りないんちゃうかな。ただ、それぞれの格闘の場面はさすがにすごい。そこだけみると面白いねんけどな。まあ、ちょっと残念やった。さっき言ったけど、こういう映画は、「静」と「動」を意識すれば、良くなるというのが、ぼくの持論やねん。あと、主人公2人の演技が下手すぎる(とくに魔裟斗)とか言っている人もおるけど、ぼくはそんなに気にならなかった。プロの役者でも変な奴はおるからな。もちろん、上手くないしセリフを言うのに精一杯なんやけど。

Y木:言わんとすることは分かる。ただ、このパッケージでは観る人を選ぶやろうな。

S原:さあ、みなさん。この映画は格闘場面さえ良ければOKという人にはおススメです。魔裟斗澤田謙也の魅力も十分です。意外にVシネマっぽくもないので、あれ系を期待すると厳しいかも、です。ストレスの多い世の中ですが、この主人公たちみたいにすぐに喧嘩せずに映画でもみてリフレッシュしてくださいませ~!